《VRMMOで妖さん》72:火の球にろう。

質問してた魔人さんがトップバッターか。ってしまった、ちょっと待って。

聞こえないだろうからジェスチャーで止まってもらう。

「ん? 待てばいいのか?」

うっかりしてた。私が耐えられても服に影響出るかもしれないのに、著たまま普通にけ止めてたよ。

幸い無事だったから良いものの、燃えたりしてたらまた謝る羽目になってたぞ。

前の時は買っただからまだしも、頂きを貰った當日に燃やすなんてのは流石に酷いだろう。

いで仕舞っておこう。……いや盛り上がるなよ。ちゃんと下にいつもの著てるよ。

よし、準備オッケー。両腕で大きな丸を作って合図を出して待ち構える。

「もういいんだな? それじゃ行くぞ」

け止めて食べる事を繰り返し、撃ち終わったら【妖吐息】を吹きかけて次の人へ。

いろんな魔法が見られて結構楽しいな。當たっても大丈夫って思ってるから、さほど怖くもない。

気分は遊園地のアトラクションみたいなじだな。いや、こっちは下手をすれば死ぬから大分違うんだけど。

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とはいえ、今のところは私が怪我をするような魔法が飛んでくることは無いだろう。

強化魔法をかけて貰った上で、単発に殘った全MPを込めておっきな火球を発した人も居たけど無傷だったし。

一応他の魔法と違って熱はじたけど、中にると丁度いい溫度だったので逆に気持ちよかった。

あと込められた魔力が多かったからか、比較的味が濃くて味しかったのも高評価である。

いや、そんな評価は全く求めてないだろうけどさ。

一気に放出したせいで倒れそうな程に消耗していたので、念りに吹きかけてあげた。味しかった分、ちょっとだけ追加しておこう。ありがとね。

しかし、人によって結構味が違うんだなぁ。種族や別で決まってる訳でもなさそうだし、ランダムなのかな?

複數の屬を撃った人も居たけど、どれも同じ味だったから屬で変わる訳でもないっぽい。

まぁ自分が何味かなんて知っても仕方ないだろうし、【妖】が居ないとそもそも人によって味が違う事すら知りようがないんだけど。

殆ど果だけど、たまに妙な味の人が居る。

なぜかちゃんと調理した後みたいな味なのが謎なんだけど、元々謎しかないからもう気にしないことにした。

生のサツマイモや栗の味がしても嫌なだけだしね。

ん、何も飛んで來てないけどなんかに違和が數回。なんだこれ?

「なんともないですか? 【呪】で狀態異常をいくつか試してみたんですが」

あぁ、抵抗に功してたのか。とりあえず頷いてなんともない事を伝えよう。

「そうですか。それじゃ、もっといろいろやってみますね」

の魔力の流れにちょこちょこと違和が生まれる。

そういえば【魔力知】の訓練も並行すればいいんじゃないか?

【魔力武】で作ったじられたんだから、普通の魔法も多分いけるだろう。

むー…… あ、今撃たれたっぽい。見える魔法じゃないから判りづらいな。

目を瞑ってみたらどうかな?

うん、し判りやすいな。あ、また來た。弱化の魔法も見えないけど一応魔力を飛ばして、當たってから発ってタイプなんだな。すっごい速いから避けるのは無理そうだけど。

んー? もしかしてこの周囲に點々とある薄いもやもやが、普通の人の魔力なのかな?

目を開けてみるともやもやの場所に重なるように人が居る。うん、やっぱりそうか。

あー…… これが普通の魔力の量で、最大容量もこれくらいだったとしたらそりゃ魔人さんも破裂する訳だ。

【妖】の魔力、明らかに桁違いの度だもの。

【魔力知】で観ると指先まではっきり形が判るくらいだし。

ってちょっと待て、これもしかして他の人からもこう見えてるのか? 服の下の形がモロに見えるんだけど。

流石にその辺りは対策していると思いたい。ていうかしてなかったら訴訟ものだぞ?

……あとでお姉ちゃんに確認しとこ。多分持ってるでしょ。

もしかしたら自分のだけそう見えてるって可能もあるし。他に【妖】が居ないから判らないんだよなぁ。

「あのぅ……」

あっ。もしかして終わってた……? 目を開くとしょんぼりした顔になってた。

やって貰っておいてこれは、我ながらかなり酷いぞ。

わたわたと何度も頭を下げて、【妖吐息】を大放出。

「うぅ、私の魔法地味だから仕方ないですよね……」

「ほんっとにごめんなさい!」

「ごめんなさいね。雪ちゃんもちゃんと反省してるみたいだから、許して貰えないかな?」

「はい、大丈夫です。もっと目立てるように頑張ります……」

最後にもう一回吹いておいた。ごめんよぅ。

「駄目だよ雪ちゃん。失禮じゃない」

「うん、解ってる。もうやらないように気を付けるよ」

「まぁ確かに見た目は地味ではあったけどな。でもあいつの魔法、発さえすればかなり強いんだよな」

「そうなの?」

「発してないからどれ撃ったかは判らないけど、能力値が下がる奴とか毒とか、かなくなる奴とかね。側から破壊されて死ぬようなのもあった筈だよ。まぁ流石にそんなのは同レベルの相手にも殆ど功しないみたいだけど」

おおう、怖いな。いや人間を溶かして殺す奴に言われたくはないだろうけど。

まぁ敵の力が弱くなったりきづらくなるだけでも、前衛はかなり楽になるだろうな。

「見えないからスキルで察知できないか試してて、そのまま別の事考えちゃってたよ」

「気を付けてね? それじゃ次の人どうぞー」

「あぁ、すいません。私も地味ですね。恐らく一発も通りませんから」

おや、二人続けて弱化系かな? 今度は狐のおじさんか。

「と言いますと、貴方も【呪】使いなのですか?」

「いえ、私は【空間魔法】ですよ。っと、やはり駄目なようですね」

あぁ【追放】か。うん、功しないよね。一発の消費が大きいから、すぐ打ち止めになった。

MPの減りがかなり急だから辛そうだな。同じ【空間魔法】持ちのよしみでしサービスしておこう。

一応々使えるけど、ポイントで取ったのはこれだけだし。

がんばれおじさん、若い者に負けるな。

ん、おじさんの靴よく見たらつま先とかが鉄板で補強されてる。

もしかして【空間魔法】は補助で、足技がメインの人なのか? 一度戦ってるのを見てみたいな。

さて、あと半分くらいか。どんどんいくぞー。

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