《高校生男子による怪異探訪》4.噂話ブーム
ただお土産と帰還報告のためだけに寄ったはずのオカ研部室で気の滅る話を聞いてしまった。
先輩は散々と嵩原と打ち合わせをしたあとに、
「都市伝説や怪談などのオカルト方面の噂ならばともかく、あまり個人に言及した噂には関わらない方がいいと思う。気分は悪くなっても得られるものなどほぼ何もないだろうからな」
と、警告なのか助言なのか分からない一言を添えてきたので悪意はなかった模様。
いや、俺たちが何も知らないに関わりを持つことに懸念を抱いたからこそ教えてくれたんだろう。そこには善意しかないはず。先輩には宮杜の発言は伝えてはいないからな。
現在の校の狀況を教えてもらい、そうなればいろいろと気付かなかった変化も目に引っ掛かってくるようになる。
二學年辺りはそう旅行前と変わらない景が続くのだが、これが他の階層に移すればそこらで屯する生徒の姿を見掛けた。皆ひそひそ顔寄せ合って何事かを一所懸命話している様子だ。
休み時間にもなれば依然であればガヤガヤとした喧騒に溢れていた校舎が、現在はどこか聲量を落としたまるで漣のような煩さに包まれている。
どの変化も俺らの階以外、三年と一年で見られるものだ。本當に不気味なまでに皆噂話追うのに嵌まっているようだった。軽く廊下を見渡しただけでも噂話に興じてる人間は多數視界にって、學年全がそうだといっても過言ではないほどの盛り上がりを見せている。
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俺たちが旅行で留守にしている間に広まったというが、これは席外していて正解だったかもな。皆でずっとひそひそ聲を潛めて顔寄せ合う様は異常染みて見えた。
「噂話ブーム、想像以上にあれだね」
一日も無事終わりホームルーム待ちの間、ガヤガヤ賑やかな中で樹本が不安そうに切り出す。今日一日と校の変化にれて疑念でも出て來たか。
「あれ?」
「いや、うん。皆會長の話以上に、なんというか、熱心?だったなって」
歯切れ悪く想をらす。疑問調なのは果たしてそう評することが正しいのか分からないからか。
「ある意味熱心だよね。皆で謀ったように塊作って一心不に噂を発表し合う。誰が傍を通ろうと気にすることなく話し続けるんだから結構な集中力だよ」
樹本が言わんとしたことを嵩原が皮混じりに引き継いだ。普段ならば嵩原がそこらを歩けば大抵の子が目を向けてくるものなのに、今日は視線の一つだって來なかったからな。ちょっとだけ語気が強いようにじられるのもその所為か?
「まぁ、熱中するあまり周囲に目が行かなくなることもあるんじゃないか?」
「それはね。でも皆が皆ただの一瞥さえせずに話に付きっ切りというのもそうはないんじゃない? 普通近くを人が通ったのなら顔くらいは上げそうなものでしょ? 聲を潛めて話し合うような容なら余計に気だって配るだろうし。なのに無反応とはねぇ」
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フォローのつもりだったけど直ぐに嵩原に論破されてしまった。そう言われるとなぁ。
嵩原はからかうように集中力の高さを褒めたけど、実際はまるで周囲の様子なんか目にもってないじだった。集中してるとはちょっと言えない、そう、熱心?と語尾が上がる様相だったんだよな、俺たちが見て來た生徒たちは。
嵩原も樹本も、何かを気にしてこの異様な校の有り様を警戒しているみたいだ。その気持ちは分からなくもないが。
「いや……、まぁ……」
同意するには戸いがあった。明らかに、異常だ。でもそれを今ここで認めるのも何か嫌だ。
今は、噂を発端として異常なことが起こるなんて、そんな風には考えたくなかった。
「……永野は、何も変だな?とかじなかった?」
