し妙な雰囲気になっちゃったけど、その流れはいなり壽司さんのおかげでぶっ壊れた！　今は目の前の桜の木を倒すのみ！

「いなり壽司をぶっ倒すのですよー！　『投擲』！」

＜『投擲Lv1』が『投擲Lv2』に上がりました＞

「わっ！？　投擲のLvが上がりましたよ！？」

初めてスキルのLvが上がったけど、それを確認するのは後だー！　とりあえず、アイテム欄から取り出した小石を弾き飛ばすのです！

「でも今は戦闘が先です！　いなり壽司、くったばれー！」

よし、桜の木の幹に直撃だー！　でも、思ったほどHPが削れていない……。むぅ、もっとダメージがあったような気もするんだけどなー？

ミツルギ　：　お、投擲のスキルLvが上がったか。

咲夜　：　これ、結構使い勝手が良くなるんじゃね？

金金金　：　スキルLvが上がると、再使用時間が短くなるんだっけ？

ミナト　：　それと威力も上がるね。まぁ強化される部分はスキル毎に違う部分もあるんだけど、基本的にはその２ヶ所が重要だよ。

「あ、そういえば再使用時間が短くなるんでしたっけ！　これ、上がった時に発したのには反映されてるんですかー？　わわっ！」

でなんか突き刺してきたー！？　というか、避けきれずにライオンの腳にが刺さったー！？　そんな攻撃ありなの！？

「わっ！？　何か吸われてませんか、これ！？」

ちょっと待って、ちょっと待って！　が脈打ちながら、私のライオンのHPが減っているし、なんか桜の木のHPがちょっとずつ回復してるんだけど！？

わわっ、引っ張られる！？　これ、踏ん張って耐えた方がいいの！？　それとも攻撃でもすれば、抜け出す事が出來るの！？　での攻撃って移用のスキルって言ってたし、咆哮は意味ないよね！？　わー！？　なんか予想外の攻撃で頭が混するー！？

イガイガ　：　あ、こいつそういう系統の進化か。てか、面倒なのを引いたな。

ミツルギ　：　そのスキル、長からなんだがなぁ。

チャガ　：　時間を一気に飛ばした場合、こういう事もあるからな。

富岳　：　その攻撃はHPを吸収して回復するスキルだ！

ミナト　：　サクラちゃん、分類としては攻撃スキルだからねー！

え、攻撃スキルなの？　これ、あので歩いているスキルとは別なんだね！？　というか、長からのスキルを進化直後から使ってくるってズルいんですよ！

「でも、それならこれが有効ですね！　『咆哮』！」

あ、やった！　く尖って刺さっていたが萎れて、HPも吸われなくなったよ。よし、今のうちに刺さったを引き抜こう！

うん、これで良し！　咆哮の効果で桜の木も……怯えてるのかどうか分かんないけど、く様子がないから怯えてるはず！　だからここから追撃だー！

「うがー！　いなり壽司がライオンからHPを吸い取るんじゃなーい！　『爪撃』！」

よし、回復されたHP分くらいのダメージはった！　でも、爪撃でも思ったほどのダメージにはなってないような気がするよ。この桜の木、いのです！　だけど、ここで新しいスキルの出番だー！

「続けていきます！　『連爪』！」

えっと、あれ？　なにか『0/3』って表記が出てるけど、これなんだろう？　うーん、まぁいいや！

とりあえず、スキルの名前的に連撃だろうし、1撃目！　指定の方法は爪撃と同じだね。えいや！　うん、爪撃よりは威力は低いけど、ちゃんと攻撃は出たよ！

「あれ？　さっきは『0/3』だったのに『1/3』になってます？」

ミツルギ　：　サクラちゃん、その數値は攻撃可能な連撃數の表示だ！

神奈月　：　要は今の連爪は3連撃まで連続攻撃が可能って事だ！

「あ、そういう仕様なんですね！　それじゃもう2撃、いっけー！」

1撃目は右前腳で切り裂いたから、今度は左前腳からやってしまおう！　あれだね、これは爪で攻撃して著地してすぐに反対側の爪で攻撃すると良さそうな予！

とにかく、桜の木のきがないうちに追撃を2発やっちゃえ！　えいや！　えいや！　うん、攻撃功！　これ、3発全部ちゃんと當てれたら爪撃よりちょっとダメージが多いみたい？

