《骸骨魔師のプレイ日記》脆弱という壁
休日出勤&殘業祭りのせいで想すらまともに読めない日が続いております…なので誤字・字の修正はお待ち下さい…
しかもストックが殘り30話を切ってしまった…
どこかに楽な仕事って無いですかねぇ…
「き、來たァァァァァ!」
「ひうっ!?」
私が突然大聲を上げたせいでアイリスがビクリと跳ね上がったが、全く気にならない!私は、漸く最悪の弱點である屬を克服したのだ!
「フフフフフ、ハハハハハ、アーッハッハッハッハ!」
「あ、あの…?」
…ふぅ。落ち著いた。さて、確認しよう。ステータス欄から【屬脆弱】の文字は無くなっているな!そして手にれた稱號(タイトル)は『の屆かぬ暗黒』か。どんな効果だ?
――――――――――
『の屆かぬ暗黒』
弱點であるを克服した者に與えられる稱號。
これを得た者はを司る者に恐れられ、闇の眷族の尊敬を集めるだろう。
獲得條件:【屬脆弱】のレベルを0にする。
――――――――――
的な効果はほぼ無いタイプだな。しかし、ガッカリなどしないぞ!むしろメチャクチャ嬉しい!やっと、やっと晝間に外で活出來るのだからな!
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そして、屬が弱點ではなくなったことで私は【魔】を取得可能になった!ある意味これが最大の恩恵かもしれない。何故ならこれで私は【付與】によって屬の耐や武への魔付與が可能になったからだ。
特に耐は重要だろう。これまでは屬を用いる敵にほとんど遭遇しなかったが、先に進めば必ず相対する事になるだろうからな。
それで必要なSPは…10だと!?ば、バカな!各屬魔の取得に必要なSPは1で固定だったハズ。なのに何故、どうしてこんなにコストが重いのだ!?
もしや、【鎌】を取得した時のように元々使えないか向いていない能力(スキル)を取得しようとすると消費SPが増えるのか?『不死(アンデッド)のくせに屬なんか使うなや』とでも言いたいのか?
ふん!生憎と私のSPは有り余っているのだ。魔を極めるためならジャンジャン使うのを惜しまないぞ。では、ポチッとな。
――――――――――
10SPを消費して【魔】を取得しました。
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むふ。むふふふふ!ステータス欄に燦然と輝く【魔】の文字がたまりませんなぁ!取得したばかりなのでレベルは0だガンガン使ってばしていこう。
幸い、明日以降はファースから小鬼(ゴブリン)ばかりいる北へと向かうのだ。雑魚である小鬼(ゴブリン)なら試し撃ちの相手に持ってこいだし、練度稼ぎにもなるしで一石二鳥よ。笑いが止まらんぞ!
「ククッ、フフフフフ!!」
「あ、あの、イザーム?どうしたんですか?」
おっと、アイリスがいたことを完全に失念していた。作業しながらび出し、さらに含み笑いをしていたらそれは不気味だろうよ。彼が恐る恐る聞いているのがハッキリと伝わってくるからな。
「こう言う事さ、球(ライトボール)」
私は掌の上に輝く球を作り出す。それをみたアイリスは全てを察したのか、手をくねらせている。このきは喜んでくれているのだな。
「わぁ!おめでとうございます!【魔】を使えるって事は、遂に屬を克服出來たんですね!」
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「ああ。時間は掛かったが、何とかなったよ。これでようやく日中も出歩ける」
「じゃあ皆さんに連絡しましょう!地図の場所には明日行けますね!」
「そうなるな。だから、今日は眠たくなるまで私もポーションを作るよ」
私とアイリスは三人に私の【屬脆弱】が無くなった事を伝えた。皆からは祝福のメッセージが帰って來たが、ジゴロウのメッセージの最後の一文が私の頭を悩ませる。それは…
『んで、【打撃脆弱】はどうすんの?』
これである。これまでは『近付かれたら終わりだし、別にいいか』位に考えていたのだが、克服すべき最大の壁が無くなったからにはこちらも克服して行きたい。が出た訳だな。
だが、何か方法があるだろうか?一度パーティーを解除してジゴロウに毆って貰う?一撃でおっ死ぬ未來しか見えない。厳つい見た目をしているが、私はパーティーで最も貧弱なのだからな!
