《高校生男子による怪異探訪》13.リターンコックリ
「それでは、始めようか」
厳かに先輩は始まりを宣言する。電燈も消した部室で、不気味に笑う整った顔面が薄暗闇の中で真っ直ぐこちらを見ている。
窓からは斜め差す夕日が真っ直ぐと部室の壁を照らしていた。もう直に、日が落ちる。烏の鳴き聲も幻聴しそうなほど赤く染まった空を窓の向こうに見ながら、そっと潛めたため息を吐いた。
心のは嘆きでいっぱいだ。どうしてこうなったのか、と。
現在オカ研部室。長々と語り合ったことでもう日暮れも間近となったこの際に、俺たちは犯人の炙り出しだと最後の手段に打って出ようとしていた。
部室真ん中に置かれている長テーブルには白い紙がでんと鎮座している。紙面には五十音並びに數字と「はい/いいえ」、真ん中には簡素な鳥居が描かれていた。
つい最近見た景である。そうだね、コックリさんだね。
「待ってください會長。首謀者をコックリさんで探り當てようとか正気ですか?」
「正気だとも。今回の事件の黒幕はコックリさんによって呼び出されたモノかもしれない。ならばコックリさんをすればまた遭遇する可能もあると思わないかい?」
「ぼ、暴論過ぎませんか?」
樹本が思わずとドン引きした聲を上げる。
なんでまたコックリさんなんかやるのかと言えばそれは語った通り、一方的な演出押し付けてきたその首謀者を特定するためだ。
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「またコックリさんやるのかー」
「そうだね。何故かまたやることになったみたいだね。もう一度ポルターガイストと出會すことにならなきゃいいけど」
「あれすごかったなー。マジで大地震來たのかってくらい揺れてたな。後ろの棚とか倒れてきたりしないか?」
「いい所に目を付けたね亨。真人ちょっと場所換しない?」
「お前ナチュラル屑だな」
でも俺も怖いのでそっと背後窺っとく。ここ地味にが多いからあの揺れ來たら中々危なそうだ。
「まぁ、冗談はさておき、手詰まりはありましたけど、そこでいっそ降霊で以て報集めようと踏み切る點は流石會長さんというか。確かコックリさんに関しては科學主義的立場を取っていたと思いますけど」
「そう! そうだよ! 會長はコックリさん否定派じゃないですか! 參考となる結果が出るとは思えません!」
「うむ。指摘通り私も人の無意識や筋の収など、一種の集中狀態の検証くらいにしか意味はないと思ってはいたよ? しかし君たちの話を聞いてその考えも変わった。もしかしたら、これで本當に降霊はせるのかもしれない」
真顔で力強く先輩が何か宣う。目が希、いや執著か、に輝いてる。
「あれ、スイッチってる?」
「君たちからの真剣な相談事だと思って真面目に耳は傾けていた。コックリさんに関しては科學主義的見解の立場にあったために疑念の目を向けてはいたが、しかし君たちがした度重なる偶然は科學で説明するには些か難題なものだと言える。ならば運命そのものをっているのではと思える未知なる現象を導いたその力の持ち主も存在するのではという推論から、タイミング的にコックリさんにて呼び出された何者かは本當に神霊に関わるものではないのかという推論まで繋ぐことが出來るのだよ。オカルト研究同好會という看板を引っ提げた私がこの仮説を無視してしまってもいいのか? 否! 斷じてそんなことはない!」
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「あ、やっぱりスイッチってる」
嵩原が他人事のように呟いたりしてるものの、研究意に取り憑かれた先輩がその程度で鎮靜するはずもなく。
「コックリさんを行ったことが異常現象の切欠というなら、今一度降霊法を試し再現があるのか調べるのは実に意義のあることだろう! もし功したのなら今回の黒幕の判明のみならず、コックリさんには降霊儀式的作用もきちんと備わっているという明確な証明にもなるのであってだね! これは実に畫期的な試みだとも言える訳で!」
「あー、はいそうですね。會長さんの一挙両得案は素晴らしいと思います」
「狐來たから今度は犬か貍が來るかな? 貍來たら本當に人を化かすのか聞いてみたいな」
「お前だけなんか発想が平和な」
「これは我が同好會でも実に興味深い研究題材である! 何より君たちが遭遇した怪奇現象が羨ましい! 私も生ポルターガイストとか見たかった!」
「私ってるじゃないですか! 僕たち本當もう駄目かって思うほど追い詰められたんですけどふざけないでくださいよ會長っ!!」
と怒りのぶつかり合いで暫し現場は混し、漸く落ち著きを見せた所で再開となった。
「うん、々暴走してしまったようだな、すまない。君たちを案じている気持ちは本だ、信じてしい」
「疑わしい」
「樹本落ち著けよ」
「教室が酷いことになったって件、普段の先輩なら食い付いていたはずなのに無反応ってどういうことだと思ってたら我慢していただけか」
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「そこは本人の申告通り相談を優先させたのかもね。ま、折角留めてたのにこうして発させちゃったから意味もなかったけど」
「そこ、ヒソヒソやってないで、ほら今度こそ始めるぞ」
結局現狀他に手段も思い付かないからとやることに決まった。
長テーブルに二対三で別れて紙囲んで十円玉にそっと指を乗せる。一度やったことなので特に戸いもない指せっま!
