《HoodMaker:馴染と學生起業を始めたのはいいが、段々とオタサーになっていくのを僕は止められない。<第一章完>》青春
長い一日もそろそろ終わり。
アイスも食べ、撮影も終わり、辺りに響くさざ波と充実した一日の余韻に浸りながら男二人で撮影用の道を片付けている。
子三人組はまだまだ元気のようで、自分たちも寫真が撮りたいと反対側のビーチへ。飛ばし足りないのか、ドローンも一緒に持っていっている。もちろん、人が多い場所では飛ばさないよう、誠二が強めに注意してある。もし萬が一があった場合はここに捨てて帰ると言ってあるので、無茶はしないと信じたい。
「なあ誠二」
「うん? どうした?」
僕が一言かけると、誠二は三腳をたたみながら返事を返してくる。
「働くって……どんなじ?」
「いきなりどうした? なんかあったのか?」
「いや、僕から見れば何かあったのは誠二のほうでしょ」
「どゆこと?」
「あーごめん。えっとさ。誠二は僕たちよりも早く社會に出たじゃん。そういうのって、なんか違った見えかたとかしてくるものなのかなぁって」
奈々が言うこの両手が屆く範囲。
それは僕と誠二ではきっと違う。
彼の方がずっと遠くまで屆いているはずだ。
「別に禮夢だってステーキ屋でバイトしてるだろう?」
「それはそうだけど。バイトはバイトでしょう? バイトはどこまで行ってもお手伝い範囲から抜けられない」
「うーん。そうなのかもしれないけれど。でも、やる気があれば社員と何も変わらないと思うけれど」
「それでも違う気がした……」
し強めに返す。そうじゃないと誠二は本気で返してくれないだろう。
優しく諭すだけで、そこに僕の長はなく、これまでと変わらない明日が待つだけ。
「正直に話すと、久しぶりに會った誠二は余裕があって、なんだかカッコよかった車も、知識も、金も、余裕も……全部持ってる」
だから自分の想いを正直に話す。
羨ましい。これが僕の本音だ。
ここで何かを変えないと、普通の、ただただ普通の未來しかない。
「禮夢…………お前もしかして……ホモになったのか?」
「違う!!!! ここでボケる!? 普通!?」
「すまんすまん……いや、でも、くくっ」
どうやらツボにったのか、笑いが止まっていない。
「『僕』は…………………いや! 『俺』は奈々にちゃんと振り向いてほしいんだ! ずっと傍にいてくれる存在になってしいんだ……その為にかっこよくなりたい。これは本気、なんだよ」
「………………そういえば、そうだったな。マジでごめん」
あの話を忘れてはいないようだ。
そこには安心しつつ、言葉を紡ぐ。
「ここで変われなかったら、いつまでも同じままな気がするんだ……」
人は変わっていく。みんなみんな変わっていく。
奈々も段々と自分の知らない奈々になっていく。
だからこそ俺も………………。
「かっこよくなりたいかぁ。そっか……社會人になれば、そうなれるかは俺には分からないけれど、一つ俺が提案できるのはさぁ……」
これまでスラスラと答えてきた誠二が言葉に詰まり、悩み、俺の為に考えて。
そして最後にあの日、再開した時と同じ顔をして。
「一緒に『起業』してみるとか、どう? 結構楽しいと思うんだけれど?」
そう答えた。
「起業ってそんなに良いものなの?」
「それはやってみないと分かんないよ」
「ええ……」
「まあなくとも、その他大勢とは違った人間になれるとは思うよ」
「そうか……」
自分にとって大きな選択肢。
そんなのずっと先のことだと思っていた。
それを気軽に語る誠二は、既にその他大勢とは違う存在なのだろう。
それが正解とは限らないけれど。
でも、思いを伝えるだけでは変えられない事がある。
ならばいつまでも同じ場所に留まってはいられない。
誰かと一緒にいるために。
失くしたくない想いのために。
決斷しないといけない時。
それがこの瞬間、なのかもしれない。
唐突のようで、そうじゃない。
本當なら巡ってこなかったルートに、今僕は立っている。
そんな気がする。
映畫や小説のようにドラマチックではないけれど。それでも俺に出來ることがあるのなら――――――。
「――――その話乗った!!」
第一章まで読んで下さりありがとうございます。
本當はここでオープニングが流れる場面ではございますが、殘念ながら小説では出來ませんので、私のあとがきを區切りにして、一息ついて貰おうと思います。
実はこの小説、私たちが作したゲームが原作となっておりまして、ちゃんと映像と音楽が存在するんです。「HoodMaker」で検索して頂ければ出てきますので、気になった方は是非ご覧くださいませ。うん、いや、ここにれば問題ないのかな?
オープニング映像『https://youtu.be/zawD1t-_m-s』
これから先もよろしくお願いします。
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