《【書籍化・コミカライズ】竜神様に見初められまして~げられ令嬢は霊王國にて三食もふもふ溺付きの生活を送り幸せになる~》第10話 到著
本日は7時、9時、12時、13時、14時、15時に更新しております。
まだ未読の方はそちらからお読みください。
「案外、人間の街に近いんですね」
アランが高度を下げた事により、街の細かい部分まで見る事ができたソフィアが言う。
「エルメルにはたくさんの種族が暮らしているけど、人型の住民も多いから何かと都合がいいの。建造は主に人族とドワーフが協力して作っているから、住み心地はお墨付きよ」
「あ、同じ人間もいらっしゃるんですね」
「ええ、元々エルメルは様々な種族が共存していた國だったから、その子孫の人たちね。他種族とのハーフが多數だと思うけど、純人族もいるはずよ」
「なるほど」
そう聞いて、しだけホッとするソフィアだった。
人族が自分一人で、生活様式などが全くの別だったらどうしよう、という不安もあったから。
「あれがこの國にたくさんの恵みを與えてくださっている、樹齢一億年の世界樹『ユグドラ』。エルメルの象徴にして心臓といっても過言ではないわ」
Advertisement
「じゅ、じゅれいいちおくねんっ……?」
子供が考えた語の設定みたいな年數にソフィアは度肝を抜く。
普通に考えて木がそんな長く持つわけがないが、これだけ巨大な大樹だとありえなくもない、いやいやありえない……。
何か霊の力的なもので保持されているのだろうと、最終的には飲み込んだ。
なんか全的にキラキラしているし。
人間の國で暮らしていた常識はここでは通用しない、という事実を思い知ったような気がした。
「見えてきた! あれが、エルメルの王城よ」
そう言ってシエルが指差す先に、世界樹『ユグドラ』のちょうど真正面の元に聳える巨大な城。
「綺麗……」
伽の國に出てくるような、白くてしい城だった。
間もなくして、その王城の敷地に著陸する。
ソフィア、シエル、ハナコが降りてから、アランも元の人間の姿に戻った。
「長旅お疲れ様、アラン」
「はっ……」
シエルの言葉に、アランは一禮する。
「ありがとうございました、アラン様」
「どうって事はない。それよりも、の方は大丈夫か? 初めて飛行した者の中で、酔ってしまう者もなくない」
「大丈夫です。むしろ、とても清々しい気分です。お気遣い、ありがとうございます」
「そうか。ところで……」
アランがハナコを見やる。
「君の霊の様子が何やらおかしいようだが」
「え?」
ソフィアが首を傾げた途端、ハナコが『きゅいっっーーーー!!』と悲鳴にも似た聲を上げた。
それからすぐ、が青白く眩いを放ち始める。
「ど、どうしたのハナコ……!?」
慌てて尋ねるも、ハナコは『きゅいー! きゅいー!』と聲を上げるばかり。
こんな事今までなかった。
突然やってきた親友の異常事態に狼狽えるソフィア。
しかしこの現象には見覚えがあった。
つい先程、エルメルに來る前。
あの丘で、アランが人型から白竜の姿に変化する時に放ったと同じ……。
『ここどこ!? ここどこ!? 僕、なんだかとっても懐かしいじがするよ!』
ソフィア、アラン、シエルの誰でもない聲が場に登場する。
年にも似た、し高めのい聲。
「ハ、ハナコ……!?」
ソフィアは驚愕した。
先程までの小型犬サイズのハナコはもう居なかった。
全長がソフィアの三倍もあろうかというサイズの、立派な大狼がそこにいた。
『あれ? ご主人様、なんだかちっちゃくなった?』
大狼(たぶんハナコ)が、ソフィアを見下ろして言う。
「ハ、ハナコが進化した……?」
『シンカ? よくわからないけど、なんだかがとても軽いよ!』
わっふんわっふんと、ハナコがゴロゴロと転がったり、ソフィアの周りをクルクル回ったりする。
この無邪気な挙、間違いなくハナコだ。
「あらあら、立派なフェンリルちゃんね」
シエルは臆する様子もなく、ハナコを眺めて呑気に言う。
「アランさん、これは一……」
「ここら一帯は霊力が満ち溢れているからな。その力を取り込んで、本來の姿を取り戻したのだろう」
「霊としての本來の姿……あっ……」
──そのフェンリルは、君の霊か?