必死に思考を逸らそうとするも、おずおずと意見求められたら答えない訳にもいかない。質問容も大分曖昧だな。
「変、て?」
「なんか、雰囲気? 流行りに乗って熱中するってのは分かるよ? 周囲を全く気にしないのもそれだけ夢中になってるなら有り得ないことでもないって理解は出來るよ。でも、なんていうのかな、実際に目にしたらなんか、夢中になってるともちょっと違うような気がして」
うーんと悩ましげに言葉を探す。樹本も明確にこれが異常だと言えるものは見付けてないらしいな。あるいは不安だけをじているのかもしれない。
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旅行から戻ってきた矢先に校の変化に気付けばそれは変に過敏にもなりはするか。
「なんとなくだけど言いたいことは分かるよ。ちょっとね、普通に楽しくてやってるようにも見えないんだよね」
「嵩原、お前もか? 楽しくてやってるんじゃなかったらなんなんだ? 休み時間になるなり団子みたいに固まるのはフェイクだっていうのかよ」
「フェイク、ではないね。表を見てみたけど心の底から楽しんでいる風ではあったよ」
? 何言ってんだこいつ。自分が數秒前に口にしたことも覚えてないのかよ。
「顔はね、楽しそうだった。でもそれも作られていたというか……。彼らは、やりたくて噂話に花を咲かせていたのかな」
からかうの見られない、いやに真剣な様子で嵩原は靜かに言った。意味深、というか意味不? やりたくもないのにするってあるか? 一何が言いたいんだこいつは。
今一嵩原の言わんとすることが読めない。首を傾げていれば、サッカー部での連絡事項があると席を外していた檜山が戻ってきた。
「ふへー。やっぱ昨日ちゃんと顔出しといた方が良かったかー」
「あ、檜山おかえり。隨分話し込んでたみたいだね。重要な話とかされてた?」
俺たちの傍まで來るなり大きく息吐いた檜山を出迎える。掃除が終わるなり同じサッカー部員の濱田に取っ捕まってそれからずっと何事か話し合っていた。
疲れた様子を見るに聞き流せるような話でもなかったようだが。
「重要、てか説教? お土産渡すんだからお前も顔出せよって怒られた」
「真っ當。凄く真っ當な指摘だ」
「あー、濱田君に任せちゃったんだっけ? それは確かに怒るよね」
へへっと軽く笑って檜山は頭なんて掻いてる。押し付けられたのか、濱田。あいつもどちらかと言えば苦労の気があるよな。
「そもそもなんで昨日はオカ研の方に著いて來たんだ? 別にお前は用事とかなかっただろうに」
「なんとなく? 皆行くなら俺も一緒に行こうかなって」
「テスト前の休みがるから、顔を出すには昨日が最後だったんだけど。……っと、そういえば亨は期末テストも頭から抜けていたか。今回も大変なことになりそうだね、聖」
意地悪く囁くのにあっという間に樹本の眉間にシワが寄ってしまう。まだ、大會とか他に構わなければならないものがないだけ前回よりはマシなはず。
「話ってのは説教だけか? なら隨分絞られてきたな」
「ん。絞られたのは絞られたんだけど、それだけじゃなくて。ちょっと愚癡も聞いてきた」
「愚癡?」
あまり樹本追い詰めるのも怖いと話題を元に戻せば檜山が神妙な表で言ってきた。檜山が重い空気を出すなんて珍しい。
不機嫌な様子を見せていた樹本も居住まい正して傾聴の姿勢を取り出した。
「何か問題起こった?」
「問題、つーのかなぁ。俺もあんまり分かってないけど、なんか部員がちょっと変なんだって」
「変?」
ピクリと反応してしまう。さっきまで話していた容にも似通っているからつい。まさか、と思うが。
