《VRMMOで妖さん》62:呼び戻そう。
前に添えられているシルクの手を押しのけ……られない。
こら、これ退けなさい。降りられないじゃないか。えーって顔してもダメです。
「もー、いつまで笑ってんのアヤメさん。食べ終わったんだったら行こうよ」
お皿のに銅貨を置いて飛び立ち、北通りに向かって周囲の暖かい視線から逃げる。
「悪い悪い、ほら、シルクちゃん」
「あーっ、また出遅れたぁ!」
後ろを見ると、太郎もレティさんがちゃっかり確保してた。
お姉ちゃん、もうし頑張りましょうって所だな。
「さて、それじゃ行ってきまーす。雪ちゃんも頑張ってね」
「期待してるぞ」
いや、何をだよ。愉快なトラブルか。
「太郎さんはどうしましょう。ここから歩いて戻れますか?」
あー、そういえばそうだな。シルクに抱っこして貰うか?
でも見たじ、敷地外だと大きさ相応の力しかないっぽいしし重いかな。
「一旦戻って貰おうか。太郎、おいで」
一通りでまわしてから送還する。太郎もわりとらかいな。
Advertisement
「よし。それじゃ行ってらっしゃーい。がんばってねー」
シルクと一緒に手を振って三人を見送る。
さて、それじゃ戻ってお仕事しようか。
園にると、やっぱりシルクの速度が上がった。
これ、腕力とかも上がってるのかな?
一旦外に戻ってシルクを呼び戻し、試しに銅貨を持ってもらう。
三枚目くらいでし重そうなじになったし、やっぱり外だと見た目通りくらいかな?
持ったまま園にってもらうと、片手でも軽々と持てるようになった。
うん、腕力にも影響はあるみたいだな。返してもらってボックスに放り込んでおく。
管理室の前まで帰って來た。さて、呼び鈴は……
あ、この魔法陣か。これに魔力を流せばいいんだな。
よし。それじゃ戻ってくるまで、シルクに家の中を見せておこうか。おいでおいで。
……あー、しまった。天井は高めだからシルクでもぎりぎり大丈夫だけど、ドアが小さいぞ。
まぁなんとか通れなくもないから、我慢して貰うしかないか…… ごめんよ。
というか案しようにも私もちゃんと把握してないし、廚房とお風呂を見せた後は一緒にお家探検といこうか。
ん、あれ? シルク、屋にったら更に機敏になってない?
本人に確認してみたら、やっぱり家の中に居る時が一番力を発揮できるらしい。
銅貨を持たせてみたら、指でつまんで軽々と振り回していた。いや危ないってば。
しかし、これはありがたい。これなら屋でも重いを扱えるぞ。
こんなちっちゃい子に力仕事をやらせるのはちょっと気まずいけど仕方ない。
私の方がよっぽどひよわだからね! ……うん、哀しい現実だ。
「白雪様、モニカです。戻って參りました」
お風呂と廚房、ついでに制室も見せた所でモニカさんが帰って來た。早いな。
中途半端な所で打ち切って來てなきゃいいけど…… いや、この人もプロだろうしその辺はちゃんとしてるだろう。
二人で表まで出て挨拶する。
「シルクはお家の中を見て回っててね。それじゃモニカさん、昨日の瓶をお願いします」
とりあえず最初の瓶が一杯になるまではバラのを集めよう。
シルクが付いてこないと解って凄い殘念そうな顔をしてるけど、一緒に來て何をするのかと。
……いやそもそもシルクが瓶を持てば、わざわざ呼び戻さなくて済むんじゃないか?
でもそれ言ったらまた崩れ落ちそうだなこの人。やめとくか。
今日は中央部から出て南側でを集めよう。
おー、意外と人が居るな。出発前の打ち合わせしてるっぽい人達も居れば、座って何か作ってる人も居る。
まぁ見られて困る訳でもなし、気にせず集めよう。
今日も百回分を集めて切り上げる。
うん、二日でこれならすぐに一瓶は溜まりそうだな。
「今日はここまでにしようと思います。ありがとうございました」
「はい、それでは瓶を仕舞って參ります。お疲れさまでした」
あ、よく考えたら私も家に戻るんだから一緒に戻れば良かったかな?
まぁいいか。とりあえず帰ろう。
「ただいまー」
家に帰って聲をかけると、すぐに奧からシルクが出てきた。お留守番ご苦労。
ん、何か見せたいのかな? 付いていってみよう。
おー、お風呂がぴかぴか。元々汚れてなかったけど、更に綺麗になってる。
あれ? でもどうやって掃除したんだろ?
