《ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常:5~海をまたぐ結婚詐欺師!厳島神社が結ぶ、をんな達のえにし~人ヴァイオリニストの橫顔、その翳が隠す衝撃の真実》三顧の禮
お前は諸葛孔明か!? と、和泉はガラス戸を蹴飛ばしたくなるのを必死で堪えた。
淺井家を訪ねるのはこれで三度目。今度はちゃんと指定された店のもみじ饅頭を買って午後6時半には訪ねたのだが、これから見たいテレビ番組があるからと今日もドア越しに玄関先で追い払われた。
「何を知りたいんかしらんが、あんたもえらく熱心じゃのう」
やっぱり石の一つぐらい投げ込んでも許されるのではなかろうかと、和泉が思わずしゃがみかけた時、先日聲をかけてきた元刑事の料理人が後ろに立っていた。
「晩飯がまだなら、うちで食うていけばええ。わしが知っとる限りのことなら話してやるけぇの」
どうやら話好きなオジさんらしい。
今日ほんまは定休日なんじゃけどな、と暖簾の出ていない店のドアを開けて和泉を中に招じれてくれた。
「淺井さんはのぅ、地元の學校の先生じゃったんよ。わしと一緒で宮島生まれ宮島育ち、この島のことなら何でも知っとる婆さんじゃ」
八塚(やつづか)と名乗った元刑事は殘りものしかない、と言いながら新鮮な魚を使った料理を提供してくれた。
世話好きでもあるらしい。
彼は和泉の向かいに腰かけると、
「あんたもしかして、時効寸前の事件を調べる特別捜査か?」
「まぁ、そんなところです」
「で、何を知りたいんじゃ?」
和泉は口を噤んだ。
詳しいことを話していいのかどうか、判斷がつきかねたからだ。
彼が駿河の元同僚であることはいい。
が、敵なのか味方なのかまではわからない。
あの若い刑事はそれほど人付き合いが上手ではないが、自分と違って無闇に敵を作るタイプとも思えない。
すると。
「……若いのぅ、顔に出とるわ」
そう言って向かいに座る元刑事はニカっ、と歯を見せて笑う。
「あんた、ワシが駿河の敵か味方か、推し量っとるじゃろ。安心せぇ。本人から聞いてみればいい。ワシはあいつの味方じゃけん」
信じていいのだろうか?
「というかワシがあいつを立派な刑事に育てたんじゃからの。それもあって、駿河の奴から仲人を頼まれたぐらいじゃけん」
最後の一言が決め手となった。
「……柳亭で約20年前にあったとされる、橫領事件です」
旅館の名前を聞いた瞬間、相手の表が強張った。
「20年前の橫領って……そんなもん、とっくに時効じゃろうが」
「事件そのものは、確かに今さら起訴はできません。ですが、その事件のせいで一人のが……人生を狂わされました。彼をする男も然りです」
八塚はじっと和泉の眼を見つめてきた。
狹い取調室で向き合っているような気分になる。
「誰が犯人なのかよく調べられもしないまま、橫領犯の娘と一方的に汚名を著せられ、周囲から白い眼で見られました。おまけに今、その旅館に閉館の危機が迫っています。それが現実になれば、何もかも彼のせいにされるでしょう。彼の父親さえあんなことをしなければ……と」
「あ、あんたは……寒河江咲の……?」
「友人です」
サモナーさんが行く
リハビリがてらで。 説明を碌に読まずにゲーム始める人っていますか? 私はそんな傾向が強いです。 βテストを終え本スタートを開始したVRMMOに參加した主人公。 ただ流されるままにゲーム世界をへろへろと楽しむことに。 そんなゲーマーのプレイレポートです。
8 175[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
ホビージャパン様より書籍化することになりました。 書籍化作業にあたりタイトルを変更することになりました。 3月1日にhj文庫より発売されます。 —————— 「俺は冒険者なんてさっさと辭めたいんだ。最初の約束どおり、俺は辭めるぞ」 「そんなこと言わないでください。後少し……後少しだけで良いですから、お願いします! 私たちを捨てないでください!」 「人聞きの悪いこと言ってんじゃねえよ! 俺は辭めるからな!」 「……でも実際のところ、チームリーダーの許可がないと抜けられませんよね? 絶対に許可なんてしませんから」 「くそっ! さっさと俺を解雇しろ! このクソ勇者!」 今より少し先の未來。エネルギー資源の枯渇をどうにかしようとある実験をしていた國があった。 だがその実験は失敗し、だがある意味では成功した。