「五人は無理がある!」
「四人でやってギリギリなら五人なんて本當限界だね。満員電車みたいに指を詰めないと乗せられそうにないよ。男と指先合わせるなんて正直勘弁してしいよね」
「待って、本當指先がどうにか乗るくらいなんだけど。これ途中で離しちゃいけないとか無理じゃない? ちょっとでもドリフト決められたら離す自信あるよ、僕」
「真ん中空いてるからそこに指突っ込んでみたらいいんじゃね?」
「その発想は中々ないね。一人だけ指を乗せるというか指を突き立てることになるな」
ギャーギャー騒ぎながらもどうにかスタンバイ出來た。鳥居の上に五本の指乗っけた十円玉が待機している。
これ大丈夫かな? また変なの來たらどうしよう。
「さて、君たちは一度コックリさんをやっている訳だが、やり方等はおさらいしなくても問題ないかな?」
「皆、最初の言葉とか覚えてる?」
「一応」
「忘れたくても忘れられないよ……」
「コックリさんって呼び掛けて、返事してくれとか言うんだっけ?」
「そうだ。霊が降りれば十円玉が勝手にく。そうなれば質問をして答えてくれるのを待つ。やることは単純だ。ただし一度降臨したあとは絶対に十円玉から指を離さないこと、最後まで丁寧な態度を心掛けることだけは注意してくれ。本の神霊が降臨するならば無禮な態度を取れば祟りなど振り翳されてしまうかもしれない」
「……あれ? 僕ら前回コックリさんやりながら批判していたような……」
「批判というか存在の疑問視はしてたと思うよ。なるほど、それが理由だったりはしないかな?」
ここに來て新たな事実が判明した。いや、でも來たのは律儀に解答してくれる狐(自稱)だったんだからやっぱり違うのでは。
ともかく態度は気にしておこうと心に誓いながら聲を合わせてコックリさんへと呼び掛けた。
「「「「「コックリさんコックリさん、お出でになりましたら「はい」の所までお進みください」」」」」
じっと紙面を見つめる。反応はなし。
「うむ。やはり一発では來ないか」
「俺らの時もそうでしたよ。何回か呼び掛けることでやっと反応が來ました」
「筋のきにしろ無意識の働きにしろある程度の集中は要求される。ならばここは続けるに限るな」
「あの、最初から疑いに掛かるのは不遜な態度と取られかねないんじゃ……」
とりあえず反応があるまで繰り返すこと更に二回、三回目の呼び掛けで変化が生じた。
「お?」
「ん?」
じっと見下ろす先、鳥居からきのなかった十円玉にピクリと何か力がったのが指先から伝わってくる。
あ、と息を呑む暇もなく十円玉は音もなく「はい」の文字の上へとり込んだ。
「うわ! 來た!?」
「誰かかしているんじゃないの?」
「ここでそれやれるって中々のメンタルだと思うぞ」
「犬か!? 貍來たかな!?」
二回目となる気味の悪い現象との遭遇に、騒然となる男共とは違って先輩は好奇心に逸る目を真っ直ぐに指先へと向けていた。
「これは……。コックリさんコックリさん、これからあなたに対して幾つか質問をさせて頂こうかと考えています。我々の質問にお付き合い頂けますでしょうか?」
丁寧な問い掛けにまた十円玉は「はい」へと進む。この自でかれてるじ、やはり不気味で慣れないな。
「うむ。こちらからの問い掛けはきちんと屆いているようだ。誰かの指に力がっているようにも見えないし、これは本當に神霊の類が降臨されたのか、あるいはやはり無意識でのものか? ううむ。実に興味深い」
空いた手で顎をりながら先輩はギラギラとした目を紙面に注いでいる。
そりゃ先輩からしてみれば研究のくすぐられる狀況だろうけど、でも今優先すべきはそれじゃない。
「會長さん、當初の目的を忘れないでね? 今は手掛かりを得ること優先ですよ」
「分かっている。神霊的存在であることの証明や、そちらの世界に関する質問など個人で聞きたいものがたくさんあるが、しかし先に永野君たちの問題を解決せねばな」
ちょっと不安だったけど忘れてはいなかったみたいだ。嵩原のツッコミにも冷靜に言い返してるから暴走もしてないようだし。