聞いてみると、近くの部屋に雑巾サイズからバスタオルサイズまで々な布が置いてあるのを見せてくれた。
タオルあったのか…… 言っておいてくれれば昨日困らなくて済んだんだけどなぁ。
まぁいいか。それぞれ二枚ずつあるみたいだし、タオルは買いに行かなくていいかな。
いや、一応予備で大き目の布を買っておいて、必要に応じて使えるようにしておくか。
それより今はシルクを褒めてあげよう。えらいえらい。
まぁそれが仕事と言ったらそれまでなんだけど、やって貰うのが當然って思うようにはなりたくないし。
あとなんか誇らしげでかわいいし。
さて、それじゃ昨日全部売っちゃったをまた集めておこうかな。
なんか今日も同じ流れになりそうな気がするけど。
【施】の分のHPは無いから、一回分はしな目だけどまぁ大した問題は無い。
自分で飲むにはし多いくらいだしね。
シルクと一緒に庭のテーブルまで行って、太郎を召喚する。
私はを集めてるから、その間二人で遊んでてね。
よし、こんなもんかな。えーと、百六十個か。し集めすぎたかな?
余っても別に困らないし、別にいいか。テーブルに戻ろう。
「おまたせ、終わったよー」
遊ぶのをやめてこっちに來る太郎とシルク。
こらシルク、なでなでするんじゃない。というか何故でる。私の方が立場は上のはずだぞ?
「ほら、やめなさい。これから役場に行くから、ふたりとも一旦戻っててね」
太郎をで回してから還し、シルクの頭もでる。
むぅ、髪のも凄いさらさらででてて気持ち良いな。モフモフの子たちとは違う気持ちよさがあるよ。
ずっとでてても仕方ないので還そう。うん。
さて、それじゃ役場に行こうか。
別に何か用事がある訳じゃないけど、引きこもってても仕方ないしね。
モフモフの魔導師
ある森の中、クエストの途中に予期せぬ出來事に見舞われた若い2人の冒険者は、白貓の獣人ウォルトと出逢う。 獨り、森の中で暮らすウォルトは、普通の獣人とは少し違うようで…。 ウォルトは、獣人には存在しないとされる魔法使いだった。 魔法好きで器用な獣人と、周りの人々が織り成す、なんてことない物語。
8 95ノアの弱小PMC—アナログ元少年兵がハイテク都市の最兇生體兵器少女と働いたら
大規模地殻変動で崩壊した國の中、その體に『怪物』の因子を宿しているにもかかわらず、自由気ままに暮らしていた元少年兵の青年。 彼は、數年越しの兵士としての戦闘の中、過去に生き別れた幼馴染と再會する。 ただの一般人だった幼馴染は、生き別れた先で優秀な兵士となり、二腳機甲兵器の操縦士となっていて……!? 彼女に運ばれ、人類の楽園と呼ばれる海上都市へ向かわされた青年は……。 気がつけば、その都市で最底辺の民間軍事會社に雇用されていた!! オーバーテクノロジーが蔓延する、海上都市でのSFアクションファンタジー。
8 156精霊使いと冠位の10人
今から500年ほど前に世界各地に魔獣と呼ばれる異形な存在が出現し始め、その魔獣は人間を食い殺し、世界人口の約2分の1が魔獣によって殺された。 魔獣は銃や戦車による砲撃などの兵器を使用しても大したダメージを與えることができず、人類はなす術なく滅亡の危機に陥れられた。 しかし魔獣の出現と同時期に魔法という異能の力を持つ人々が現れ始めた。 魔法を扱える人間の數こそ少ないが、魔法による攻撃は魔獣にとって有効なものであるとわかり、各國で魔法を使えるもの達を集め、魔獣の討伐組織が結成された。 その組織の名は魔法省。 中でも最強と呼ばれる上位10人が冠位の10人(グランドマスター)とよばれており、今においてはヒーローのような存在だ。 そして現在、とある高校生入江康太もそんなヒーローに憧れ、魔法省への入るのを夢見る男子ではあるのだが、殘念なことに彼には魔法が扱えない。 世間の人から見れば魔法を使えない=一般人という方程式が成り立つのだが、彼にはそんな常識とはかけ離れた「力」を持っていた。
8 126病弱を演じる妹に婚約者を奪われましたが、大嫌いだったので大助かりです
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」「ノベルバ」に同時投稿しています。 『病弱を演じて私から全てを奪う妹よ、全て奪った後で梯子を外してあげます』 メイトランド公爵家の長女キャメロンはずっと不當な扱いを受け続けていた。天性の悪女である妹のブリトニーが病弱を演じて、両親や周りの者を味方につけて、姉キャメロンが受けるはずのモノを全て奪っていた。それはメイトランド公爵家のなかだけでなく、社交界でも同じような狀況だった。生まれて直ぐにキャメロンはオーガスト第一王子と婚約していたが、ブリトニーがオーガスト第一王子を誘惑してキャメロンとの婚約を破棄させようとしたいた。だがキャメロンはその機會を捉えて復讐を斷行した。
8 145リーンカーネーション 小學生に戻ったおれ
リーンカーネーション 小學4年に戻ったおれ
8 74ワルフラーン ~廃れし神話
かつて地上最強と呼ばれた男、アルドは、國に裏切られた事で人を信じられなくなり、國を出てってしまう。あてもなく彷徨う男が出會ったのは、かつて森で助けた魔人。再會を喜ぶより先に、彼女は言った。 「魔王になって頂けませんか」 再び対峙する事になる魔人と人間。次に勝つのは、どちらなのか。 これは、人の愚かさが招いた物語である。
8 110