當初の目的どおり新たなエネルギーを見つけることに成功したのだ──望んだ形ではなかったが。 実験の失敗の結果、地球は異世界と繋がった。 異世界と繋がったことで魔力というエネルギーと出會うことができたが、代わりにその異世界と繋がった場所からモンスターと呼ばれる化け物達が地球側へと侵攻し始めた。 それを食い止めるべく魔力を扱う才に目覚めた冒険者。主人公はそんな冒険者の一人であるが、冒険者の中でも最低位の才能しかないと判斷された者の一人だった。 そんな主人公が、冒険者を育てるための學校に通う少女達と同じチームを組むこととなり、嫌々ながらも協力していく。そんな物語。
8 59天下界の無信仰者(イレギュラー)
三體の神が神理(しんり)と呼ばれる法則を作り出した世界、天下界(てんげかい)。そこで人々は三つの神理のいずれかを信仰していた。 そんな神が支配する天下界で、唯一の無信仰者である神愛(かみあ)は生きていた。友達もおらず家族にも見捨てられた神愛。 しかしそんな彼へ少女ミルフィアが現れた。輪廻する運命によって二人は出會い新たな戦いが始まる。 これは新たな神話。 神の秩序を揺るがすイレギュラー、ここに開幕! 神律學園編 入學生としてやってきた無信仰者の宮司神愛。しかしそこは信仰者ばかりの學園だった。クラスメイトからの冷たい対応に孤立する神愛。そんな神愛には唯一の味方であるミルフィアがおり彼女だけが心の支えだった。しかし彼女は奴隷であろうと頑なに譲らない。彼女と友達になろうと神愛は行動するがそれには信仰者である恵瑠や天和、加豪の協力が必要だった。果たして神愛はミルフィアと友達になれるのか? そしてミルフィアの正體とは一體なんなのか? 神律學園編ではキャラクター関係や世界観、設定などを明かしていきます。 慈愛連立編 突然神律學園が襲撃を受ける。それは恵瑠を狙ったゴルゴダ共和國の正規軍だった。なぜ恵瑠が狙われるのか。そして恵瑠に隠された真実とは? 神愛は友を守るために戦う。そこには二千年前から続く天羽(てんは)の悲願と六十年前ある約束をした一人の男の思いがあった。慈愛連立編ではサブヒロインである恵瑠にスポットを當て物語が展開していきます。また作品の歴史を掘り下げキャラクターや物語に厚みを持たせていきます。 またコメントやいいねもぜひぜひお願いします。作者のモチベーションにも繋がりますし數が多いと見栄えがよくなり他の読者にも見てもらえるようになります。「コメントを書くのはちょっとな〜」ていう人はいいねだけでもいいのでぜひ押していってください。
8 102魔法兵器にされたので女學園に入ります ~俺は最強の魔兵器少女~
田舎で牧畜をしていた少年、レイはある日失蹤していた兄の手により魔科學兵器に改造されてしまう。 それは強靭な身體能力と多彩な機能、莫大な魔力を秘めた――美少女兵器だった。 幸いにも洗脳を逃れたレイは、牧畜を続けることもできず路頭に迷ったが、幼馴染の女子の誘いからなんと名門魔法女學園に入學することとなる。 ただの冴えない少年が踏み入った、禁斷の魔法と女子の園。起こる事件、飛び交う魔法、そしてたくさんの女生徒たち。 魔科學兵器の無敵の力で、魔法女學園に旋風が巻き起こる!
8 107【新】アラフォーおっさん異世界へ!! でも時々実家に帰ります
書籍第1~2巻、カドカワBOOKSより発売中!! 『おめでとうございます!! あなたは15億円獲得の権利を得ました!!』 といういかにも怪しげなメールを受け取った在宅ワーカー大下敏樹(40)は、うっかり大金の受領を選択してしまう。悪質な詐欺か?ウイルス感染か?と疑った敏樹だったが、実際に15億円の大金が振り込まれていた。 そして翌日現れた町田と名乗る女性から、手にした大金はそのまま異世界行きのスキルポイントとして使えることを告げられ、最低限のスキルを習得した時點でいきなり異世界の森へと飛ばされてしまう。 右も左もわからない、でも一応チートはあるという狀況で異世界サバイバルを始めた敏樹だったが、とあるスキルにより日本に帰れることが判明したのだった。 合い言葉は「実家に帰らせていただきます!」 ほのぼの時々バイオレンスな、無理をしない大人の異世界冒険物語、ここに開幕!!
8 91梨
妹を殺された復讐から一人の米軍兵を殺してしまう『海』、家にいながら世界を旅できるという不思議な『世界地図』、表題作『梨』を含む短編・ショートショート。
8 175