《【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】》マルチプル
「10の倍數ってことは、參加者100人の中にマルチプルは10人存在するわけか」
「全員生き殘っていたら、だけど。それに多分100番目の參加者はまだ出現してないから、現時點では最大9人いることになる」
全員既に落してくれてたら助かるが、そんな都合のいい話はないだろう。俺達がこの転生杯で最後まで生き殘る為には、マルチプルとの闘いは避けて通れなさそうだ。
「もし俺がマルチプルと闘ったら、勝てると思うか?」
「何とも言えない。一つだけ確かなのは、これまで秋人が闘った參加者達よりずっと強いということ。確実に勝ちたいなら、今のにもっとスキルを増やしておいた方がいいと思う」
「……だな」
スキルを増やす、つまり【略奪】で他の參加者からスキルを奪いまくる。マルチプルがどれほどの強さか分からないが、スキルは多いに越したことはないからな。まあ、わりと早い段階でマルチプルと闘うことになる可能も十分あるわけだが……。
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今しがた雪風と名乗った男は、60の痣を持つ參加者だと言った。つまり前に真冬が話していたマルチプルの一人だ。思ったより早い段階でこの時が來てしまった。マルチプルが他の參加者より強力なスキルを使えるのなら、この巨大な氷の監獄を創り出せたのも納得がいく。
『どうだい、この幻想的な景は。実にしいだろう? その名も氷世界。存分に楽しんでくれたまえ』
「全然楽しくないにゃ!! これじゃ學校から出られないよ!! この後家でおやつを食べてアニメを観てとってもハッピーな時間を過ごす予定だったのに、どうしてくれるにゃ!!」
そういう問題か?
『やれやれ、この蕓を理解できないとは嘆かわしい。どうしても僕の氷世界から出たいのなら、方法はただ一つ。この僕を殺すことだ。僕が死ねば氷世界は自的に消滅する。簡単な話だろう?』
「なら今すぐ出てこい!! 俺が相手になってやる!!」
『慌てない慌てない。僕は君達と違って冷靜かつ慎重でね。馬鹿正直に姿を曬したりしない。しばらく様子見させてもらうよ』
こいつ、このまま姿を現さないつもりか……!!
「卑怯者! 臆病者! 正々堂々闘うにゃ!」
『何とでも言いたまえ。ヒントを與えるなら、僕はこの氷世界のどこかにいる。僕と闘いたければ、頑張って探し出すことだ。くっくっくっくっく……!!』
不気味な笑い聲を最後に、雪風の聲は途絶えた。どうやら今までの中で一番厄介な相手になりそうだ。しかもマルチプルの一人……決して油斷はできない。
「朝野、しばらく休戦しよう。まずは雪風を見つけ出すのが先だ」
「うん、そうした方が良さそうだね。秋人くんと決著をつけるのは、臆病者を敗してからにゃ!」
朝野は変を解除し、休戦に合意した。今すぐ雪風をぶっ倒せないのはもどかしいが、おかげで俺達も戦闘に備えられるので、それはそれで好都合。最初に俺達がやるべきことは……。
「まずは氷の壁を壊せないか試してみよう。朝野、協力してくれるか?」
「勿論にゃ!」
「待って!!」
春香が大聲で俺と朝野の會話に割り込んできた。
「雪風って奴を殺せば氷も消えるんでしょ!? ならわざわざそんなことしなくても雪風を殺せば済む話じゃない!! 一刻も早くそいつを探し出すべきよ!!」
「……春香」
俺は春香のもとに歩み寄り、その肩に手を乗せた。
「気持ちは分かる。春香の復讐の相手だもんな。だけど雪風と戦闘になった場合、間違いなく生徒達が巻き添えを喰らう。そうならない為にも、まずは生徒達を避難させることの方が先だ。違うか?」
「……っ」
俺の言葉で冷靜さを取り戻したらしく、春香は小さく頷いた。
「秋人の言う通りね。ごめん」
「気にするな。俺も春香の立場だったら同じことを言ってただろうしな」
「……ところでお二人って、どういう関係かにゃ?」
俺と春香の顔を互に見て、首を傾げる朝野。
「アタシは青葉春香。秋人とは協力関係を結んでるの」
「ああ、そういうこと。それじゃ今だけは私も協力関係ってことでいいよね? よろしく春香ちゃん!」
朝野は春香の手を握り、ブンブン上下に振った。
「挨拶も済んだところで、早速行に移そう。俺と朝野は氷の壁の破壊。春香は外に出られる抜けのようなものがないか探してみてくれ」
「了解にゃ!」
「分かったわ」
俺達三人は屋上を後にし、階段を下りて一階の廊下を突っ走る。
「どうなってるのよこれ……?」
「夢でも見てるのか……?」
途中ですれ違った生徒達は、唖然とした顔で氷の監獄と化したこの壯絶な景を見つめていた。誰もが現実をけ止めることで一杯という有様だ。
『現在、未曾有の事態が発生しております。生徒達は不用意な行を取らず、至急育館に集合してください。繰り返します。生徒達は不用意な行を取らず、至急育館に集合してください』
急の放送が流れる中、俺と朝野は氷の壁まで辿り著いた。それは想像以上に分厚く、向こう側が何も見えないほどだ。きっと今頃は外も大騒ぎになってるだろうが、その音すら聞こえてこない。俺達は完全に外から遮斷されたようだ。
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