「うーん…」
「どうしたんですか?折角、晝間に活出來るようになったのに」
「ああ、実はな…」
私はメッセージにてジゴロウに指摘された事をアイリスに語った。それを聞いたアイリスは手同士を絡ませて何かを考えている。妙案があるのだろうか?
「もしかしたら、し前に作った魔道の試作品が使えるかもしれません」
「魔道、か」
確かに、私の【屬脆弱】は魔道のランプを使い続ける事によって克服出來た。ならばアイリスが作り出した魔道でも似たような事が出來るのは道理である。
「試作品と言っていたが、どんな魔道なんだ?」
「えっと、し待ってて下さい」
アイリスはそう言って自室に戻って行った。そこに彼の言う使えそうな試作品があるのだろう。
彼が冒険以外のほぼ全ての時間を使って々と作って試行錯誤していた事を私達は知っている。だからこそ、どんなものを作ったのか、そしてそれがどんな能をしているのかを全て把握しているのは製作者であるアイリスただ一人なのだ。
正直、どんなものが飛び出してくるのか楽しみ半分、恐怖半分である。アイリスが戻ってくるのを待つ時間は、何故かとても長くじられた。
「これです」
時間はともかく、一分ほどで一抱えもある大きめのアイテムを手で梱包したアイリスが戻ってきた。このアイテムが私の【打撃脆弱】の克服に使えるのだろうか?
「それはもしや…扇風機?」
――――――――――
試作型扇風機 品質:良 レア度:R(希級)
魔石をエネルギー源として羽を回転させ、風を生み出す魔道の試作品。
ボタンによって風の強弱を三段階で調整可能。
素材に陶と木材を使用しているため、非常に重い。
――――――――――
アイリスが持ち出して來たのは、紛れもなく扇風機だった。それも羽が回転して風を送るタイプの奴。【鑑定】の結果にもそう書かれているので間違いない。
ただ、リアルのようなプラスチックは無いので、陶と木材が原材料のようだ。なのでとても重いと思われる。
しかし、見た目は完璧に私の良く知る扇風機そのものである。ご丁寧に『弱』、『中』、『強』と書かれたボタンまでついているな。こ、これをどう使うと言うのだ?
「そうです!まずカバーを外して…これを取り付けて…」
アイリスはテキパキと扇風機を解していく。まあ、製作者なのだから當然か。彼は羽を覆うカバーと羽そのものを外すと、羽が填まっていた部分に縄を括りつける。
「あとはこうして…完です!」
そして縄の先端に球狀に磨かれた石を結びつけると完、なんだそうだ。あ、なるほど。彼の意図がやっとわかったぞ。
「これを回転させて、私に打撃が與えると言う事だね?」
「その通りです。たった三段階ですが、ボタンで強弱も変えられるので丁度良い所で止めればいいんじゃないかと」
これは試してみる価値はありそうだな。なくとも、ジゴロウに毆られるよりは數百倍良い。
「では、早速試すとしよう。まずは『弱』からだな」
私は扇風機の橫に立つと、杖を使って『弱』のボタンを押した。すると扇風機は正常に作し、石の付いた縄が勢い良く回り始めた。
コンコンコンコンコン…
石が私のを叩いて、小気味良い音を立てる。何だか、私自が楽になったような錯覚を覚えるな。ただ…
「これは弱すぎるようだな…」
「そうですねぇ」
『弱』では私にダメージを與えられないようだ。【○○脆弱】を克服するには、その屬のダメージを実際にける必要がある。なので微小でもダメージが無ければ意味がない。
「じゃあ、次は『中』だな」
ならば一段階上げてみよう。今度は扇風機の『中』のボタンを押してみる。さて、どうなる?