「うん。なんでもさ、顔覗かせに行ったら部員、あ、二年以外なんだけど、皆トレーニングもしないで話に夢中になってたんだって。ネットで拾った効果的なトレーニング方法とか、どっかのサッカー部はの特訓してるから強いんだとか、なんか噓臭い話ばっかり並べてたらしいんだ。かさずにずっとぺちゃくちゃ喋ってて昨日は練習にならなかったって濱田それで怒ってた」
嫌な予ほどよく當たる。檜山の口から出て來た容は実にタイムリーなもので。思わずと樹本と嵩原と顔を見合わせてしまう。
「大會も終わって気が抜けるのは分かるけど、これじゃなんで部室まで行ったのか分かんないってプリプリしてた。俺も弛んでる!って一緒になって怒られた。サボっちゃった俺が悪いんだけどさ」
しょんぼり肩落とす檜山へのめの言葉だって出て來ないくらいには衝撃をけた。俺たちが察知した異変はあくまで通り掛かりに眺めた程度のものだ。噂し合う姿は見掛けても、その的なやり取りや噂の中なんかは知りようもなかったんだが……、まさか檜山から報提供されようとは。
「それは……、変、だよね」
「うん。もう寒くなってくるし外で駆け回るのもしんどいって部員はいるにはいるけどさ、でも皆で狹い部室に籠もってこそこそ喋り倒すってのは流石にない。なんでそんなことしてんのか知らねぇけど、濱田からは凄く熱中してるように見えたって。これ、先輩の言ってたブーム、なのかなぁ?」
こてりと首傾げて訊ねられるのにどう答えたものか。樹本も困った風に眉が下がってしまっていた。
「ふぅん……。サッカー部員が、ねぇ」
誰も何も言えずにいる中、一人嵩原が意味深長に呟く。こっちは揺深いというのにこいつだけ冷靜だ。その出來の良い頭で何を考えているのか。
「何か気になった?」
「それはね。男、しかもガッツリ育會系が噂話に夢中になるって意外だなと思って。俺たちが見てきた屯してる子たちっての子が多かったでしょ? の子はお喋り好きな子多いし、噂話なんかも俺はの子たちから聞かせてもらってきてたからそっちにはあまり違和はないんだよね。でも、喋るよりかしてる方が楽しそうな人間が嵌まるのか」
最後は俺たちに聞かせるというより自問自答で呟く嵩原に誰もが微妙な視線を向ける。
聞いている方の不安を煽る言い草だ。理屈も理解出來るから反論も浮かばない。
「それは、つまりやっぱり異常だって……?」
「どうだろうね。俺たちが違和持ったって、當人たちは意外と噂話に興じているのが板に合っただけかもしれない。もしくは単純に抜け出せなくなってるだけなのかも。會長さんじゃないけど、大きな流れに一度嵌まればそこから抜け出すことは難しい。人は群れの中にいることに安堵を抱く生きだし、周りの人間が囃し立てているなら自もそこに留まろうとくのは自然なことじゃない?」
「……」
つまり違和はあるけどもそれを指して異常だとは言えないと。その違和も、嵩原としては仲間外れを嫌う心理が働いてるんじゃないかって疑いを持ってるみたいだ。
先輩の話では二學年を抜いた生徒の間を席巻してるようだし、無言での強制參加もなくはない、かもしれない。
「……僕の考え過ぎかな?」
「現狀じゃなんとも言えないというのが俺の意見だよ。引っ掛かる點はある。でもそれだけでこれは異変だと言い切れるものでもない。ま、悠長に構えていられる時間はないかもしれないけど」
「え?」
納得いかない様子の樹本に、嵩原はすっと視線を外して明後日の方向へと目を向ける。追えば雑談に花を咲かせる生徒たちの中の一部、子が団子になって固まってる一角を奴は示した。
「どうやら我がクラスにもブームの波は訪れたみたいだね」
言われてよくよくと観察してみたら子は顔を出來るだけ寄せ合って微だにせずにいる。あの挙は移中に散々見た。噂にのめり込む人間そっくりだ。
「……え。あれって……」
「多分だけどそうじゃないかなって思うんだ。俺たち二年にも伝播しないなんて理屈はないんだし」
