《最果ての世界で見る景EPISODE 3 - 6

まさか、本當の事だったのか………。

「ウチにも妹が居ってな………。

親に捨てられたんやけど、不幸中の幸いやったんが、

『C-30:コロニー』は、寄りのない

子供たちだけのコロニーやったんよ。

貧しかったけど、どうにか妹と2人生活してたんやけどな………」

そこからは………。

このご時世では珍しくもない、

何処にでもあるような『世界』だった………。

姉妹で仲良く生活を送っていたある日

謎の部隊の襲撃をけた事。

最初のは、妹と一緒に逃げていたが、

次第に追い詰められていった事。

姉を逃がす為、妹が代わりになった事。

妹のおかげで自分だけが、

命かながら逃げ出せた事。

「でもな………。『』一つで

逃げるには、地上は不すぎたんやな………」

確かに………。

逃げ出したとしても、

水も食料の補給も出來ない今の地上では

遅かれ早かれ、辿る末路は決まっている………。

朱音も例外にれず、

逃げてる途中で、力盡きて倒れたらしい………。

「でもな………。

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ウチはまだ運が良かった方で、

丁度エミリーが率いてる部隊が、

近くに追ったらしくてな………。

その時、運よく『保護』されたらしいんや」

「『らしい』って言うのは?」

「ん~………。

これは、後から聞かされた話やねんけど、

その時は結構、衰弱が激しくて

生死の境を彷徨ってたらしくてな………。

気が付いたら、『アンドロイド』に改造されてたんよ」

アハハと、寂しそうに笑う朱音を見ていると

何と言えば良いのか、言葉に詰まってしまう………。

「蘇生には個人差があるって、

ヤヨイさんも言ってたと思うけど、

ウチの場合は、覚醒までに

數か月くらいやったんよ。

でも、覚醒のタイミングが悪かったんか、

の半分が『機械』剝き出しやってんなぁ………」

「それは………。想像すると怖いな」

俺の場合は、覚醒までに

約10年の月日が経っていたので

は完全に出來上がっていたが

もし、中途半端な狀態で覚醒していた場合

どんな反応をしていたか………。

「そん時、部屋にってきたエミリーに

『ウチに何をしたんや!』て聞いたんやけど、

帰って來た答えが………」

『生は衰弱が激しくて

蘇生が無理そうだったから、

脳の負擔を減らす為に、

アンドロイド化してやった』

「そう言われると、ウチも何も言えんからな」

「もっと他に言いようがなかったのかよ………」

當時のエミリーの口調を真似ながら

朱音が話してくれたが、

今も昔も変わらないと言うか何と言うか………。

「そんで、現狀は分かったから

次に『妹は何処や?』て聞いてんけど、

エミリー達が突した時には

既に後の祭りやったらしくて痕跡を1つ殘さず、

襲撃部隊は居らんかったらしい………。

當然コロニーの住人も1人殘らず

居らんようになってたて聞いた時は、

何とも言えんかったな………」

その後、別に悪くもないのに

エミリーが助けられなかった事に

謝罪をしてくれた事。

でも、妹が居なくなったうえ、

帰る場所もなくなった今、

自分1人で生きている意味が分からなくなり

死のうと手近にあった、ハサミでを切り裂こうとした事。

その時、エミリーが止めてくれた事。

でも、悲しみで気が転していたウチは

『だったらあんたが、ウチを殺してくれ!』と酷い事を言った事。

「そしたら、エミリーになんって言われたと思う?」

先程までの悲しそうな表から

しだけ楽しそうな表になった朱音が質問してきた。

「ん~………。あいつの事だから

きっと『だったら勝手にしろ!』とかかな?」

「惜しいな!答えは、毆る蹴るの上

『妹が自分を犠牲にしてまで

助けたのにそれを無駄にするような

カスは、とっとと死ね!!』やな」

し考え、あいつが言いそうな事を

言ってみたが、予想以上の答えが返って來て

ドン引きしてしまった。

「何と言うか………。酷いな」

「やっぱ、そう思うやんな?

