一通りの質問を終えたのを察したカメリアさんが口を開く。

「質問は以上でよろしいですか？

それでは次に容姿の設定に移りましょう。こちらのパネルをどうぞ」

畫像編集ソフトの設定畫面のような表と「明るさ」のスライドバーが表示されたパネルを渡される。

質問している間もずっと橫で微だにせず立ち盡くしていた自分と同じ姿(翅以外)のアバターを改めて見てみる。

百八十センチ越えの長と無駄に鋭い目つきで怖がられて友達が出來なさそうな奴だな。

背中のファンシーな翅が絶的に似合ってないぞ？

……悲しくなるだけだから自はやめよう。

「まずは髪のを指定してください」

髪かー。どうしようかな？

かなり迷った末に明るい緑を指定する。

「髪の長さは変更致しますか？」

リアルと同じ様に腰までびている緑の髪。

背中の翅に覆い被さっていて邪魔そうなので肩の辺りまで短くしてもらった。

続いて瞳のを聞かれたので髪よりしだけ濃い緑に。

「他に調整したい部位はございますか？元の狀態からあまり大きく変更することはできませんが」

何かあったかな？あ、そうだ。

「目つきを出來るだけ穏やかにできませんか？怖がられることが多いもので」

「はい。　……これが限度ですがよろしいですか？」

手元のパネルを作してし困った笑顔のカメリアさん。

うん、かなりマシにはなっている。

目が合った子供が泣き出したりしないくらいには。

「十分です。あと……　む、とか……」

「はい。こちらのスライドバーをかすことで調整できますのでどうぞ」

と畫面の一部を指しつつパネルを渡してくる。

やめて！「あらあらー」ってじの凄く優しい眼差しで見ないで！

し神をすり減らしつつ「ほぼ無い」から「無いわけでも無い」くらいに増量。

パッと見殆ど変わってない。

あんまり盛るとお姉ちゃんにすぐバレて同じような顔をされそうなので自重したのだ。

……噓です。これでもMAXまでかしました。

ちくせう。

パネルを返してもう変更は無いと告げる。

「それでは、次に職業を選択して頂きます。こちらの一覧をどうぞ」

職業がズラッと書かれたし大きめのパネルを渡される。やたら多いな。

「【剣士】、【拳士】、【弓士】、【魔法士】、【癒士】、【召喚士】、【鍛冶師】、【裁師】……」

適當に聲に出しながら流し読む。

「【測量士】なんてのもあるんだ」

「はい。未開の地ですので地図の作製も必要な作業の一つですね。

とはいえ実際に測量する訳ではなく、常時発(パッシブ)の職業スキル【測量(マッピング)】により自分の通った付近の地図を自的に記録することができます。

記録した地図は職業特によりメニューからいつでも確認できる他、開拓本部にて地図報の買い取りも行っております」

ほー。というか【測量士】以外はマップは見られないのか。

続きも見ていく。

「【農家】、【炭鉱夫】、【漁師】、【無職】……　いやいやいや、職業一覧に【無職】って何ですかこれは」

「通常の職業の場合専門分野に大きなボーナスが付き、似たような系統の分野に小さめのボーナスが付きます。

逆に不得意な分野には多のペナルティが付きます。

例えば【剣士】の場合ですと剣での戦闘に大ボーナス、その他の近接武での戦闘に小ボーナス。

そして魔法の使用にペナルティが付きますね。

また、通常はそれぞれに専用の職業スキルを持っています。

しかし【無職】はそれらが一切ありません。

何でも出來ると言えますし、何も出來ないとも言えるでしょう」

職業版【人間】って事か。

しかし名前は何とかならなかったのか……

さて、一通り見たけど何にしようかな。

ステータス的には完全に魔法系なんだけどペナルティあるみたいだから候補にれづらい。

自前の妖魔法もあるしね。

あ、でも前衛だと妖魔法も苦手になるのかな？

聞いてみたらペナルティ対象に含まれるらしい。

うーむ。殘るは後衛理、採取、製造系って所か……

あ、【無職】は無いです。

そういえば【召喚士】のも妖のペナルティ対象なんだろうか？

ていうかどんなのが召喚でき(呼べ)るんだろう？

「はい。【召喚】の場合は発コスト、維持コストが共に三倍となります」

ダメかー。

「呼べる召喚獣ですが、初めは犬や貓などのや低ラ　「召喚士(貓)で」　等しか呼べませんが……　えっ？」

「召喚士(貓)で」

「あっ、はい。　……ええと、一応先ほどの説明を初めから繰り返させて頂きます。

初めは犬や貓などのや低ランクの魔等しか呼べませんが、【召喚】のレベルを高める事で様々な者を呼び出すことが出來るようになります」

貓に食いつきすぎた。

家はペット止だし、野良貓は全力で逃げていくし、近所の貓カフェは(何もしてないのに)貓に怯えられて出になった……

貓に飢えてるんだよぅ！

あ、犬も他の(モフモフ)も好きですよ？ただ貓が一番好きなのです。

「順序が逆になりましたが【召喚士】の説明をさせて頂きますね。

職業分類は魔法系で魔法に小ボーナス、剣などの近接理戦闘にペナルティが付きます。

職業スキルは【召喚】で、契約した召喚獣をMPを消費して呼び出すことができます。

召喚獣を呼び出している間は召喚に使用したMPの約半分が維持コストとなり、その分のMPは回復する事が出來ません。

なお、基本的に召喚主が死亡したりログアウトをした場合は送還されます。

また、【召喚】のレベルを上げることで契約可能數と同時召喚數が増加していきます」

「契約？」

「【召喚】で呼び出す相手は「指定した種族」ではなく、その中の「特定の一個」となっております。

その個を指定するのが契約です。指定とは言っても選べる訳ではありませんが。

契約した召喚獣はプレイヤー達と同じように各々がレベルを持ち、経験を積むことによって長していきます。

同種の別個を呼び出したい場合には、もう一枠使って新たに契約して頂く必要があります」

「仲間」を呼びだすんだな。

で、自分のレベルが上がると一杯呼べるようになると。

「それでは、【召喚士】でよろしいですね？」

「はい。お願いします」

モフるぞー。モフモフするぞー。