《最果ての世界で見る景『エピローグ』

涙が溢れてきた………。

それから暫くして、アラクネに護衛されて

何人かの回収部隊が現場に到著した。

ショックのあまり、中々けずにいた俺を

回収部隊の人が、外骨格ごとストレッチャーのような

に乗せて移を開始する。

ドックに著くと、八汰烏の部裝甲を

外から作したみたいで、徐々に裝甲が開いていく。

裝甲が開ききると、

そこにはエミリーやヤヨイさん等の

見知った顔が並んでいた。

「よぉう、アキト?気分はどうだ?」

「………」

エミリーのその問いには答えず俺は………。

「教えてくれ………。俺が死んでから

どれだけの『時間』が経過したんだ?」

「その質問に答える前に、先ずは場所を移するぞ。

ぱっと見で分かる損壊は無さそうだが、

パイルバンカーを至近距離でけたからな。

何かしらのエラーが出てないとも限らない」

「あぁ。分かった」

八汰烏から降りて、移を開始しようとしたところ

思うようにかず、バランスを崩す。

「ッチ」

咄嗟にエミリーが支えてくれたので、

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転ぶことは無かったが、

突然力が抜けて行く覚がしたぞ?

急なの不調に戸っていると、

その原因をエミリーが教えてくれた。

「やっぱり、機と同調したせいで、

ダメージがフィードバックしてやがるな。

痛覚神経は、ある程度カットしてるから、

痛みこそないが、ダメージ自はあるからな。

まぁ、こればっかりは、しょうがない」

その後、ヤヨイさんにストレッチャーを用意させ

俺をそこに寢かせると、最初に俺が目を覚ました

メンテナンスルームに向けて移を開始した。

メンテナンスルームに戻ると、寢臺に移され

次々と脇にあったケーブルを俺に繋げていく。

恐らく何かしらのチェックツールなんだろうが、

別の意味で、落ち著かないな………。

「じゃあ、説明の続きをするぞ」

作業の手を止めることなく、

エミリーが説明の続き話してくれた。

「まず最初に『今が何時なのか?』と言う事だったが、

お前さんが目を覚まして、今日で丁度『10年目』になるな」

「10年…か……」

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「意外と驚かないんだな?

