《【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】》違和と矛盾

「それでまずは、その黒田って男に復讐したいわけね?」

「そうだ。俺は一秒でも早くそいつを――」

その時、不意に目眩が俺を襲った。一昨日からんなことがあったので、その疲労が今になって押し寄せてきたようだ。

「大丈夫? 昨日死にかけたばかりなんだし、の痛みもまだ殘ってるだろうから今は安靜にしてた方がいいわよ。復讐も大事だろうけど、転生杯に影響が出て落したら元も子もないし」

「……そうだな」

俺としても黒田への復讐は萬全の調で実行したいので、春香の言うことに従うことにした。一秒でも早く復讐したいのは確かだが、冷靜さも必要だ。

「今朝まで秋人が寢てた部屋を秋人専用の部屋にするから、そこでまた休むといいわ」

「部屋、使わせてくれるのか?」

「當然でしょ。アタシ達の仲間になったんだから、今日からここが秋人の家よ。ただし家賃は一ヶ月五十萬だけど」

「高っ!! 二ヶ月も住めないぞ!」

「冗談よ。家賃なんて請求しないから安心して。どうせ部屋はいっぱい余ってるし」

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「……それじゃ、お言葉に甘えて」

ふと真冬の方に目をやると、なにやら不審な目つきで俺を見ていることに気付いた。

「どうした真冬?」

「……別に。ただ変なことをされないか不安なだけ」

うっ。そりゃそうだよな、出會ったばかりの男と一つ屋の下で暮らすわけだから、警戒するのは當然と言える。

「あ、安心しろ! 神に誓って二人には絶対に手を出さない!」

「本當に?」

「本當だ!」

多分、と俺は心の中で付け加えた。

「何の話をしてるの? 変なことって何?」

「春香は気にしなくていい。ただ就寢時はしっかりと部屋の鍵を閉めて」

「? 今でも一応鍵は閉めてるけど……」

「秋人。もし許可なく私や春香に手を出したら……分かってる?」

「わ、分かってる分かってる」

真冬の凄みのある雰囲気に思わず気圧される。でも許可なくってことは許可があれば手を出していいってことなのだろうか……って何考えてんだ。せっかく仲間として迎えてくれたのだから、その厚意を裏切るような真似はやめよう。

それから俺は最初にいた部屋に戻り、ベッドに橫になった。今日からここが俺の部屋か。広さは生前に俺が住んでいたアパートの二倍近くあるな。それをタダで使わせてもらうのだから贅沢な話だ。一人が使うにはちょっと広い気もするが、狹いよりはマシだ。

俺は真っ白な天井を見つめながら、先程の春香達との會話を思い返す。転生杯について様々な報を得ることはできた。だが何だろう、この違和。俺は何か重大なことを見落としているような気がする。

今一度、報を整理してみよう。全ての始まりとなった殺人事件が起きたのは、約九年前。俺の死刑が執行されたのは、約五年前。そして第八次転生杯が始まったのも、約五年前……。違和はこのあたりだ。一何が引っ掛かって――

「あっ……!!」

無意識に聲が出た。そうか分かったぞ、違和の正が。時系列が合わないんだ。俺を陥れた真犯人が転生者の參加者の中にいるのは間違いない。だが転生杯が始まったのが五年前なら、あの殺人事件が起きた時にはまだ転生杯は始まっていないことになる。

これは一どういうことなのか。真犯人は転生杯の參加者じゃないのか? いやそんなはずはない、現場に殘された〝42〟の數字が確固たる証拠だ。

となると現在の第八次転生杯の一つ前――第七次転生杯の參加者による犯行か? いや違う。転生杯は三十年周期で行われていると支配人が言っていたので、それこそ時系列が合わない。

ならば「第八次転生杯の始まりは約五年前」というのが春香の噓という可能は? いやそんな噓をついたところで春香にメリットがあるとは思えないし、命の恩人を疑いたくはない。他に考えられることは……。

駄目だ、いくら考えても答えが出てこない。しかしこの謎を解決しないことには――

「秋人! 起きて秋人!」

「……ん……?」

誰かが俺の肩を揺らしている。ゆっくり目を開けると、そこには春香の顔があった。どうやら々と考えているに眠ってしまったようだ。俺は大きくびをする。

「おはよう春香。もう朝になったのか……」

「まだ日付も変わってないわよ! それより早く來て!」

「ちょっ、何だよ!?」

眠気も覚めないまま、俺は春香に腕を引っ張られて別の部屋に連れてこられた。春香が作戦會議室と呼んでいた、複數の巨大モニターがある部屋だ。そこには真冬もいた。

「ったく、人が気持ちよく寢てたってのに……。で、どうしたんだ?」

「これを見て。昨日秋人が闘った場所の、約三分前の映像」

真冬がモニターの一つを指差す。そこには一人の子が映っていた。短髪で中背、年齢は十代半ばってところか。

「誰だこの子? 俺に紹介してくれるのか?」

「なに寢惚けたこと言ってんのよ」

「……起きたばかりなんだから寢惚けるくらい許してくれ」

「ま、あながち間違ってないかもね。もっとよく見て」

春香に言われ、俺はモニターを凝視する。直後に俺は、その子の右腕に〝65〟の痣が刻まれていることに気付いた。

「転生杯の參加者か!?」

「そういうこと。昨日の秋人達の闘いを嗅ぎつけてきたってところかしら。痣を隠そうともしてないし、明らかにってるわね」

まさかこんなに早く新たな參加者が現れるとはな。春香が言っていた通り、この東京に參加者は集まりつつあるようだ。

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