《VRMMOで妖さん》68:褒を與えよう。

「いやいや、子供に何を教えてるんですか」

「いえ、これは私ではなく図書室でシルク様がお選びになったなのです」

えー…… シルクは何を目指してるのさ。ていうか本、持ち出せるんだ。職員はいいのかな?

「シルク、悪い事はしちゃ駄目だよ?」

と言ってみると、「違うよ?」といった顔で首を振る。単に気になったを選んでみただけなのかな?

あー、無いとは思うけど一応聞いてみよう。

「もしかして、シルキーのお仕事の為なの?」

頷いた。有ったよ…… 家事をするのに拉致の技がどう役に立つというのか。

おねーさん、シルクちゃんの考えてることがわからないよ。

うん、まぁいいや。

「ほら、お姉ちゃん達の所に行くよ。ポチも起きて。それじゃライサさん、今日はこれで失禮します」

「はい。お疲れさまでした」

さて、もう著いてるかな? って今日も人が多いけど何だろ。

人だかりと大量のスコップに貓車。もしかしてこれ全員、を埋めるのを手伝った人たちかな? 四人組も居るし。

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「雪ちゃん、ただいまー。なんか人いっぱいだね。あっ、新しい服だ! シルクちゃんも!」

あ、お姉ちゃん達が帰って來たな。アヤメさんとレティさんとも挨拶をわして合流する。

おや、兎さんが一人でこっちに來た。

「なんか私が関係あるっぽいし、服の話は後にしよう」

「はーい。あー、あのの事かな? スコップ一杯置いてあるし」

「やぁ、妖さん。あの、埋め終わったよ」

「お疲れ様です。そちらの人達が手伝ってくれたんですか?」

「あー、うん。あの後、一気に人數が増えてね…… うん」

「あれ、なんか歯切れが悪いですけど何か問題でも起きたんですか?」

「いや、増えた理由がちょっとね」

「理由ですか?」

「あの時、俺らにスキルを使って癒してくれたのを見てた連中が居てさ」

あー…… うん、大予想は付いた。

「手伝ったら自分たちにも使って貰えるんじゃないか!? ってじで広まっちゃってこの有様だよ。いや、手伝って貰ったのは実際助かったから俺は文句なんて言えない立場なんだけどね」

やっぱりな。そういえば使った直後に周りの人がどっか行ってたな。道でも取りに行ってたのか。

ふむー。自分で手伝えない私の代わりになってくれたとも言えるし、使うのはまぁ別に構わないかな。

「私は良いですよ。そもそも私が開けたなのに手伝えなかった訳ですし。それじゃ一人ずつ順番にやっていくんで、一列に並んでくれとみなさんに伝えて貰えますか?」

「解った。おーい、皆ー! 妖さんが癒してあげるから一列に並んでくれってさー! ……おい、こっそり紛れ込むな。お前は朝にして貰っただろうが」

熊さんがつまみ出された。別に私は構わないんだけど、他の人から文句が出るのかな。

「ごめん皆、し時間かかりそう」

「あぁ、構わないよ。この後はいつも通りご飯食べてログアウトするんだから。っと、そうだ。それじゃ私らはちょっと戦利品を売り払ってくるよ」

「はーい。いってらっしゃーい」

っておいそこ、どっちが先かでめるんじゃないよ。一人分くらい誤差だろうに。

「ケンカする人にはやってあげないよー?」

と言ってみたのが中継されたらすぐに収まった。どんだけやってしいんだよ…… いや、やってしいから手伝ったし並ぶんだろうけどさ。

度高すぎてもう逆に怖いくらいなんだけど。NPCならまだ判るけど、多分あの人たちプレイヤーでしょ?

なんなのこれほんと。早いとこ新しい【妖】が現れてくれないかな? 分かち合おうよ、この覚。

そういえば人數制限緩和っていつなんだろ。後で聞いてみようかな。

今更キャラリセットなんて固定パーティー組んでたら無理だろうし、新規に期待しよう。

まぁ既存組が変更する時の問題はリセットよりも、狙ったを引き當てるまでに一何円かかるかって所だろうけど。払える限度額に到達するまでに引けなかったら、時間とお金が完全に無駄になるからな。

まぁそんなことは置いといて、順番にやっていくとしようか。

……うん、君ら本當に、うん。なんなんだ。

なんで皆して、両手を組んでし頭を下げたポーズで【妖吐息】をけるんだよ。加護や洗禮を施してるみたいな絵面にするんじゃない。

くそぅ、変な所で無駄に団結しおって。好きでネタ枠になった訳じゃないんだぞ。

本気でやってる訳じゃないのは判るからまだ良いけどさ。もういっそりながらやってやろうか?

……ダメだ、更に酷い扱いになる未來しか見えない。

よし、この人で終わりだ。皆喜んでるっぽいし、お禮にはなったかな?

「お疲れ様。手間かけさせちゃってごめんね」

「いえ、そこまで大変でもないので大丈夫です。どちらかというと皆のノリがよく解らなくて怖い方が問題でした」

「あはは、確かに。まぁうん、人が一杯集まるとよく解らない流れになることもあるよね」

それを向けられる側は溜まったじゃないんだけどね。

まぁ実害はないからいいけどさ。

「解らないでもないですが。とりあえずこれで解散でしょうか?」

「そうだね。おーい皆、を片付けて解散しよう! それじゃ、俺も行くよ。ありがとね」

「はい、お疲れさまでした」

「お、終わったか。おつかれさん」

「待たせてごめんね」

「ポチちゃんと遊んでたし大丈夫ー。そうだ、その服ってどうしたの?」

そういえばそんな話もしてたっけな。

「王様のところで著せ替え人形やったら貰えた。他にも幾つか家に屆けてくれてるはずだよ」

「とても端的な説明ですねぇ」

「えー、雪ちゃんのファッションショー見たかったー!」

いやショーではないけど。それに私だけでもないし。

「シルクも一緒だったけどね。それはいいとして、ご飯食べに行こうよ」

遅くなってる原因はこれを言ってる私なんだけどね。まぁそれは置いておこう。

「そうだな。何にする? 私は焼きそばが良いな」

「良いですね。賛です」

「うん、それじゃ行こー。よしポチちゃん、私が運んであげよう」

「いや、ポチはいつも普通に歩いてただろ」

「むー。殘念」

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