《高校生男子による怪異探訪》10.第四の七不思議
またもや理的現象だった保管庫の怪談の検証を終えて次へと向かう。今度ばかりは本気で心底ビビったらしい樹本のご機嫌が中々直らないものの、それでも次の怪談へと向かう足を止めないってのは責任のなせる技か。
「樹本ご機嫌斜め」
「本気で怖がってたのに、そのタネがまさかの心霊とは無関係、そしてニヤけた面した嵩原に面白がられていたとなったらそりゃ不機嫌にもなるだろ」
「煩いよ永野!」
俺に當たられてもな……。真実そのまま語っただけであって、文句があるなら嵩原に言えばいい。
「ごめんごめん。だって気の抜けるのが連続したでしょ? あそこもタネはなんちゃってだからさ、折角七不思議ツアーとか銘打ってるのに早々にがっかりさせるのもどうかなって」
「君のその無駄なコンダクターなんなの? いいんだよ! 不必要に怖くしないでいいの! こっちのことを考えてるって言うなら僕らがやる気出して回れるよう緩めて!」
嵩原の言い分に樹本はプンプン怒って反論するも、怪談験ツアーで怖くなくしてやる気を出すってもう意味分からんな。
「さっきの奴だって何が駆け込んでくる、だ! あれ足音でもなんでもないただの振音じゃん! 足音と誤認するとかおかしい!」
「ブーメラン……」
ボソッと呟いたらきっと睨まれたので視線を外しておく。恐慌狀態になってる時ってそう言うものだよ。それこそ枯れ尾花だって。
「あー、それね、実はあの怪談って元はポルターガイストが起こるとか言われてたみたい。立派に七不思議りもしていたんだけど、その時に驚いて逃げ出す生徒の姿が何者かに追われているようだとか言われ出して、それが混同して『見えない誰かが駆け込んでくる』なんて怪談に変わったんだってさ。編纂部の殘した資料にそんな考察があったよ」
「つまり勘違い」
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「生徒の反応が怪談に影響を與えたんですね」
「と言うよりそれいつの話? いつからあの欠陥放置してるのよ」
「校舎ももう數十年経っているって言うし改築が必要な時期なのかもね」
「部室も隙間風凄い! 冬さっみぃの! ピューって音する!」
「新築の學校へ転校したい」
ぐだぐだ想らしつつ足はきちんと目的地へと向かっている。次なる七不思議は本校舎西の三階階段。『第一の不思議、段數の増える階段』とのこと。
曰く、その階段では過去死亡事故が起こっており、友人とのふざけあいで足をらせた男子生徒が最上段から踴り場へ転落、頭を強く打ち帰らぬ人となってしまった。
曰く、それから日も落ちて闇が満ちる頃になると、件の階段はひっそりと段數が増える。階段の折り返しに當たる踴り場、そこに倒れ伏す人影と、大量の赤黒いが滝のように階段を流れ落ちていく。
曰く、その増えた段數を確認した者は、足下から突き上げられるようにしてそのまま階段下へと落とされて殺されてしまうと言う。
道中歩きながら怪談容を樹本より聞かされたのだが、なんと言うか、その、うん。
「定番」
「定番」
「よくある奴だよね」
俺、二岡、嵩原の評価は渋い。とりあえず學校の怪談と言えば?と問われれば五個目か六個目辺りで出てきそう。それほどあまり捻りのない汎用的な怪談に思えた。
「これが汎用的な怪談か?」
「あ、そんなことも言ってたね? な、なら死亡事故云々は作り話?」
「どーだろーねー」
期待を寄せる樹本に嵩原は骨に言葉を濁す。誤魔化しているのは分かるけど、これどっちだ? 嵩原の発言は何がブラフで何が真実か巧妙に隠しやがるから判斷が難しい。
「汎用的な怪談?」
「怪談を區分けなんてしてるの? あんたたち」
事が分からない子組に答えつつ辿り著いた三階階段前。
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三階は一年のテリトリーなだけに懐かしさが蘇る。上は會議室や多目的室などの常用はしない教室が集まっており、さらに上は屋上だ。この階段の上を行く生徒は限られると言える。
去年樹本と嵩原の言い合いに巻き込まれたのはもう一方の東側の四階階段だったなぁ。屋上にはあちらの階段からしか行けないのだけど、本當ピンポイントで巻き込まれたものだよ。思い出してちょっと胃が竦む。
「ここ、なんですか?」
「あ、そっか。春乃ちゃん一年生だもんね。ひょっとしてこっち側の階段よく使ってる?」
「はい……。二組なので……」
一組と二組の中間辺りにこの階段はある。一つの階に階段は二つ設置されているが、もう一つは東寄りにあるんだ、そりゃこっちを主に利用もするだろう。