お前の事だから、もっと騒ぐかと思ったんだが」

意外と俺が冷靜だったことに驚いてるようだが、

たしかに普段の俺なら、そんな荒唐無稽な話は信じなかっただろう。

ただ実際には、長した『ルリ』を目の當たりにしているので、

それが噓なのではなく、本當の事なんだと信じることが出來た。

「次は何が知りたい?」

そう言いつつエミリーは、

次々とモニターに映し出されて行く、

數値に目を通してく。

それを橫目に見ながら俺は、

連中『ブラック・オニキス』に付いて聞くことにした。

「正直な所、連中に付いては、

こちらもまだ完全に把握はしてないんだ」

「それでも良い。知ってることを教えてくれ」

ダアトの報網が、どの程度かは知らないが、

それでも『國』としてり立っている以上

それなりの報網があるはずだ。

それをもってしても、把握出來ないとは………。

何でそんな得の知れないものに

自分の家族が所屬しているのか、

疑問が絶えない。

「それを説明する前に、

まずは『ダアト』について説明するが構わないか?」

「あぁ。そこは任せる」

し意外にも思ったが、

どのみち、ダアトについても

聞くつもりだったので説明の順番は任せることにした。

「まず、ダアトは元々は國ではなく、

各國家に所屬していた技者や

科學者たちの寄せ集めが発端だったな。

そいつらが、徐々に自國の行理念に疑念を持ち、

獨立して作られたのが、この『國』だ」

「俺が言うのも何だが、良く無事だったな」

しでも不審なきを見せれば

即刻排除される今のご時世で、

良くそんな大がかりな事が出來たな。

「あぁ。當時、新しく発見された

資源の発掘ポイントがあってな。

何処の國が所有するかでめていたんだ」

「まぁ、そうなるな」

今のご時世、資源は貴重だ。

それを自分のに出來るか

出來ないかは、自國の今後に大きく関わる。

そんな限りある資源を手にれる為なら、

國はどんなことでもする位だった。

「規模も規模だったし、各國の共有にしようって事で

表向きは、話がまとまったんだが、

ある程度、開発が進んだ頃に

俺達が計畫を実行したってわけだ」

「それは、おかしくないか?」

エミリーの話を聞いてある程度、

納得はできたが、それでも気になる部分はある。

「何がだ?」

「それだと、俺達みたいな傭兵が排除に向かうだろ?」

そう、國家に刃向うものが居れば、武力をもって排除する。

その際、駆り出されるのが俺達みたいな『傭兵』だ。

実際に俺も似たような、仕事をした事があるから分かる。

その事をエミリーに指摘してみると、

何でもない事の様に教えてくれた。

「これだけの計畫だ、回しは怠らんよ。

傭兵所に依頼が言った際は、予めこちらが指定した奴が

依頼を注するように仕向けてたからな。

その後は、俺達に合流するなり、虛偽の申告をするなりしてたんだよ」

その後も、各國から『襲撃』と言う形で、派遣された協力者たちと合流。

ちゃくちゃくと勢力を拡大していき、今に至ったらしい。

「各國もまさか、ここまで俺達の勢力が

拡大するとは、夢にも思っていなかっただろうな。

気が付いた頃には、三國とタメが張れるまでになってたしな」

それに今でも各國に殘っている協力者達とは、

連絡を取り合っているらしく、

何かあれば、ダアトに報が流れるようになっているらしい。

「暫くは、各國を監視して何かあれば、

俺達が介するようにしてたんだが、

ある時から各國で不穏なきをしている

連中が居ると連絡があったんだ」

それが、後のレジスタンス

『ブラック・オニキス』だと言う。

「連中がどう言った理念で、テロ活なんかをしてるのか

未だに不明だが、これだけは分かる。

連中を放置すると、今より更に事態は悪化。

下手をすれば、『終焉戦爭』の再來もあり得ると俺は思っている」

「そんなに、ヤバイ連中なのか?」

「それは、実際に戦った

お前が一番分かっているだろ?

だが、敢えてお前の近な所で行くと、

時期的には確か、お前が死んで

2年目位に『アトラス』が壊滅したという事件があったな」

「アトラスが、壊滅した?」

確かに、連中の練度はすごく高かった。

それでも、中立の立場として

それなりに資も人材も集まっていたあの都市が

レジスタンスなんかに滅ぼされるとは………。

確かに地図から名前が消えていたので、

事実なんだろうが、それでも信じられない事だ。

「後は、噂程度で事実確認が出來ていないが、

アトラス壊滅に関わっていた者の中に、

『ルリ=ハーヴェル』と『ヒスイ=ハーヴェル』………。

お前の『家族』が関わっている」

「そうか………」

2人に何が起こったのかは分からない………。

だけど………。

2人は生きている。

今はそれだけが、俺の救いだ。

それなら、俺のやることは決まっている。

今度こそ、みんなで過ごす平穏な日常を手にれる。

その為にも、まずは2人の居場所を特定しなければならないな。

さて、どうしたものか………。

「そこで、提案なんだがな」

「ん?」

俺が今後の方針を考えていると、

唐突にエミリーから提案を持ちかけてきた。

「お前も正式に『ダアトの一員』になる気はないか?」

「なんだ?藪から棒に??」

「なに。こっちらとしても戦力は一人でも多い方が良い。

幸いにもお前は俺が作った

『八汰烏』との適が高いから即戦力になる」

「お互い何の得があるんだ?」

1分1秒でも、速く2人の元に行きたい俺としては

1つの場所に留まる事は、メリットよりも

デメリットの方が多いように思える。

その事をエミリーに言うと、

2つの提案を俺に提示してきた。

々あるだろうが、

手っ取り早い所で『報』と『裝備』だな。

今後、2人の足取りを追うにしても報は大事だし

事に及ぶなら、裝備はもっと重要だ」

確かに………。

2人を探すにしても、ただ闇雲に

捜し回っても時間を無駄に消費するだろうし、

考えたくもないが、戦闘になった場合

エミリーの言うように裝備は重要だ。

幸いにも、ダアトには各國の報が集まるようにできている。

2人を探すには最適なのかもしれない。

そうなると問題は………。

程………。確かに、それは魅力的だ。

なら俺は、お前達に何を提供したら良い?」

そう………。

俺が出來ることなど、たかが知れている。

エミリー達の要求次第では、

この話は、白紙に戻す必要もあるだろう。

そう思い、エミリーに見返りを聞いてみた所………。

「俺がお前に求めるのは、

その圧倒的な『戦闘力』と、高度な『戦闘技』だ。

その2つを俺は高く評価している」

程な………。なら、立だ」

「ようこそ。ダアトへ!」

傍から見たらお互いさぞ

人の悪い笑顔を浮かべている事だろう。

そう思わずにはいられない

悪人笑いを浮かべているエミリーを

見つめながら俺は握手をわす。

今度こそ『ルリ』と、

『ヒスイ』に幸せな日常を………。

その為なら俺は………。

何だってしてやる………。

こうして俺は、『ダアト』の一員になることを決意する。

EPISODE2自

急遽、思いついた話でしたので

上手く纏められているか、

不安でしょうがないのですが、

しでも楽しんで頂けたのなら幸いです。

まだまだ、話は続きますが

最後までお付き合い頂けると幸いです。

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