今冷靜に思い返しても

こいつ『悪魔だ!』て思うは」

「當たり前だろ、まったく………。

前々から酷いとは思ってたが、

ここまで人との接し方が酷いとは………。

もっとこう………。思いやりを持って

接する事は出來んかね!!」

その時のやり取りを思うだけで

怒りが込みあがてくる。

でも、そんな怒り心頭な俺を

朱音が諭すように話の続きをしてくれる。

「でもなぁ。実際はそれが頭を冷やす

切っ掛けにはなったのは確かやね。

自分で言うのも何やけど、

あの時は、優しい言葉を掛けてくれても

聞く耳を持たんかったやろうしな………」

「………」

「それに何だかんだでエミリーな………。

不機嫌になりながらも、

ウチのの製造作業を続けてくれたんよ。

っで、そん時言われたのが………」

『どうせ死ぬなら、せめて妹の生死くらい確認してから逝け』

「その一言で生きる希が湧いて來たんやけど、

それでも、やっぱり1人は寂しいからな………。

ついポロポロ泣いてたら、見かねたエミリーが

『だったら俺がお前の家族になってやる』て言ってくれたんよ。

で、ウチが『オカンになってくれるんか?』て言ったら。

鬼の形相でアイアンクローをかましながら、

『誰が『母親』だ!せめて『お姉さま』って言えやゴラァ!!』て………」

「おう………」

楽しそうな顔から一転、

今度はブルブルと震えだす朱音………。

余程の恐怖があったんだろうな………。

そんな場合じゃないが、俺も気を付けよう………。

「まぁ、何だかんだあってエミリーの名『バレンタイン』を

貰って、ウチとエミリーは家族になったって訳やね」

そう言って、話を締めくくる朱音だったが

どうしても、確認しとかなければいけないことがあった………。

「妹は見つかったのか?」

今2人で居ないことから、

察する事は出來るが、

どうしても確認しないわけにはいかなかった。

「全然………。手掛かり一つ無しや………。

でも、エミリーにも言われた通り

『生死』を確認するまで、ウチは諦めへん………。

それが、自分を犠牲にしてまでウチを助けてくれた

妹への恩返しやから………」

やはり、予想通り

妹捜しは難航していたようだ………。

だったら俺の答えは決まっている。

「そっか………。

だったら、その妹捜し………。

俺も手伝ってやるよ」

「え?」

「だから、朱音の妹捜しを俺も手伝うって言ったんだ」

最初、俺が何を言ったのか

直ぐに理解できなかったようで

一瞬呆けたような顔をする朱音だったが

笑顔から一転、困ったような顔になる。

「でも、良いのか?

アキトも自分の事で大変やのに………」

「何………。気にすることは無いさ。

それに朱音も見ただろ、俺の家族を?

兄の俺を圧倒するような猛者だぞ??

暫くは、ほっといても大丈夫さ」

両腕を肩の所まで持ってきて

飄々と、殊更明るく言ってやると

吹き出し笑いを上げる朱音。

それを見て、心俺は安堵する。

「じゃあ、アキト………。

『言質』取ったからな!

ウチの妹が見つかるまで、宜しくな!!」

「怖っ!あ!でも、メモ書きしてないから無効だな!!」

「何言ってるんや。ウチラの會話は全て

『レコードチップ』に録音されてるんやで」

「尚の事、怖いは!!」

「………ありがとうな、アキト」

「お禮は、妹さんが

見つかった時にでも貰うよ」

その後の會話に若干冷や汗が流れるが

今度こそ正真正銘の笑顔を浮かべる朱音を見て………。

どんな事があっても必ず……。

朱音の力になることを決意する………。

初めて小説っぽいを執筆させていただいております。

々と手さぐりでやらせて頂いておりますので

至らぬ所も多々あると思いますが、よろしくお願いいたします。

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