ただそのあとに、「……でも、報得られたなら私の質問タイムも々取らせてもらってもいいかな?」などと小さく聞いてきたから不安だ。なおざりな対応なんてしないことを願う。
樹本から胡な眼差しなんて頂戴した先輩は、気を取り直すべく咳払いなどしてからコックリさんへの質疑応答を開始した。
「コックリさんコックリさん、あなたはどこの誰でしょうか? 良ければお名前か大まかな種族など教えてください」
まずはコックリさんの誰何から行うらしい。訊ねられた側はすっと文字の上を走らせる。拾っていけばそれは「にんげん」という答えだった。
「あ、今度は人みたいだね」
「なんだ、貍じゃないのか」
「こ、ここに僕たち以外の誰かがいるってこと……?」
樹本がキョロキョロと周囲を見回す。當然俺たち以外の誰かなんて見えるはずもないが、改めてどういった狀況なのか口にされると嫌な気持ちにはなるな。
そんなこちらの心なんて気にもせずに先輩は続けた。
「お答え頂きありがとうございます。コックリさんコックリさん、こちらにいるこの男子生徒は、現在トラブルに見舞われています。無理矢理に運命の出會いを演出されているようなのですが、これは誰かの意図によって引き起こされていますか?」
先輩は変に焦らすこともなくさっさと本題を切り出す。黒幕が存在するかどうかの確認だったが、果たして答えは「はい」であった。
「ほう! やはり単なる偶然ではないということだね」
「現段階だと超常の類が最有力容疑者ですね」
「うむ。ならば次はそれを聞き出すべきだろう。君たちはコックリさんの祟りだと疑っていたな。コックリさんコックリさん、彼のに起こった異変、それは彼らがコックリさんをやっていた際に呼び出した霊による祟りですか?」
徐々に核心へと向かうのに嫌でも全員の意識がコックリさんに集中するが、ここで意外な答えを十円玉は弾き出した。
異変は何かの祟りなのか、その質問の答えはまさかの「いいえ」だった。
「祟り、じゃない……?」
ざわっとした空気が部室に広がる。諸々の狀況証拠からコックリさん時に不穏な呟き殘した奴の仕業だと當たりを付けていたのに、それが今完全に否定された。
「コックリさんコックリさん、彼のに起こった異変に呼び出されたものは関係していますか?」
再度の質問。これに対する答えも「いいえ」だった。
「え、関係ない?」
「コックリさんの祟りじゃねぇんだ」
「……生の人間の仕業かどうかを確認すべきかな? 會長さん」
「ああ。コックリさんコックリさん、彼に運命の出會いをもたらしているのは生きた人間ですか?」
揺しながらも更に質問を重ねる。すると今度は一瞬の間があったあと、「いいえ」に十円玉は収まった。
「挙が一瞬……」
「……直接的ではないが、生きた人間も関わりがあるということかな?」
「誰かが永野と朝日くっつけさせようとしてるのか?」
「どう、だろ。まだ、これだけじゃなんとも……」
ここに來て生きてる人間の関與も疑われるのか? もう全像がちっとも理解出來ない。どんどんと謎が深まっていってしまってる。
「ここは一つずつ事実の確認を取っていくのがいいんじゃないですかね?」
「そうだね。それじゃ永野君たちに手を出しているそのものから聞いてみようか。コックリさんコックリさん、彼にちょっかいを掛けている黒幕の正を教えてください」
混迷する事態の打開にととうとう踏み込んだ質問がなされた。直接的な問い掛けに十円玉は考え込むように、あるいは戸うように暫しの間を置いてゆっくりとき出す。
「……こ、い、う、ら、な、い?」
「占い? あれ、どっかの誰かの占いが二人を引き合わせていたとかいうオチ?」
「だから生きた人間も関係ある、てことになったんか?」
「待て、まだ続きがあるようだ」
想像していた正そのものを指す文言じゃないのにこっちが困していれば、十円玉はゆっくりながらも更に言葉を紡いでいく。
「か、が、み?」
「! え、しょ、照魔鏡か?」
「いや、そんな訳ないよ! 會長、ちゃんと保管してるんですよね?」