常日頃利用している階段に曰くがあったと聞かされた朝日の顔は悪い。
「え、えっと、だ、大丈夫だよ! 危ないのは夜! 晝間は問題ないんだよね?」
「怪談では夜って明言されてるから多分。僕らもここ利用することあったけど、なんにも起こんなかったし大丈夫だと思うよ」
慌てた能井さんが樹本へと助けを求め、そして樹本もその意を汲んで答える。実際、檜山と嵩原以外は一年時は一組でこちらの階段もよく利用した。その時におかしなことなんてなんにも起こりはしなかったんだ。この先も問題はないと思われる。
「あくまで増えた段數を數えること、要は転がる男子生徒を踏むことが突き落とされる條件なんじゃない? 下から突き上げられるって言うのもそれ足場にされた男子が怒って打ち払ったようにしか思えないわよ」
「普通踏まれたら何すんだ!って退かそうとするしな。でもそこに寢てるのが悪いよなぁ」
更なる追撃でちょっと怪談怖いって流れが微妙に変わった。そりゃ踏まれたら嫌だけど、でも元を正せば踴り場なんかで寢てる方が悪いって空気。いや、話だと事故の被害者で、別に寢たくて寢てる訳ではないんだけど。
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「えっと、とりあえず検証にろうか? 例の如く嵩原はネタバレしないだろうし」
なんとも言えないきまずい沈黙が広がるのも押し止め、そうして樹本の號令により検証スタート。案の定嵩原はうっすらと笑みを浮かべて何も告げずに待機している。
「夜、三階階段の踴り場に死んだ男子生徒が橫たわって現れる。そのを段數に含めて數えると、下から突き落とされて殺される……」
「そう言うことよね? となるとここから上がってあの踴り場までの段數を數えればいいってこと?」
揃って階段下から上を見上げる。左に折り返す形で階段は上へと続いていて、目線の高さよりも上の位置に踴り場は見えている。窓から差し込む微かな月明かりが薄く壁と手摺りを照らしていた。
「階段自に変化はなし。が流れ落ちてるみたいな描寫があったけど、そんなの全くないね」
「分かんないよ? 男子生徒の存在を確認したと同時にパッと出現するのかもしれない。だってそのって男子生徒が流したものに間違いないしね」
「怖いアシストするの止!」
茶々れする嵩原に強めに言い放ち、そして樹本は階段下に立った。
「段數を數えて、そして一段増えていたら男子生徒の幽霊が踴り場にいるってこと。その時は男子生徒を足蹴にしているから、それで下まで突き落とされる……」
ぶつぶつと呟いていた樹本はやがてピタリと押し黙る。こちらに背を向けたまま、ぎもせずに階段を見つめる姿に訝しんでいると、くるりと振り向いて告げてきた。
「所で……、この階段って普段何段なの?」
問われてしんと靜まり返る。何を言ってと考えるも、そう言えばここ何段だ? 百段連なってるとかなってない限り、階段の段數って気にもしないから分からん。
「え、そんな急に聞かれても」
「階段の段數なんて數えたことないよ」
「俺も知んねぇ」
「ごめんなさい、分かりません」
そりゃそうだわなと言った返答が重なる。チラリと樹本の目がこっちへ向くけど、俺も知らんと首を振って答えた。
「蘆屋さんのメモに記述されてない?」
「……ないね。特に注釈みたいなものは何も書き込まれてないよ」
報なし。いや、一人知ってるだろう人間はいた。背後で優雅に待機狀態の嵩原に誰ともなく視線が集まる。嵩原は重なる視線を真っ直ぐとけ止めて、そしてにこりと笑顔を浮かべた。
「ふふ。お困りのようかな? 皆さん」
「勿ぶらなくていいから報寄越せ」
樹本が強い。煙に巻きそうな嵩原のアルカイックスマイルをガン無視して要求だけを告げてる。この數時間で大分度も鍛えられた模様。
「はいはい。ま、問答しても意味ないしね。ここの階段の段數は十二。つまり増えていたら十三になってるね」
「また分かり易く不吉な數字」
「十三が不吉なのって海外の話じゃなかったっけ? こっちだと特に因縁もないよね」
とりあえず必須報は得られた。あとは実際に段數を數えるだけなのだが。
「で、俺にやれと?」
俺は今、一人階段の前に立っている。背後には俺以外の六人が並んでいた。何故だか段數數え要員に急遽抜擢されてしまったのだ。
「永野ならやれるー。頑張ってー」
「永野ー。いいとこ見せるのよー」
「が、頑張って、永野君ー」
白々しい応援の聲が背後から上がる。俺に任せたからと気楽に振る舞いやがって。
「なんで俺だ。樹本やれよ」
