《【書籍化】「お前を追放する」追放されたのは俺ではなく無口な魔法でした【コミカライズ】》理由を聞いてみた
男たちの相手を終え、宿舎に戻るとテレサが沈んだ表を浮かべて待っていた。
『ありがとうございます。先程は大変助かりました』
ナンパ男が余程怖かったのだろう、テレサは素直に頭を下げた。
「お前さんは、隙だらけなところがあるからな。あんな格好でいたらウルフの群れの真ん中に生を放り込むようなもんだ」
テレサはもっと自分のことを客観的に見られるようになった方がいい。
儚げで、守りたくなる雰囲気に加えて、誰もが羨むようなプロポーションを持っている。特に目を惹くのがで、水著姿を曬せば男が黙っているわけがない。
むしろ、聲を掛けなければ失禮なレベルになるので、ナンパ男どもの行は正しかったとさえいえる。
ああなることを懸念して、俺は別な依頼をけようとしたのだが、彼の強引な橫やりのせいでこうして守らなければならなくなったのだ。
「それで、どうしてあんなことをした?」
俺が斷れば彼が著ぐるみから出ることはないだろうと高をくくっていた。
今までのテレサなら、他の人間に自分から話し掛けてまで表に出てこようとしなかったので、なぜ今回に限り、彼が行を起こしたのか、俺は気になった。
『ガリオンが、他の冒険者や、観客と楽しそうにしているのが嫌だったのです』
そう告げるテレサは、子どものように不貞腐れた態度を取った。
「悪かったよ。でもな、こっちも仕事なんだから、客から勧められたら斷れないし、他の冒険者とも警備の配置について話さなければならないんだ」
自分が著ぐるみの中で暑いのを我慢しているのに、俺だけ味いを食べて涼しい格好をしているのが気にらなかったらしい。
『別に……ガリオンが謝るようなことでは……。今回の依頼、私が強引にけてしまったわけですし、こうなるとわかっていたから、かたくなに拒絶したんですよね?』
気まずそうな顔をした後は、表をガラリと変え俺を見上げてくる。
どうやらテレサにも俺の意図が伝わってしまったようだ。
「別に、お前さんのためだけってわけじゃない。俺は暑いのと人が多いのが苦手なんだ」
『ふふふ、そう言うことにしておいてあげますね』
叱っていたのはこちらなのだが、なぜか主導権をテレサに握られてしまっている。
ふと、俺は彼に対し、肝心なことを言っていないことに気が付いた。
「そういえばなんだが……」
『何でしょうか?』
「お前さんの水著姿――」
『えっ?』
何かを期待するような眼差しを俺に向けてくる。
俺はテレサの水著姿を頭に思い浮かべると、あの時一番じた言葉を口にした。
「凄くエロかったな!」
次の瞬間、テレサは海に浮かぶクラゲを見るような目で俺に視線を送っていた。
「いや、違う。そう言う意味じゃないぞ! 見ていてった時ののを思い出したし、だけじゃなくて太もももエロかったし、とにかく男どもが夢中になるのもわからなくなかった!」
『私、明日から絶対著ぐるみから出ませんので』
フォローをいれるも、かえって警戒心を引き起こさせてしまったようだ。今では男すべてを汚のように考えていそうな顔をしている。
そんなテレサを見ていると、
『まったく、ガリオンはもっとを褒める語彙を磨いた方がいいですね』
彼はそう書き殘すと部屋へと戻って行く。
その足取りは、今日散々な目に合ったとは思えないほどに軽く、機嫌が良さそうに見えた。
翌日になり、俺が仕事をしようとすると、
「ガリオン君は表に出すにはちょっと良くない噂があるようだから、今日からは著ぐるみを著てくれ」
「なん……だ……と……?」
先日の『男もいける』と口にしたことが周囲に広まってしまったらしい。
他の男冒険者も冒険者も距離を取り、俺を避けていた。
何者かが俺の腰にツンツンとれる。
唯一俺に近付くのは……。
『今日からは一緒に働けますね、頑張りましょう!』
機嫌よさそうに笑みを浮かべたテレサだけだった。
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