「もちろんだ。もう二度と誰の手にもれないように封印しているよ。そもそも照魔鏡は占いとは関係がない。まして因果をねじ曲げるような真似など……」
「! まだ、続きが……」
十円玉は止まらずに更に文字の上を走って行く。最早誰からしても次にどの文字に止まるのかは予想も出來ない。
五十音表を斜めに突っ切るように右上に行って止まる。「あ」。次にゆっくりと隣の列。「く」。そして今度はまた橫斷して左上に。「ま」。十円玉はそこまで表してピタリときを止めた。
「あ、くま……?」
食いるように見つめた先、紡がれた言葉を唖然としながら聲に出した、その瞬間。
パーンッ!と、突然何かが破裂したような音と共に十円玉が高く飛び上がった。
まるで下から強く弾かれたかのような挙に、當然ながら全員の指が離れる。
あ!と悲鳴を上げる暇もない。指先に生じた衝撃に思わずを仰け反らせて機から離れた。
「今のは……!?」
「な、何々なんなの!?」
「十円玉飛んだ!」
「……指離しちゃったな……」
呆然としたり、立ち上がったり、急いで距離を取ったりと様々なアクションを見せて皆コックリさんの紙を注視する。
機の真ん中に敷かれていた紙は何がどうしてそうなったのか、この一瞬で中央が黒く汚れてしまっていて文字のほとんどが読めなくなっていた。
まるでインクを溢したような黒い汚れだが、誰もペンなんて弄ってもいないためにこんな汚れがどうして付いたのかも理解出來ない。中央部分で黒い何かが破裂したような形の飛び散り方に、誰も何も言えず息さえ止めて見った。
そこに十円玉が落下する。チンッと軽い音を立てて紙の上に著地した十円玉は、何度か跳ねて転がる、かと思えば唐突にピタリとそのきを止めた。
何故、と目をやって直ぐに理解する。平たく丸い形なはずの十円玉は、真ん中から歪に折れ曲がってくの字に拉げてしまっていたのだ。
黒い汚れの広がるその真ん中に拉げた十円玉は鎮座する。どんどんと暗くなっていく部室で、あまりに不気味な現象をまざまざと突き付けられた俺たちは、暫く虛したようにその場に固まり続けた。
【書籍化】外れスキル『目覚まし』、実は封印解除の能力でした。落ちこぼれの少年は、眠りからさめた女神達と優しい最強を目指す。【コミカライズ企畫進行中】
サーガフォレスト様より、1巻が6月15日(水)に発売しました! コミカライズ企畫も進行中です! 書籍版タイトルは『神の目覚めのギャラルホルン 〜外れスキル《目覚まし》は、封印解除の能力でした〜』に改めております。 ほか、詳細はページ下から。 14歳のリオンは駆け出しの冒険者。 だが手にしたスキルは、人を起こすしか能がない『目覚まし』という外れスキル。 リオンはギルドでのけ者にされ、いじめを受ける。 妹の病気を治すため、スキルを活かし朝に人を起こす『起こし屋』としてなんとか生計を立てていた。 ある日『目覚まし』の使用回數が10000回を達成する。 するとスキルが進化し、神も精霊も古代遺物も、眠っているものならなんでも目覚めさせる『封印解除』が可能になった。 ――起こしてくれてありがとう! 復活した女神は言う。 ――信徒になるなら、妹さんの病気を治してあげよう。 女神の出した條件は、信徒としての誓いをたてること。 勢いで『優しい最強を目指す』と答えたリオンは、女神の信徒となり、亡き父のような『優しく』『強い』冒険者を目指す。 目覚めた女神、その加護で能力向上。武具に秘められた力を開放。精霊も封印解除する。 さらに一生につき1つだけ與えられると思われていたスキルは、実は神様につき1つ。 つまり神様を何人も目覚めさせれば、無數のスキルを手にできる。 神話の時代から數千年が過ぎ、多くの神々や遺物が眠りについている世界。 ユニークな神様や道具に囲まれて、王都の起こし屋に過ぎなかった少年は彼が思う最強――『優しい最強』を目指す。 ※第3章まで終了しました。 第4章は、8月9日(火)から再開いたします。
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