「これまでの経験から言って心霊的なあれそれじゃなくても、ビックリポイント的な脅かし要素がある可能が高いので辭退する。流石に階段の踴り場で恐慌狀態になるのは危な過ぎる」
冷靜に説得力ある返しが放たれる。確かに樹本だと脅かし要素があった場合は階段から転がり落ちる可能もある。それで辭退を選んだとしても、なんで二番手で俺が登場となるのか。
「檜山でもいいだろ」
「俺も數えたい!」
「檜山は萬が一の時のけ止め要員。この中で一番フィジカル強いの檜山なんだから階段下で待機させたい」
ちゃんと采配してるこいつ。それ言われると反論し難い。俺も樹本も人一人落下してきたのを支えるのは難しいものがある。
「……いやいや、嵩原いるだろ。段數數えさせるのはムリとしても、け止め要員くらいはやれる」
「あ、男抱き留めるとか遠慮させてもらうよ。俺にそんな趣味ないし」
さっさと拒否りやがったこいつ。抱き留めるとか気悪いこと言うな。こっちにだってそんな趣味はない。
「なので消去法で君以外に適任はいないんだよ。まさか子に危ない真似なんてさせないよね?」
「……」
樹本の狡い言い方に降參するしかなかった。こうなるんだったら一個前で仏心なんか出すんじゃなかったクソが。渋々と階段に向き合う。
「行けー。永野。それでこそ男の見せ所よー」
「ご、ごめんねー、永野君ー」
「あ、怪しいと思ったら、直ぐ引き返してくださいねー」
子組の聲援が背中に掛けられる。能井さんと朝日はいい。だが二岡、お前だけは許さん。聲が笑ってんだよ。
仕方ないのでさっさと數えよう。一段目に足を乗っけてまず一。続けて二、三、四、……。懐中電燈で足下を照らしながら足を上げること十一。踴り場に著地した所で最上段、結果、段數は十二となった。
変化なし。一応踴り場も確認してみる。男子生徒の死が最後の階段として存在するとあったが、パッと見た踴り場には橫たわる人影処からしきものの一滴さえ見當たらない。濃い灰の床が変わらずにあるだけだ。
これは完全なデマかな。當たりを付けて階下へ戻る。心配そうな顔、面白がってる顔をして待つ六人へさっさと報告した。
「段數十二。変化なし。男子生徒現れず」
「うん。下から見てたけどなんにも変わんなかったね。それじゃこの怪談は噓ってことかな?」
「そうじゃないのか? 段數増えない、階段にも変化なしだ。晝と全く変わらない……」
「それはまだ早計じゃないかな?」
俺と樹本で纏めにろうとしていた最中、唐突に嵩原の奴が橫からって來やがった。まーた遅延工作するつもりかこいつ。
「なんだよ。どう見てもここは空振りだったろが。また引っ掻き回すつもりか?」
「嵩原、君のその盛り上げようとする気持ちは分からないでもないけど、ここでこれ以上引き延ばしたってただ冗長なだけだよ? 進行を遅延させるだけ害悪だとも言える」
「ちょっと聖、辛辣過ぎないかな?」
軽く言い返してくるけどこれまでの愉悅的行を振り返ってから抗弁はしてしい。そもそもこの程度の言いで心折れるような繊細さなどこの男にはない。
「いや、これは真面目な話。階段の數え方ってね、ちょっと議論されることもあるんだよ。踏み出したその最初の床を數えるか否かって言う論爭がね」
真面目なトーンで話し出す嵩原の言はいちゃもん的なもの。つまり足置いてる床自を段數に含めるっていう強引な話だ。
「含めないだろ。ここは床であって階段じゃない」
「でも上がって來た際は一段って數えるよね? 何せ最上段だ。そこは床だけど階段であると言える」
む……。屁理屈ねてと思いはするが、しかし言われる通り段差として乗り越えるため一段とは數える。俺も先程踴り場を十二段目とした。平坦な床だが、でも段數にはれていた訳だ。
「えっ、と。嵩原君の言い分を纏めると、床も一段として數えて行くってこと? でも、それだとここ……」
階段を見上げた能井さんの言葉が窄んで行く。床のを含めてプラス一。つまり、ここは十三段ということになる。
「……屁理屈じゃない?」
「そ、そうだよね。実際何も起きなかったし……」
「十三であると認識することで事が起きるのかもしれない。真人は十二段だと思い込んでいたんだ。それなら増えた、なんて認識してないよね?」
嵩原の奴が強だ。流石にその考察は無理があると思う。しかし各自に刷り込まれた疑念は明確に數え方に対する不信を芽生えさせてしまった。結果どうなるか。俺がもう一度數えさせられるはめになった。
「今度こそ樹本行けよ!」
「もう一回! もう一回だけお願い!」
