《骸骨魔師のプレイ日記》窟探検 その二
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種族(レイス)レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。
職業(ジョブ)レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。
【杖】レベルが上昇しました。
【魔力制】レベルが上昇しました。
【大地魔】レベルが上昇しました。
【水氷魔】レベルが上昇しました。
【火炎魔】レベルが上昇しました。
【暴風魔】レベルが上昇しました。
【樹木魔】レベルが上昇しました。
【溶巖魔】レベルが上昇しました。
【砂塵魔】レベルが上昇しました。
【煙霧魔】レベルが上昇しました。
【雷撃魔】レベルが上昇しました。
【裂魔】レベルが上昇しました。
【暗黒魔】レベルが上昇しました。
新たに暗黒剣(ブラックソード)の呪文を習得しました。
【虛無魔】レベルが上昇しました。
【召喚】レベルが上昇しました。
【付與】レベルが上昇しました。
新たに三重付與の呪文を習得しました。
【魔法陣】レベルが上昇しました。
【死霊魔】レベルが上昇しました。
【呪】レベルが上昇しました。
【罠魔】レベルが上昇しました。
新たに三重罠と罠陣の呪文を習得しました。
【降霊】レベルが上昇しました。
新たに雑霊召喚の呪文を習得しました。
【邪】レベルが上昇しました。
新たに幻聴と遅死の呪文を習得しました。
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【鑑定】レベルが上昇しました。
【奇襲】レベルが上昇しました。
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多いわ!はっきり言って、敵は強くない。しかし、敵との遭遇頻度と一度にやってくる群れの數が異常に多い。とにかく厄介。その一言に盡きるな。
一番多いのは毒蝙蝠(ポイズンバット)で二番目に多いのが毒蛇(ポイズンヴァイパー)、そしてないのが毒蜥蜴(ポイズンリザード)だ。それぞれのドロップアイテムは次の通り。
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毒蛇の牙 品質:可 レア度:C(普通級)
毒を持つ蛇の牙。毒の効果はそれなりに高い。
矢の穂先に使われるが、毒の補充は出來ない。
毒蛇の皮 品質:可 レア度:C(普通級)
蛇の皮の一種。紫の模様がしい。
防には不向きだが、高級皮革製品の原料となる。
毒蜥蜴の牙 品質:可 レア度:C(普通級)
毒を持つ蜥蜴の牙。毒の効果はあまり強くない。
大きく、かつ頑丈なので短剣の素材として人気。
毒蜥蜴の皮 品質:可 レア度:C(普通級)
蜥蜴の皮の一種。紫の鱗がびっしりと張り付いている。
優秀な防の素材となる。防水と耐寒にも優れる。
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こうしてみると、窟で寢泊まり出來る膽力と魔を倒せる実力、そして十分な解毒薬を用意できればいい狩場ではないか。特に毒蜥蜴の皮は獲したくなるレベルだ。素材は十分に集まったので、研究室に帰ったらアイリスが防を強化してくれるのだとか。とても頼りになるな。
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そして新たな魔が々と増えた。【付與】と【罠魔】の詳細な説明は不要だろう。それぞれ同時に使える數が三つに増えただけである。分かりやすいし、純粋に強化されたと言える。やれることがまた増えたな!
しっかりと確認すべきは【暗黒魔】の暗黒剣(ブラックソード)と【降霊】の雑霊召喚、そして【邪】の幻聴と遅死だろう。暗黒剣(ブラックソード)は真っ黒な剣を作り出し、それを敵の影(・)へ放つ特殊なだ。そして暗黒剣(ブラックソード)が當たった影の部分が、の傷としてフィードバックする。そしてその効果は影がハッキリとしている程に高くなるらしい。つまり、太が照っている程に効果が上がるのである。
今使えないじゃないか!もっと言うと、私が【屬脆弱】を克服しない限り使いにくいぞ!次だ、次!
【降霊】の雑霊召喚はあの世から不特定多數の低位の悪霊を呼び出すだな。數が安定しないという欠點があるものの、一一は亡者よりもしだけ強そうだ。特に獣の悪霊は狂暴で見た目も恐ろしい。ただアイリスとルビーがドン引きしていたので、彼達の前での使用は控えようと思う…が、必要ならば使わせてもらおう。
最後に【邪】の幻聴と遅死だが、これはまた酷いぞ。幻聴は文字通りに幻の音を聞かせる事が出來る。音の容は怨嗟の聲やを掛けられている者のフレンドの音聲など、様々なオプションから選べるらしい。
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兇悪というか外道と言うか。これを使いこなす、と言うのは相當に格が悪いことの現れのような気がする。流石は【邪】だな。そして遅死は即死の呪文の一種で、掛かりやすい代わりに掛かってから死ぬまで三十秒の間隔があるそうだ。その間に私に何らかの攻撃を當てられればは解除される。仲間がいない限り使う気になれないな。
いずれも強力なのだが、如何せん暗黒剣(ブラックソード)だけは相が悪い。深淵骸骨魔師《アビススケルトンメイジ》と言うどこから見ても【闇魔】を使いこなしていそうな種族(レイス)なのにまともに使えないがあるなど、斷じて認める訳にはいかない。さっさと【屬脆弱】を無くさねば!