「わっ！？　桜の木がき出しましたね！　っていうか、葉っぱを飛ばしてこないでください！？　せめて桜なら桜の花びらを飛ばしてくださいよ！　というか、微妙に満開の桜じゃないんですね！？」

葉っぱを飛ばして切り裂いてくる攻撃は雑草を思い出すよ！　とりあえず今は回避の為に後ろに下がるのみ！　まだ咆哮は再使用時間のカウントゲージが出ているから使えない……あれ、投擲の再使用時間がもうしで経ちそう？

「投擲がもうしで再使用出來そうですね？」

投擲ってもっと再使用までの時間がかかってた気がするんだけど、これはさっきスキルLvが上がった影響！？

って、考えてる場合じゃなーい！　飛んでくる葉っぱを回避ー！

ミツルギ　：　あ、タイミング的に答え損ねてたけど、スキルLvが上がった影響はすぐに反映されるぞー。

金金金　：　お、そうなのか。

真実とは何か　：　オフライン版ではそれが真実である。

イガイガ　：　オンライン版だと発Lvの指定があるから影響は出ないが、オフライン版だと発Lvの指定はないからな。

金金金　：　なるほど、Lvが上がれば常に最大Lvで効果を発揮し続ける訳か。

ミナト　：　そういう事だねー！

「オフライン版のその仕様は把握しました！　要するにLvが上がればどんどん便利になるんですね！」

私がやっているのはオフライン版なんだから、オンライン版の報は正直どうでもいいけど、オフライン版の報が分かったからよし！　でも、オンライン版だけをやってる金金金さんから見たら気になる部分ではあるみたいだし、余計な事は言わない！