ようやく、ソフィアはアランに言われた言葉を思い出し合點がいった。
「ハナコは、霊だった……?」
自分にしか見えない、フェンリルの存在。
日頃のストレスが生み出した夢幻か何かだと思っていたが、どうやら霊だったらしい。
薄々そんな気がしないでもないと思っていたが、いざ客観的な事実を前にすると驚きが勝った。
「なんだ、既知だと思っていた。ちなみに、“ハナコ”という名前は、東洋の國のにつけるオーソドックスなものと記憶しているのだが」
通りすがりのちょうちょを無邪気に追いかけるハナコを見て、アランは言った。
「ハナコはオスだぞ」
「え゛?」
「……まさかそれも知らなかったのか?」
また、思い出す。
あのパーティでの、アランとの一幕。
『ハナコが……見えるのですか?』
『……ハナコ?』
あの時アランは、『何言ってんだこいつ』とでも言いたげな表をしていた。
つまりあのリアクションは、『オスのフェンリルになぜメスの名前をつけているのか』というもので……。
「えええええええええええええええええええええ……!?」
ソフィアは先程のハナコの絶にも負けない大聲をあげたのであった。
【書籍化】學園無雙の勝利中毒者 ─世界最強の『勝ち観』で學園の天才たちを─分からせる─【コミカライズ決定!】
【書籍版一巻、TOブックス様より8/20発売!】 暗殺一族200年に1人の逸材、御杖霧生《みつえきりゅう》が辿り著いたのは、世界中から天才たちが集まる難関校『アダマス學園帝國』。 ──そこは強者だけが《技能》を継承し、弱者は淘汰される過酷な學び舎だった。 霧生の目的はただ一つ。とにかく勝利を貪り食らうこと。 そのためには勝負を選ばない。喧嘩だろうがじゃんけんだろうがメンコだろうがレスバだろうが、全力で臨むのみ。 そして、比類なき才を認められた者だけが住まう《天上宮殿》では、かつて霧生を打ち負かした孤高の天才美少女、ユクシア・ブランシュエットが待っていた。 規格外の才能を持って生まれたばかりに、誰にも挑まれないことを憂いとする彼女は、何度負かしても挑んでくる霧生のことが大好きで……!? 霧生が魅せる勝負の數々が、周りの者の"勝ち観"を鮮烈に変えていく。 ※カクヨム様にも投稿しています!
8 149【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜
主人公は目が覚めたら森の中にいた。 異世界転生?ただの迷子?いや、日本だったが、どうやら魔物やら魔法がある世界になっていた。 レベルアップやら魔物やらと、ファンタジーな世界になっていたので世界を満喫する主人公。 そんな世界で初めて會ったのは貍のクー太と、運良く身に著けた特別なスキルでどんどん強くなっていく物語。 動物好きの主人公が、優秀な貍の相棒と新たに仲間に加わっていく魔物と共に過ごす物語です。 ※新紀元社様から書籍化です! ※11月半ば発売予定です。 この作品はカクヨム様でも投稿しております。 感想受付一時停止しています。
8 174異世界に転生したので楽しく過ごすようです
俺は死んだらしい。女神にそう告げられた。しかしその死は神の手違いによるものだと言われ、さらに生き返らせてあげるとも言われた。 俺は、元いた世界ではなく、楽しく生きたい為だけに剣と魔法の世界を望む。すると何を思ったのか女神は、面倒なスキルと稱號を俺に渡して、転生させた。 あの女神は絶対に許さん!いつか毆ってやる! 俺はそう心に誓い、旅を始める。 これは、剣も魔法も有る世界に転生した男の苦労と苦悩と沢山楽しむ話である。 ※主人公の名前は出てきません。お話の最後あたりに出る予定です。 小説家になろう様でも投稿をしています。そちらもよろしくお願いします。 ※追記 第186話にて主人公の名前を出しました。
8 101光と壁と
高校體育教師の小川恵子と、東大卒でありながら冴えない著物の仕立て屋として活動する結城裕康の戀愛、結婚生活を描く。著任した高校になじめず、ノイローゼとなった恵子は靜養のため、茨城県の結城市にやってくる。偶然行った展示會で、裕康と出會い、彼の経歴に感激してしまって強引に結婚し、、、。 自己犠牲者とそれを理解できない女性との衝突を読んでいただけたら幸いです。 老荘思想とか、仏法の影響も強いお話。 とりあえず長いだけが取り柄のお話ですが、読んでみてください。
8 172異世界サバイバル~スキルがヘボいとクラスから追い出されたけど、実は有能だったテイムスキルで生き延びる~
動物好きの高校生、仁飼睦樹は突然異世界に転移してしまう。クラスメイトと合流する彼だが、手に入れたスキルが役立たずだと判斷され追放されてしまう。モンスターしかいない森の中でピンチに陥る睦樹。しかし、やがて成長したスキルが真の力を見せた。モンスターの言葉を理解し、命令を下せるスキル??〈テイム〉を駆使して彼はサバイバルを始める。とどまることなく成長を続けるユニークスキルを武器に、過酷な異世界サバイバルで生き殘れ!
8 169天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭な肉體と便利スキル『創成魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~
その力を使って魔界を住み心地良くしようと畫策するも舞臺は真っ暗で外気溫450℃の超々灼熱の大地。 住み心地は食からと作物を作り出そうとするも高溫で燃え盡きてしまう。 それならと燃える木を作るが、収穫した実も燃えてました! 逆転の発想で大地を冷卻しようと雨を降らせるも、その結果、村の水沒を招いてしまうも、それを解決したそのひたむきさが認められ何と領主に擔ぎ上げられてしまう! その後村のために盡力し、晝の無いところに疑似太陽を作り、川を作り、生活基盤を整え、家を建て、銀行を建てて通貨制度を作り、魔道具を使った害獣対策や収穫方法を數々考案し、村は町へと徐々に発展、ついには大國にも國として認められることに!? 何でもできるから何度も失敗する。 成り行きで居ついてしまったケルベロス、レッドドラゴン、クラーケン、元・書物の自動人形らと共に送る失敗だらけの魔界ライフ。 様々な物を創り出しては実験実験また実験。果たして住み心地は改善できるのか? ──────────────────────────────────────── 誤字脫字に気付いたら遠慮なく指摘をお願いします。 また、物語の矛盾に気付いた時も教えていただけると嬉しいです。 この作品は以下の投稿サイトにも掲載しています。 『ノベルアップ+(https://novelup.plus/story/468116764)』 『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4480hc/)』 『アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/64078938/329538044)』
8 116