「それで、ここから降りられる訳だが…一度休憩にしよう」
窟を隈無く探索した所、地下に降りる道が見つかった。この先へ向かうのは皆が同意していたのだが、その前に一度休憩をとる事にする。
現実時間ではまだ一時間と経過していないのだが、時間の流れが四倍であるこちらでは三時間弱の戦闘をこなした事になる。ダメージは大したことがなくとも、連戦によって神的な疲労は溜まっているはず。故に休憩は絶対に必要なのだ。
「ここでログアウトするのは安全じゃない。だから私が【召喚】を使って守りを固めておくから、先ずは皆が休憩しておいてほしい」
「ギャギャ(俺も殘るぜ)。グギャググギャ、グギャギャギャーギ(萬が一があった時、一人の責任にゃしねぇよ)」
「…そうか、ありがとう。ジゴロウも殘ってくれる事になった。三人はしっかり休んでくれ」
「シュルシュル(わかりました)。シューシュルル(お先に失禮します)」
「カチ、カチチ(すまんの、頼む)」
「プルプル(お願いね)!」
三人はそう言うとログアウトしたらしい。アバターの力が抜けきって巧な人形のようになっている。ほほう、こうなるのか。あれ?私、この狀態でいつもログアウトしてるんだよな?骸骨がこうなってるのは、結構なホラーだぞ。皆、ごめんなさい。
「気を取り直して…召喚(サモン)、骸骨戦士(スケルトンウォーリア)、筋力強化(ストレングスブースト)、防力強化(ディフェンスブースト)、防力強化(ディフェンスブースト)、不死強化(アンデッドブースト)」
私は【召喚】レベルが上昇したことで可能となったく骸骨(スケルトン)が一段階進化した魔である骸骨戦士(スケルトンウォーリア)を喚び出す。現れたのは貧弱ながらも武裝したく骸骨(スケルトン)であった。ただし、能力値は比べにならない。さらに【付與】と【死霊魔】も加わえて可能な限り強化した下僕を三匹召喚した。
「おお、コイツら結構強そうだな!」
「戦いたいとか言わないでくれよ?結構労力が掛かっているからな」
私が言っているのは本當だ。この三匹は今の私に喚び出せる召喚獣では最高の能なのだ。そうそう簡単に壊せるものでもないが、コストが掛かっているのでジゴロウと戦わせる訳にもいかない。絶対に負けて々にされる未來しか見えないからな!
「この狀況でそんな我儘は言わねぇよ。今は、な」
「はぁ、探索が終わった時にまだ壊れていなければ玩にしていいぞ。お前が楽しめるかはわからんが」
「おっ、話が分かるねぇ!」
魔力的には消耗するが、まあいいだろう。【召喚】のレベル上げになると割りきればいいのだ。最近は召喚した鬼火(ウィスプ)に魔を連しながら特攻させ、敵中で自させるという鬼畜戦法にしか使って居なかった。これを機に強い召喚獣を喚び出す練習とすれば良いのだ。
「それよりよぉ、そろそろ闘技大會が始まるぜ。どうせ暇なんだしイザームも見ろよ」
「私達は見張りなんだが…まあいいか。召喚獣もいることだし」
私は出る事が出來ないとわかった時點で報を集めていなかったが、始めから一切興味が無かった訳ではない。今の私がどの程度通用するのかを知っておきたい気持ちもあったからな。私は地面にあった手頃な大きさの巖に腰かけると、メニューを開いてイベントタグから闘技大會の公式生放送を視聴し始めた。
闘技大會はリアルでの日曜日の午前中から深夜まで、ゲームでは三日間掛けて行われるビッグイベントだ。一日目である今日は個人戦が行われる。ここでの優勝者が、現時點での最強プレイヤーと見なされるだろう。
「おお、結構な人數が出場するんだな」
私は出場者數の多さに驚く。このFSWの製品版第一陣のプレイヤーは五萬人なのだが、転職(ジョブチェンジ)を果たしているという基準を満たしている者のほぼ全員が參戦希したのだ。勿論上限があって千人に絞られたのだが、それでも大人數だ。丸一日使って當然だよな。
大會主催者である冒険者ギルドのギルドマスターの開會宣言やら何やらが終わった後、ようやく個人戦の予選の容が明らかになった。それは百人でのバトル・ロワイアルだ。闘技場に百人詰め込んでその中で最後の二人になるまで戦うようだ。