ともかく、これで私の投擲は再使用時間が短くなって、威力が上がっているんだね。ならば、どんどん使っていけばいいのですよ！

「回避してたら距離も空いたので、ここから反撃です！　いっけー、強化された『投擲』！」

飛んでくる葉っぱを避け切って、近接攻撃が屆かない距離になっちゃったもんね。でも、私には遠距離からの攻撃手段がある！　もう1度、投擲をくらえー！

「むぅ、直撃はしたけど、HPの減りが悪いのです……！　これ、ちゃんと威力上がってます！？」

爪撃とか連爪でも思ったほどHPは削れてなかったし、本的にこの桜の木はHPが多いか、防力が高くてダメージが思ったほど出ていない？

うがー！　HPが數字じゃなくてゲージでしか表示されてないから、その辺がよく分からない！

富岳　：　あー、ネタバレでも良ければ多は理由の説明は出來るが……。

ミツルギ　：　サクラちゃん、その辺の報はどうする？

「せめてHPが多いのか、防が高いのか、どっちかだけでも知りたいです！　なので、その範囲でお願いします！」

ぶっちゃけ、その辺を聞いてもやる事自は変わらないし、特に影響はないはず！　って、この今度はなにー！？

「わっ！？　今度はで歩いて巻きつこうとしてきましたよ！？　えぇい、そんなはこうです！　『噛みつき』！」

うがー！　こののかし方は前に移用のを使うやつのはず！　噛みついて引っ張ってやれー！　って、ぐぬぬ……他のを地面に戻して綱引き狀態になっちゃった！？

あ、でもでもしっかりダメージはってるみたい！　それならこのまま噛みつきの効果が切れるまで、噛み続けてHPを減らしてやるー！

「というか、の方がダメージの効きが良い気がしますよ？」

あれー？　もしかして、木って幹よりを攻撃した方が有効だったりする？　ふっふっふ、これは良い事に気付いた気がする！

イガイガ　：　お、いなり壽司が噛みつかれてるぞ。

咲夜　：　そのままいなり壽司を噛み殺しちまえ！

神奈月　：　いなり壽司をぶっ殺せー！

いなり壽司　：　なんかサクラちゃんよりもコメント欄の方が殺意高くねぇ！？

ミナト　：　あはは、そうかもねー？　サクラちゃん、序盤の木の弱點はだよー！

「はーい！　やっぱり木はが弱點なんですね！」

この桜の木の弱點は！　ふっふっふ、地面の中で支えているを地面から出すからこそそういう目に合うのですよ！

噛みつきながら爪でも引っ掻いちゃえ！　ガリガリガリっと、おぉ、通常攻撃でも目に見えてHPが減っていく！　これで『爪撃』や『連爪』を使えば……あー！？

「わー！？　噛みつきの効果が切れちゃった瞬間に連爪が発しちゃった！？」

うぅ、なんでー！？　いつの間にか爪撃も連爪も再使用時間が過ぎてたっぽいけど、まだ私は連爪を使うつもりはなかったのに……まぁ発しちゃったもんは仕方ないから、有効活用するまで！

3連続の爪の攻撃……あ、このまま通常攻撃でに噛みついたままで、さっきの爪で引っ掻くようにやっちゃえ！　えいや！　ガリガリガリっと！

「おぉ、盛大にHPが減りましたよ！　いなり壽司のHPは殘り2割です！」

ふっふっふ、を集中的に攻撃し始めてから一気にHPが削れている！　さっきまではかなり時間がかかりそうな気はしたけど、これなら倒しきれそう！

チャガ　：　サクラちゃん、今のが思考作の誤発ってやつだ。

咲夜　：　あはは、まぁ上手く今回は攻撃に繋げられたみたいだし問題なし？

イガイガ　：　というか、敵についての説明は？

ミツルギ　：　……あ！　えっと、さっきのHPを吸ってくる攻撃スキルは植系種族の生命のスキルツリーの第４段階にあるんだよ。つまり、その桜の木は生命が一番高い！

「あ、なるほど、そういう事なんですね！　で、それがこのスキルって事で『咆哮』からの『爪撃』！」

ちょうどミツルギさんが説明してくれたタイミングで他のがまた私を刺しにきたよ！　でも再使用時間が過ぎた咆哮で攻撃をキャンセルして、そこに通常攻撃で噛みつき、を斷つように爪を振りおろーす！

あ、本當にが斷ち切れて、思いっきりHPが減った！　生命が高くても堅牢が高い訳じゃないなら、弱點さえ狙えれば一気に弱らせられるんだね！

＜長を撃破しました＞

＜進化ポイントを1獲得しました＞

＜サクラ【用なライオン】が長：Lv2に上がりました＞

＜基礎ステータスが上昇します＞

＜進化ポイントを2獲得しました＞

やったー！　いなり壽司こと、桜の木を見事撃破！　ふっふっふ、木が自らを支えるで攻撃するなんて真似を事をするからこうなるのです！

「おぉ、Lvが上がりましたよ！　というか、Lvが上がったら進化ポイントが2貰えてますよ！？」

あれ、生の時は進化した際の進化ポイントは1ポイントだったよね！？　長からは必要量も増えているから、Lvが上がった時の手量も増えるって事！？

これは完全に想定外だったけど、嬉しい方向にだね！　いぇーい！　これでさっきのネズミを倒した時のと合わせて進化ポイントが4になったー！

「ふっふっふ、私は間違いなく上達しているのです！」

「あー、はいはい」

「その反応、軽くないですかねー！？」

「せめて、その反応は格上とか初回のエリアボスに勝った時にしない？」

「むぅ、タイミングが悪かったという事ですか。それならまぁ仕方ないとしますけど……」

「不服そうだけど、そこは知らない。とりあえずこれね」

「あっ、今日はカンペより先にきそびれました！？　えーと『サクラがミスをやらかしながらでも著実に上達していると思った方はブックマークや評価をお願いします』……って、作者さん、さっきのは照れ隠しですか？　気になるところはあるけど、褒めてるじゃないですか！」

「……よし、もう二度とそういう容は用意しない。さて、次回は『第５４話　今回こそは』です。お楽しみに！」

「やだなー、そんな事を言いながらまた褒めてくれ――」