……。

………。

…………。

ああ……。

朝起きて……。

トイレに行って……。

顔を洗って……。

歯を磨く……。

そんな何気ない習慣……。

それらと同じように、ゆるりと流れるように働くことが出來たら……

どれだけ楽だろうか……。

もう呼吸に等しいぐらいに。

生れ落ちた瞬間から、絶えずき続けるになってしまえば……。

あぁ。何故人間は働かなくてはならないのだろうか。

あぁ。何故私は「人間は働かなくてはならないのだろうか」と、思うような生き方をさせられているのだろうか。

それは一誰のせいなんだろう。

そんな人生んでいないのに。

あぁ。タイムカードを切っても搾り出せるものがない。

もう作り笑顔のストックがない。

もうびるための挨拶も出てこない。

想を振りまく意味すら思い出せない。

でも……。

出せと要求してくる。

出せないのに出せといってくる。

出せと言うのは誰だ。

誰なんだ。

この世界は理不盡だらけで嫌いだ。

「この世界は理不盡だらけだ」と思うしかない自分も嫌いだ。

まとめてみんな嫌いだ。

時々発作的に自分がに飲まれそうになる。

それは自分の大事な一部が壊れる瞬間だ。

湧き上がるのは狂気以外のなにものでもない。

毆りたい。

蹴り飛ばしたい。

その髪を引っつかんで壁に叩き付けたい。

その目をぶっ潰して

偉そうな態度を激痛で悶えるクズ蟲に変えてやりたい。

いやいっその事。

鉄パイプでその脳天を叩き割って

無防備になったところを飽きるまでいたぶって

殺してやりたい……。

何だっていい。

この怒りが治まるのなら。

もう何だっていいんだ。

なんでこんなにも苦しまなくてはならないんだ。

そう、びたくなる。

でもそれは出來ない。

出來ないのだ。

出來るのは誰もいない場所でただのた打ち回るだけ……。

涙を流して救われなんてしない。

どこへも行かない苦しみに悶え続けるのだ。

それが人生。

……そう。それが人生………………。

……だ。なんて………………………。

認めたくないなぁ。

…………。

嫌だなぁ。

…………。

このままなんて……。

ほんと……。

…………。

嫌だよ……。

ああ。空が青い。

はぁ……。

あの青とはいつ見た時の青だろう。

年だったあの時。白球を追いかけながら目にしていた空のどれかと同じだろうか。

空……空……空。

空は素晴らしい……。

知覚できる最果てはこんなにも近くにある。

遠くどこかへ行く必要など無いのだ……。

夢は直ぐそこにある。

手をばしても屆きはしないが、その屆かない距離にこそ夢がある。

ただ……。

気づくのが遅かった。

もう人生の折り返し地點まで來てしまっている。

あっ……。

ああ何てことだ。

こんなにも心揺れかされるなんて……。

涙は出ずとも晴れ渡るセカイに自分は今、救われている。

ははは……。

一いつからこうなってしまったのだろうか……。

今の職場を選んだときからか。

それとも大學を選んだ時か。

いや、生れ落ちたその瞬間……か。

思い當たる節はいくらでもある。

でも何か一つだけではない。

幾つもの要素が重なり合い、今の自分という答えの式となる。

じゃあその答え。今の自分とはなんだ。

振り返ればいくつもの思い出が淡く投影されては消え、また別の記憶が浮かび上がる。

正直、良き思いではそこまで多くは無い。

けれどそのキャンバス対して、意味づけという魔法をかければ、どんな姿にでも変えることが出來る。と。

そう誰かが言っていた。

功者なんて呼ばれる人間が、辛い過去を不幸ではなく

全てを試練だったと語るように

過去は都合よく塗り替えることが出來る。

歴史というのはその最たるもの。

弱強食で生き殘ったものたちが語りついで來たもの。

故に歴史は常に変わり続ける。

ただそれを教えてくれたのは誰だっただろうか。

無數に枝分かれする記憶を辿ってもその誰かの名前までたどり著けない。

もしかするとその方が良いと思う自分がいるのだろう。

その記憶を獨占し

発信し

肯定してもらう。

誰かではなく自分のもの。

それを分かっているから。

じゃあその理屈で自分を語るのなら。

最善の過去を作り出してしまえば幸せになることが出來るのではないか？

でもどうやって……。

自分の人生をそう簡単に紐解くことなんて出來ない。

人生は一人で積み上げて來たのではないのだ。

なら出來ることは何か。

それは……。

考えるしか……ない。

試してみるしかない。

何度も失敗して

そこから未完の何かを拾い上げて

その度にこの両手が崩れ落ちるような痛みに耐えながら

この殘りの命を賭け

求めるしかない。

何度も……。

何度も………。

何度も…………。

どんな瞬間でも価値あるものだったと思える自分になるよう。

より良い過去に変えてしまえる今の自分を作り上げる。

そう考えてみる。過剰選択肢の中から。

今を肯定できる自分へのルートを求めて……。

サブタイトルの文字化け。これは一なんの影響だろうか。

復元ソフトを使っても解読は難しそうだがこれはどういうことだろうか。

「これは……多分干渉されてる……？　原作ではこんな演出は無かったが……」