それもそうだ。むしろ三分の二が染まってるなら殘りにだってあっという間に広まるのが自然と言えた。
教室には特に変化もなかったからすっかりとその可能は見落としてしまっていた。
「なんだ?」
「クラスでも噂話ブームが広まり出したって話」
「え、あ、あのグループ? あ、二岡さんもいるじゃん」
名前出されて鼓が軽く跳ねる。確かに、集団の中には二岡とそして能井さんの姿も見えた。他の奴らと同じように顔寄せてひそひそやってるみたいだ。
知り合いがこんなブームに乗ってると知って、なんとも言えない不快な気持ちがモヤモヤと胃の辺りで渦巻く。関わるべきでないとびたいような、一どんな噂話をしてるのか気になるというか。
「……止めるべきだと思う?」
気になって見続けていたら橫から話し掛けられて我に返った。見れば樹本が神妙な表でこちらを注視している。の読めない靜かな目を向けられてぶわりと焦りが全を駆ける。
「え」
「永野、凄く心配そうに二岡さんたちのこと見てたから。気になる、よね」
心の中を見かされたような気分だ。
俺はそこまで分かり易い表なんてしていたのか? でも、ここで素直に認める気にもならない。
「、別に。誰がどんなものに嵌まろうとそれは個人の自由だろ」
気にはなる。噂に興じる連中はエンタメ要素を強めて倫理やら道徳やら置き去りにする傾向もあるというから、そんなものに二岡が嵌まるのはあいつらしくなくて嫌だなと、そんな自分本位な考えがあるのは認めてる。
自分本位だと自覚もあるから言えない。そもそも俺が関わることをあいつは歓迎するだろうか。友だちではいてしいと言われたけど、それだってあいつの気遣いからの言葉でしかない可能もあるだろ。今は、距離を取っておくことが正解なんじゃないだろうか。
分からない。ただ二岡に話し掛けるのは躊躇われる。意識からも外したくてそっと目が橫に泳いだ。
「……ねぇ、永野……」
「おら席著けー。ホームルーム始めるぞー」
何かを言おうとした樹本の言葉を遮るように擔任が教室にってくるなりそうどやす。ガタガタ皆慌てて自席へと戻っていく中、二岡と能井さん二人も慌ただしく席を移する姿が見えた。
様子を見るに普段とそう変わらないように思える。俺たちの考え過ぎか? ちょっとブームを穿って見過ぎたか、あるいは噂自してなかったのか。
俺たちもさっさと自席に戻る。気まずい空気が流れていたが、樹本は何を言おうとしていたんだろうか。結局それは聞き出せずにこの日は終わった。
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☆2022.7.21 ミーティアノベルス様より電子書籍化して頂きました。 「婚約を破棄致します」 庭園の東屋で、フローラは婚約者に婚約破棄を告げる。 ほんの二週間前、「婚約破棄してみようかしら」などと口にしたのは、退屈しのぎのほんの戯れだったはずなのに――。 末っ子の第四王女フローラは、お菓子と戀愛小説が大好きな十五歳。幼い頃からの婚約者である公爵家の嫡男ユリウスを、兄のように慕っている。婚約は穏やかに続いていくはずだった。けれど、ユリウスが留學先から美しい令嬢を伴って帰國したその日から、フローラを取り巻く世界は変わってしまったのだった――。 これは、戀を知らない王女と不器用な婚約者の、初めての戀のお話。 *本編完結済み(全20話)。 *番外編「婚約者は異國の地にて王女を想う」(全3話)はユリウス視點の前日譚。 *番外編「『綺麗』と言われたい王女と『可愛い』と言いたい婚約者」(全3話)は本編から約2ヶ月後のフローラとユリウスを描いた後日譚です。
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