カンカンカンカンカン…
うん。さっきよりも私と石が立てる音が高くなった以外に変わりは無いな。確かに回転速度は上がったのだが、まだダメージを食らうには至らなかった。
「これでもダメみたいですね」
「ああ。もしかすると、これで打撃ダメージを出すこと自が出來ないのかもしれないな」
アイリスが製作したこの試作型扇風機は魔道ではあっても武ではない。なので軽く改造しただけではダメージを與えることも出來ない可能がある。
「うーん、ランプかられるでどうにかなったから行けるとおもったんですけど…」
「まあ、あれは結構裏技チックだったしな。じゃあ、一応『強』を試しておくか」
それではポチッとな。
ゴンゴンゴンゴンゴン!!!
「う、うおおおお!?」
ヤバいヤバいヤバい!!!力がゴリゴリ無くなって行く!死ぬ死ぬ死ぬ!!ちゅ、中止!即刻中止だ!
「し、死ぬかと思った…!」
一瞬で力が半分を下回ったぞ!?メチャクチャ食らうじゃないか!
それに誰だよ、魔道じゃ打撃ダメージが出せないとかほざいた大馬鹿野郎は!私だよ、こん畜生!
「…一定の速さを超えたらダメージの判定が出るんですね」
「…そうみたいだな」
アイリスの冷靜な分析を聞いて、私もやっと正気に返った。石自は変わっていないので、やはり速度が関わってくるのだろう。
括り著けるを変えれば結果も変わるのだろうが、【打撃脆弱】がここまで酷いとは思わなかった。可能な限り早く克服せねばならないだろう。
「力が回復し次第、々試してみよう。丁度自然回復とダメージが釣り合う速度との組み合わせがあるかもしれない」
「そうですね。わかりました。じゃあ、打撃ダメージを出せそうなを集めてみますね」
試行錯誤を繰り返すことは重要だ。ぴったりの組み合わせを探し出してみよう。
◆◇◆◇◆◇
「ぐおおおっ!!」
ま、まただ!これもダメか!考え得る限り全ての組み合わせを試したのだが、どれもこれもダメージが0か一瞬で死にかけるかのどちらかであった。極端過ぎる!
これ、放置は無理だ。一番ダメージを食らわない組み合わせでも、一分と経たずに死んでしまうからである。
「…そう簡単には行かないか」
「むしろ、ランプでお手軽に克服出來たのが奇跡なんでしょう。弱點を克服するのがそんなに簡単である方がおかしいんですし」
アイリスの言う通りなのかもしれない。【屬脆弱】を克服するのが順調過ぎただけなのだろう。きっと、あらゆる要素が上手く噛み合った上での奇跡だったのだ。
「それに、あれだけ死にかけて緩和されたと言うアナウンスさへ無いとはな…」
「ログアウト中に放置出來る事がどれほど効果的であったのかが良くわかりますね」
試行錯誤している間に、私は幾度となく死にかけた。その度に回復を待ったのだが、それでも【打撃脆弱】が緩和されることは無かった。
短時間で大ダメージをける事よりも、ログアウト中にチクチクと極小ダメージをけ続けた方が効率がいい事らしい。きっと弱點屬攻撃によって食らったダメージの総量が緩和の條件なのだ。
「とにかく、今のままではどうにもならない事が明らかになったのを収穫だと思おう。…今までの作業が無駄であったとは思いたくないからな」
「そうですね。弱點克服用の魔道を製作する上での貴重なデータが取れたと考えますね」
【屬脆弱】を克服して有頂天になっていたが、【打撃脆弱】というもう一つの壁が想定以上に高かった事に冷や水を掛けられた気分だ。アイリスは克服用の魔道を作ってくれるようだが、彼に任せきりなのも悪い。
何か良い方法は無いものだろうか?私は外に出掛けた仲間達が帰ってくるまで【錬金】で作業場しながらずっと考え続けるのであった。
某神「そう簡単に弱點を無くせると思いましたか?々と試す姿は面白かったですよ♪」
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