「うわぁ、戦か」
それが予選の第一試合が始まった時に私が最初に思った事だった。こうなると魔師は厳しい。私は一対一ならば魔師は頭を使えば戦士職に対して有利だと思っている。しかし、戦だとどう考えても戦士職に軍配が上がるだろう。いつの間にか誰かに近付かれているのだから。
私が魔師なので、どうしても予選に出ている魔師の様子が気になってしまう。やはり、厳しいか。ああ、また一人やられた!こっちも!…これは、魔師で本選に出られるのは一人いるかどうかかもしれないな。
「そこは…そうだ、攻め…って踏み込めよ馬鹿が」
私が魔師ばかり見ている一方、ジゴロウは戦って楽しめそうな相手が居ないかを探しているご様子。お眼鏡に敵う相手がいればいいのだが。
今もブツブツと文句を言っているし、予選第一試合は期待薄だな。頻繁にカメラを作しているようだし、注目すべき相手が一人もいないのかもしれない。
結局、最後まで殘っていたのは金屬の鎧にを包んだ山人(ドワーフ)の男と、逆に最低限の皮鎧だけの森人(エルフ)のであった。正に正反対なコンビである。
「この二人はどうだい?」
「大したこと無ぇな。上手く立ち回ってたのは褒めてもいいが、ガチンコ勝負ならもっとマシな奴はいくらでもいたぜ」
「手厳しいな」
「次に期待だな」
第一試合の熱気が治まりきらぬに、予選第二試合が始まったな。私はその中に覚えのあるプレイヤーを見つけた。確か、勇者君と一緒にジゴロウと戦っていた重裝備の戦士だ。名前は…
「クロード、だったか?」
「あん?…ああ、俺がぶっ倒した奴か」
ジゴロウはカメラを作して彼が映っている映像を探す。彼は有名プレイヤーという事もあって重點的に狙われており、すぐに見つける事が出來たらしい。それをじっと観察していたが、彼は心したように頷いていた。
「腕、上げてんな。今ならもうちょい粘れるんじゃねぇか?」
「勝てるのは変わらんのか…」
「おう、當然だ。基準は」
アッサリと言ってのけるが、それが可能なプレイヤーが何人いると思っているのか。このリアルチートめ。
「他には…ん?」
お?ジゴロウのお眼鏡に敵う相手がいたのか?
「この、強い…?いや、上手なのか」
「上手?」
強い、ではなく上手ときたか。わざわざ言い換えたのには何か意味があったのだろうか?私の疑問の意図を正確に察したジゴロウは、畫面から目を反らす事なく答えた。
「ああ。きそのものはちょっとけるって程度だ。けど、立ち回りと間合いの取り方が上手い。それに、武技も使うタイミングが完璧だ」
ああ、ジゴロウみたいなリアルチートじゃなくて、普通にゲームが上手な人って事か。らしいが、悲しいかな近接戦闘の知識も実力を見切る目も持っていないので、生き殘っている數人の誰なのかはわからない。ジゴロウが評価したのだから、きっと予選を突破するとは思うが。
「やっぱり、突破しやがったか」
第一試合と同じくらいの長さだった第二試合もようやく終わった。結果、クロード氏と薙刀のような武を擔いだが勝ち殘っていた。ジゴロウが嬉しそうにニヤニヤしていたので、きっと彼がマークしていた人なのだろう。
「名前は…柑那か」
近接職でジゴロウが認めるほど強い傑、か。なるべく出會わない事を祈ろう。
「シュルシュル(戻りました)!」
「お、お帰り」
一番に戻ってきたのはアイリスだったか。ではもう一人が戻ってきたタイミングで我々も代で休憩するとしよう。
「おい、イザーム。俺が殘っとくからお前はログアウトしてこいよ」
「…そうさせて貰おう」
あ、これは私に気を使った訳じゃなくてアイリスに任せて二人でログアウトしようと言われないように釘を差しただけだな。そんなに観戦したいのか?まあ私は構わないから休憩にらせて貰おう。
予選を見るのに集中するのは私も同罪なので何も言わんが、ジゴロウも休憩はとるんだぞ?それがしだけ心配だ。
窟を探検しているハズなのに、どうして闘技大會の観戦がメインになったのか?筆者にもわかりません…
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