《【書籍化】「お前を追放する」追放されたのは俺ではなく無口な魔法でした【コミカライズ】》森で迷ってみた
鬱蒼とした森を俺たちは歩いている。
木々は高く、日差しが遮られているので周囲の気溫も下がっている。
途中、沼を抜けてきたので俺もテレサも下半が泥まみれになっていた。
立ち止まって周囲の様子を探っていると、テレサがじっと俺を見ていた。その視線は『これからどうするつもり?』とでも訴えているようだ。
「うん、やっぱり森を突っ切るのは失敗だったな!」
そんな彼に俺は笑みを浮かべて話し掛けた。
ワイルドウルフ討伐から數日、俺たちは自分たちが本拠地にしているカプセの街へと戻っている最中だった。
行きと同じ道を通れば既に到著していてもおかしくないのだが、ただ行って帰るだけではつまらない。
そう判斷した俺は、途中にある森を突っ切ってみることにしたのだ。
冒険者ギルドにある地図で見ていたのだが、この森はさして広くもない。上手くいけば數時間で抜けられて時間を短。夕方にはカプセに戻れると考えたのだ。
俺が遠い目をしている間にも、彼から抗議の視線は止まない。
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俺が躊躇うこともなく森にったことから道順を知っていると安心していたのだろう。
最初は普通に俺を見ていたテレサだが、あやまって沼に落ち、下半が泥まみれになった後あたりから視線が鋭くなってきた気がする。
「こうなったら仕方ないな。今日はここで休むことにしよう」
食糧は十分持っているし、さっきも言ったが小さな森だ方角を確かめながら突き進めばその抜けることができるだろう。
テレサは首を縦に振ると、すぐそこの木の幹にを預け目を閉じる。マントをに巻きつけると、あっという間に眠りへと落ちた。
俺はそんな彼をしばらく見ていると、
「さて、俺も休む前にやることをやらないとな」
そう言って森を歩き回るのだった。
「し時間がかかったな……」
ゆっくり眠ることができるように、敵が近付けばわかる仕掛けを周囲に張り巡らせ、ついでに食べられそうな植を収集した俺は、テレサが休む場所へと戻った。
「あれ? いないな?」
先程まで、テレサは寢ていたはずなのだが、木の幹には誰もいなかった。
俺は彼が寄りかかっていた木の幹にれてみる。まだ溫もりが殘っている。
どうやら、目覚めたテレサが自分の足でどこかへと行ったようだ。
「まあ、この辺のモンスターなら何とでもなるんだろうけど……」
それでも、萬が一ということもある。俺は彼を探しに向かうのだった。
★
—―チャプチャプ――
生きの気配が希薄となった森の中、テレサは一糸まとわぬ姿になると布でを拭き汚れを落としていた。
先程まで眠っていた彼だったが、綺麗好きなこともあってが汚れた狀態ではゆっくりを休める気分にはならなかったのだ。
し経ってから、ガリオンがその場から離れた気配をじたテレサは、水源を求めて森を歩き、泉を発見したのだ。
テレサは水浴びをしながらここ最近のことを思い浮かべる。
突然、Sランクパーティーを追放されたかと思えば、その日のに妙な男が接してきた。
パーティーを追い出されて呆然としていた自分に、いきなり揚げドーナツを差し出したかと思えば、パーティーを組むようにとってくる。
翌日には朝から宿泊先まで訪ねてきたり、強引に依頼をけて連れまわしたりしてきたのだが、お蔭で落ち込んでいる暇が一切なく、気が付けばこれまで通りに依頼をこなしていた。
テレサは最初、ガリオンのことを、所詮は口だけの男だと思っていた。
ワイルドウルフは決して弱いモンスターではない。前のパーティーで組んでいた時も數ヶ月前に遭遇して戦ったのだが、ルクスですら一撃で倒してはいなかった。
ましてや、今回は敵の數も多く、他にワイルドウルフリーダーまでいたのに、それすら瞬き程の間に討伐していたのだ。
最初はただの馬鹿だと思っていたテレサも、実力という一點については彼を認めつつある。
一見、無神経な振る舞いをしているようだが、常にテレサのことを気にして、何かあれば即座に前にでようとする気配をじている。
『…………』
テレサは溜息を吐く。ガリオンと行をともにするようになってから急速に回數が増えていることは自覚している。
いつまでもでいると風邪を引きかねない。彼はっている服を著けなおすと、元の場所へと戻っていくのだった。
★
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