《【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】》30秒の推理
考えろ。この七日間、あるいはそれ以前にも、必ずどこかに手掛かりはあったはずだ。この目に映ったことだけに囚われるな。真冬が雪風の発言からヒントを得ていたように、皆の発言もきっと大きな鍵になる。思い出せ、皆が言っていたことを。
「最近この學校でちょっとした心霊現象が噂になってんのは知ってるよな?」
「十中八九、その雪風という男は學校にいる」
「そういえば、いつもより痣の反応が強かった気がしたわ」
「地面にを掘ってその中に隠れたりしてたな」
「確かに痣は反応したし、怪しげな気配もじたんだけど、突然その気配が消えたの」
「もしかしたら私達は、大きな見落としをしているのかもしれない」
皆の発言を脳に呼び起こす。この危機的狀況で、俺の集中力は極限まで研ぎ澄まされていた。そして――
「……そうか」
三十秒後、俺は目を開けた。今この瞬間、全てが繋がった。
「そうか……そういうことだったのか……!!」
どうしてこんな簡単なことに気付かなかったのか。確かに俺達は大きな見落としをしていた。この三十秒は決して無駄ではなかった。
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「春香!! 朝野!! 分かったぞ、雪風の居場所が!!」
地上に出た俺は、大きくんだ。二人はそれぞれの役割を全うしながら俺の方に振り向く。
「本當なの!?」
「ああ!! 今から俺が雪風を倒しに行く!! それまでなんとか持ち堪えてくれ!!」
「頼んだにゃ!!」
雪風は氷の牢獄のどこかにいる。しかし學校の至る所を探しても雪風は見つからなかった。ならば奴は一どこにいるか? 答えは簡単だった。
俺は真っ直ぐグラウンドの中央に向かう。圭介が話していた心霊現象の噂、あれが大きなヒントになった。火のないところに煙は立たないと言うが、まさにその通りだ。
夜のグラウンドに現れ、突然姿を消したという、人の形をした二つの影。あれは心霊現象などではなかった。そして圭介の「地面にを掘ってその中に隠れたりしてた」という発言、あれもヒントになった。
「持つべきものは友人、か……」
グラウンドの中央に立った俺は、大きく息を吸い込む。そして【潛伏】を発し、再び地中にダイブした。
俺はひたすら深く深く潛っていく。無論、俺の推理が外れている可能もある。その場合、俺は息が続かずに窒息死してしまうだろう。だからこれは一か八かの賭けだ。しかし拠こそないが、俺にはこの賭けに勝てるという絶対の自信があった。
やがて俺の息が切れかけた、その時。俺は地中を抜けて空気のある空間へ出た。そしてそこには〝二人〟の人が椅子に座っていた。
俺は賭けに勝った。そう、雪風は地面の遙か下にを潛めていたのだ。どうりでいくら地上を探しても見つからなかったわけだ。俺が【潛伏】を使えなかったら、永遠にこの場所まで辿り著くことはできなかっただろう。
「何っ!?」
「えっ……!?」
二人が驚愕の表で俺を見る。まさか俺がここに現れることなど夢にも思わなかったのだろう。どちらが雪風かはすぐに分かった。右の、いかにも格の悪さが滲み出たような顔、あいつが間違いなく雪風だ。もはや痣を確認するまでもない。
雪風は最初こそ驚きを見せていたが、既に冷靜な表に切り替わっていた。そして椅子から靜かに立ち上がり、俺に拍手を贈った。
「これは驚いた、まさかこの場所を突き止められるとは。よっぽど僕に會いたかったようだね。まずは褒めてあげ――」
俺は最後まで聞かず、【怪力】を発して駆け出した。
「え? いやいや待ちたまえ、まだ臺詞の途中――がはあっ!!」
俺の渾の拳が、雪風の腹部に炸裂。雪風は勢いよく吹き飛んで後方の壁に叩きつけられた。
「雪風……お前だけは絶対に許さねえ……!!」
この七日間、こいつのせいで俺達は散々苦しめられ、何の罪もない多くの生徒が犠牲となった。こいつだけは絶対に生かしておくわけにはいかない。
「覚悟しろ!! お前はここで俺が殺す!!」
怒りを発させながら、俺は宣言した。こいつは春香の復讐の相手。本來こいつを殺すのは春香の役目であり、春香からも殺すなと釘を刺されていたが、正直殺意を抑えられる自信がない。殺してしまったら後で春香に謝るとしよう。
「ああ……痛いなぁもう……」
雪風がゆっくりと立ち上がる。やはりこの程度では死なないか。確かに手応えはあったが、を抉ったがなかった。
奴のに注目すると、腹部が氷で覆われていた。俺の拳が炸裂する直前、氷を生して鎧代わりにしたのか。ならばもう一発お見舞いするまで――
「!!」
突如、俺と雪風を隔てるように氷の壁が出現した。俺はすぐにそれを拳で破壊したが、驚異的な早さで修復されていく。これも氷の牢獄と同じように、いくら壊しても瞬間的に再生するのか。ただし壁は薄いため、向こう側は見えるし音も聞こえる。
「やるねえ、月坂秋人くん。今のは効いたよ……」
不気味な笑みを浮かべる雪風。奴の右腕には〝60〟の痣があった。やはりあいつが雪風で間違いない。
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