抵抗されて渋々上る。なんで二回も段數數えるために階段往復してんだ俺。今度は床から數えていったので當然踴り場で十三段となる。心持ち強めに足を振り下ろして踴り場に立つが、やはり変化は特になし。
「行って來たぞ! そして変化なしだ!」
ちゃっちゃと下りて報告。すると難癖嵩原はうむうむと偉そうに頷くばかり。
「やっぱりそうだよね。俺も事前に侵してまで確かめたけど、どっちの數え方しても晝と変わりなかったし」
「お い 嵩 原」
完全に俺に無駄検証させやがったこいつ。さっきの思いっ切り匂わせ発言も全てブラフだった訳だ。こいつは何もこの階段で起こらないと知っていた上で俺に意味のない階段往復をさせていたんだ。
「お前さぁ……!」
「待って待って。ごめんね、真人。でもこれ検証だから。いろんなパターンを確かめていかないといけなくて、更に俺は不必要に報出すのも止されてるから」
困ったと言わんばかりに眉寄せているけど、それならそれで素直に検証のためとか言えばいいだけだろ。変に怖がらせることしなければ他に立候補は絶対いたぞ。
「全員を騙して俺に行かせる必要はあったのか? ああ?」
「ここ本當なんもないんだよ。これまでのなんちゃって怪奇現象もなくてさ、だから真人だと何か引っ掛けてくるかなって。ちょっと期待があった」
てへ、などと似合わない笑い方してそんなことを宣う。狙っての人供か。確信犯的犯行と見なす。
「永野落ち著いて。騙し討ちはされたけど、なんにもないってことは判明したんだから永野のやったことは無駄じゃない。凄く助かったよ、ありがとう」
いいじに纏めようとしてるけど強行させたのは樹本、お前だって一緒だからな? 嵩原と並ぶ俺の中での戦犯筆頭だからな?
「なんにもないってネタバレされちゃった訳だけど、これ私たちも一応踴り場までは行った方がいいの?」
「検証はしてしいかな? さっきも言ったようにここほんとなんもないの。噂だけしっかり流れているだけ。誰かが適當に流したものであっても、定著するには何かしら反応がないと直ぐに忘れられて終わりなはずなんだけど」
もう話は済んだとばかりに次の話題に移ってる。これ俺のやったことは無駄じゃないって本當か? 取り繕った労いの言葉まで噓じゃないのかこれ。
こっちが虛無抱いているのも気にせず皆して階段を上り下りする。朝日だけは思わしげに聲掛けてきたけど、それも二岡がはいはいと階段へと押しやったから結果放置ですよ放置。嵩原の言を真にけてきちんと二つの數え方で以て段數確認してるんだけど真面目か。空しさのあまり自然と視線が斜めに落ちる。
はぁと一つため息を吐いた所で視界の隅に誰かの足が映った。階段の段差に乗った男二人分の足。それとその數段上に見える細い足は子のものだろう。辺りは各自のライトので以て薄らと明るい、スラックス履いてるのも判別出來るので子男子を見分けるのは簡単だ。
足は全部こちらに爪先を向けている、つまりはこっちを見下ろしている訳だ。視線を上げれば、目の前には樹本と嵩原が苦笑して立っていた。その後ろを二岡の奴が上へと上っていく。
「なんだ、何か用か戦犯二人」
「戦犯て。ごめんって永野。僕が言った懸念は本當なんだよ。階段なんて場所でふざけたら、それこそ事故を起こしかねないから安全策を取らざるを得なかったの。君にばかり負擔掛けてごめんね」
「俺としても真人が出張ってきたのは渡りに船だったよ。どうにもこの怪談に納得がいってなかったけど、真人でも何も起きないってことはここの怪談はデマだったと言える。これは貴重な報告になるね」
なんの用かと思えば樹本は謝罪だ。隨分と人に押し付けてきたけど、それも安全を考慮してのことだと言いたいのか。怪談からしておふざけでの事故だとあったし、確かにこう暗い中では慎重にならざるを得ないのは分かる。
納得がある分樹本の仕打ちを仕方ないとして許すのに抵抗は然程ないが、だが嵩原、てめぇは別だ。謝ってないし、いい加減その俺を心霊センサーとか心霊的オチ要員として扱うの止めろ。俺そんな特殊な存在じゃないから。蘆屋先輩に誤解されたら本部になる恐れがあるから本當止めろ。
結局全員で上り下りしたけど怪談の再現は出來なかった。とうとう話そのものがデマという憂き目に遭いつつも、殘り怪談は三つと折り返しに漸く掛かったことになる。
まだ三つも殘っているのにここまでで一時間以上も経過している。これ本當終わるの時間ギリギリになりそうだな。このままなんちゃって怪談が続くかね? 疑念が俺たちの間に湧き上がりながらも、あとしだと次の怪談の検証へと急いで向かった。
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