《化けになろうオンライン~暴食吸姫の食レポ日記~》店の時間

ほほう、これがイベントエリア……いかにも化け同士が戦う場という雰囲気ね。

とりあえずシステムの一通りの確認をすることにしましょう。

えーと、主に町の外は四つのエリアに分かれているのは事前報通りね。

システム畫面からエリアマップが確認できるけれど北以外に草原が広がっていて、そこから先に進むと森があると……。

森の中や北の山岳地帯に窟がいくつかあって中にはダンジョン扱いされているものもあるらしいから、プレイヤーを撃破するだけがポイント取得條件じゃないみたいね。

多分野良モンスターを倒してもポイントは得られるけどかなり額、1ポイントとかかしら。

プレイヤーが10ポイントと仮定しての話になるけれど、ダンジョン探索で特殊なアイテムを手にれたりダンジョンボスを倒したりしたらまたポイントが増えて、イベント限定で出現するレベル20のモンスターとやらを倒したら一攫千金?

でもレイドボス扱いで、なおかつPvPのサバイバル型となると協力してというのは難しいのよね……。

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いつ寢首をかかれるかわかったものじゃないから安易に協力できない。

やるとしたらもともと仲の良かったプレイヤー同士でやるでしょうから、私の出る幕はないわね。

町を一歩出たらイベントスタートだけど、町から50m以でキルされた場合はアイテムこそ落とすけどペナルティはなし。

その先は南側が森まで遠い形になっているから激戦區かしら。

東と西は森に近いけれど違いが一つ、東の森は私がマンドラゴラを取りに行ったところ。

ある種の危険地帯として認知されている分近づくモンスターもプレイヤーもないことが予想される。

逆に西の森は薬草などが富に生えているらしいし、川も流れていてモンスターが多く生息している。

他のゲームで言うレンジャーやシーフ系のプレイヤーが多く集まりそうな場所ね。

南の森に関しては可もなく不可もなく、モンスターも集まるけれどその手前の草原での戦いがメインになるだろうから……やるとしたら西か東から南下して草原にいるプレイヤーを狙い撃とうとする人がいるのは間違いない。

となれば……しばらくは様子見ね。

今は東西南北どこに行ってもプレイヤーと鉢合わせになる可能が高いからじっくり待ちましょう。

その間に私は料理を作る!

……本當は自分で食べたいんだけど、今回は店を開くつもりでいる。

制作系に手を付けていないプレイヤーもそれなりにいるはずだから、料理はそこそこの値段で取引できるはず。

今回のポイント換アイテムも魅力的だけど、お金を稼ぎに來ている人もなくない。

事実錬金キットを取り出してポーションのような回復アイテムの実演販売してる人もいるわ。

でもね、実演販売で一番効果が期待できるのは料理なのよ。

目の前で出來上がっていくご飯、味しそうなかおり、それを味見という建前で味しそうに食べられてみなさい?

有り金はたいて買うわよ私。

というわけで、ちゃちゃっと料理をする。

「魚にするべきかにするべきか……」

し悩むところではある、ただし料理は始めてしまっているのだ。

昨日の散策中町でお米や小麥といった基本的な材料を買ってきてあるのでおにぎりやサンドイッチみたいな持ち運びが楽で食べやすいを用意できるのが売りだ。

まずご飯を炊いて、その間にパンをこねる。

ひたすらこねて、型にれてこれも焼く。

いやぁ……現実ならオーブンとか石窯、それと炊飯とかが必要だというのに料理キットだと楽だね、道がほとんど必要ないんだもの。

オートでやったら時間短になるんだけど、大味になる可能を加味してマニュアルでやってます。

別に急いでないしね。

その間にサンドイッチとおにぎりのを考える。

まずは赤魚のほぐし、幕の弁當にっていた鮭だけどよく似た味の川魚だったんだよね。

それを塩を振って焼いていく。

同時にひきにしたウサギをこねこね、安く売ってもらった古いパンを々にして卵と玉ねぎのみじん切りを投

またこねこね、たまに魚の焼き加減を見ながら手のひらでキャッチボールしてフライパンで焼いていく。

そう、ハンバーグだ!

これをパンにはさんでバーガー風サンドイッチを作るつもり。

といってもすごく簡単で、食パン2枚用意してバター塗ってレタスとトマト乗せて、薄めに焼いたハンバーグをどどん、上からソースとマヨネーズかけて三角形に切れば完

手軽にがっつりお腹にたまる、文字通りおいしい一品だ。

次におにぎり用の魚をほぐしてごはんに混ぜ込み、ちょっと固めに握る。

海苔があればよかったんだけど、流石に手にらなかったので強めに握らないとおにぎりが崩れちゃうんだよね。

混ぜ込んだ理由は単純に手間を省くため。

というのも普通にご飯の中にが埋まっているようにすると固めに握っている分口當たりがよくないのよね。

だからしでもふんわりしているようにじてもらうべく混ぜ込みおむすびにした。

実際これだけでも結構違うものなのよ。

よし、サンドイッチとおにぎりの第一陣が出來上がった。

並行調理していたのが珍しいのか、お客さんもちらほら並んでくれているからいいじ。

「さー鮭混ぜ込みおむすびとハンバーガー風サンドイッチ売りますよ! フィールドでも食べやすい食事、満腹度回復にも神の休息にもぴったりのおいしいご飯はいかがですか!」

私の言葉に、何人かのお客さんが生唾を飲み込みながらお金を取り出すべく畫面を作し始めた。

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