《家から逃げ出したい私が、うっかり憧れの大魔法使い様を買ってしまったら》近づいて、ぶつかって 4
育祭の競技中、魔法を絶対に使ってはならない。魔法を使ってズルをした場合、即座に退場になるんだとか。
朝一番に行われた玉れに関しては、とても楽しく平和に終わった。流石のわたしでも、玉を拾って投げるくらいはできたし、相手チームにも勝利出來て嬉しかった。
ちなみに優勝したクラスには、1ヶ月間のカフェ無料券が配布されるらしい。平民の生徒やわたしにとっては、とてもありがたいアイテムだ。
競技を終え、待機場所にいるエルの元へと駆け寄る。
「わたし、たくさん玉れたよ! 見ててくれた?」
「いや、全然」
「次はエルの出番だよね、確か二人三腳」
「……まっじでだるい」
そう言って、エルは深い溜め息を吐いた。彼が二人三腳だなんて、なんだか笑えてくる。一どんな風になるんだろうと、ワクワクしていたら。
「あの、エルヴィス様のペアの生徒が、急に調が悪くなって救護室にいるそうです。誰か代わりを立てないと」
「じゃ、棄権で」
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まさかの展開に、クラス中がどよめく。わたしの足がもっと速く、ついでに同だったら喜んで代わったのに。
棄権だなんて言い出したエルは無視し、誰が代わりに出るかという話になった時だった。
「僕が、代わりに出てもいいでしょうか」
「えっ」
なんと、突然すっと手を上げたのは、クレ……メガネくんだったのだ。驚いたのはわたしだけではないようで、クライド様も形のいい瞳を大きく見開いている。
そういや、彼が喋っているところをわたしは初めて見た気がした。聞きやすい、き通るような聲だった。
「エルヴィス様、よろしいですか」
「…………ああ」
「ありがとうございます」
エルはじっと睨むようにメガネくんを見つめた末、そう返事をした。もしや彼も、エルの隠れファンなのだろうか。それかただ単に、二人三腳に出たかったのかもしれない。
とにかく無事、エルが出場出來るようで良かった。
「は、速いですね……」
「うん、わたし一人の全力より速いと思う」
そして結局、二人はダントツ一位でゴールしていて。
隣で見ていたリネやクラスメイト達も皆、驚いているようだった。びっくりするほど息がぴったりだったのだ。
そしてメガネくんも足が早かったらしい。二人三腳なんてし笑いがあるじかと思っていたけれど、笑うタイミングひとつない、完された走りだった。
戻ってきたエルにタオルを渡せば、汗ひとつかいていなかったけれどけ取ってくれた。好きだ。
「エル、お疲れ様! とっても速かったね。メガネくんも足が早くてびっくりしちゃった」
「……あいつ、」
「えっ?」
「いや、何でもない」
そう言うと、エルは待機場所に設置されていた椅子にどかりと腰掛けた。わたしはその隣に座ると、いつものように適當すぎる相槌を打ってくれる彼に話しかけ続けながら、楽しく競技観戦をしたのだった。
◇◇◇
そして午後。わたし達のクラスは現在一位だ。
この調子なら、と盛り上がるクラスメイト達とは裏腹に、最後に行われる全員リレーのことを思うと、わたしは吐きそうになっていた。一番配點が高いのだ。
そんな中、わたしの借り競走での出番がやってきた。
教師による魔法の合図で、し先にある機に向かって走り出す。足の遅さで出遅れながらも、急いで機の上にある箱から紙を取り出し、借りてくるものが書かれたそれを開いた。
「め、メガネをかけた人……」
これならすぐに見つかるだろうと、辺りを見回す。するとちょうど近くに、メガネくんがいた。彼ならば足も速いしぴったりだと、わたしは彼の元へと駆け寄ると聲を掛けた。
「一緒に來てくれませんか!」
「は、」
時間がないと焦ってしまったわたしは、返事を待たずに彼の腕を摑み走り出した。けれど競技だとすぐに理解したらしいメガネくんは、何も言わずに一緒に走ってくれ、無事に一位を取ることができた。
ゴールした後そのまま歩き続け、人混みを抜けたわたしはメガネくんにお禮を言おうと立ち止まる。
「本當にありがとうございました。お蔭で助かりま、」
そこまで言ったところで、ずっと彼の腕を摑んでしまっていた手を、思い切り振り払われて。
競技で慌てていたとはいえ、慣れ慣れしくれてしまったことを謝ろうとした時だった。
「気安くるな」
「えっ」
分厚いメガネのせいで、その表は読めない。けれどその態度や聲からは、わたしに対する嫌悪が滲み出ている。
やがて驚きを隠せずにいるわたしに向かって、彼は吐き捨てるように言った。
「俺は、お前が嫌いなんだ」
そしてメガネくんは、くるりと背を向け歩いて行った。
いくら考えてみても、彼に嫌われるようなことをした覚えはない。とは言え人間なのだ、好き嫌いはある。それなのに競技に付き合わせてしまい、申し訳ない気持ちになった。あと普通にショックだ。
そしてふと、彼の名前は何だっけと考えてみたけれど。不思議なことに一文字も、思い出すことが出來なかった。
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