《VRMMOで妖さん》73:倒し方を考えよう。

燃やされ冷やされ、味しく頂きました。

巖や竜巻はまぁいいんだけど、水で濡れるのだけはちょっと面倒だな。すぐ乾くから良いんだけど。

あと人をツタでぐるぐる巻きにして盛り上がるのはやめなさい。両腕に力をれたら簡単に引きちぎれたから別に問題はないけどさ。

なんか凄い怪力キャラっぽい出だけど仕方ないよね。あぁいや、普通に吸い取って枯らせば良かったのか。

「いやー、雪ちゃんいねー。魔法で倒すのって不可能なんじゃない?」

「って言ってもまだゲーム始まってすぐだしなぁ。皆どんどん強くなって、そのうち耐えられなくなるんじゃない?」

「そうならない様に、更に抵抗力を鍛えてるんだろ?」

「まぁそうなんだけどね。とはいえ【妖】に勝つだけなら理攻撃ってことで、とりあえず砂でも撒いておけばいいんじゃない? って話になっちゃうんだけど」

「え、なんで砂? 別に素手でも良いんじゃない?」

「いや、通常サイズで言うと二メートルくらいまでなら【妖】のだから。それ以上屆かない訳じゃないけど消費がね。【妖】の魔法攻撃に耐えられるなら手で叩けば終わるんだけど、現実的ではないし」

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「石じゃ駄目なのか?」

「単発ならどうにかなるからね。投げるのが見えてれば頑張って避ければいいし、逸らしたり消したり出來るもの。まぁ気付くのが遅れたら対応する時間も無いと思うけどね。ほら、私から見れば球速が十倍だし」

「で、重さは千倍か。野球のボールで例えるなら七十センチ百四十キロくらいあるのが、時速千キロオーバーで飛んでくると。そら死ぬわ」

「石の塊ならもっと重そうですね」

「だから完全にオーバーキルなんだよね。砂でも大きめの奴だと一センチ以上あるから、多分指で一粒ピンッて弾いたのが當たっただけで死ぬよ」

「儚い命にもほどがあるだろ……」

「まぁそんな事はお姉ちゃんが持ち上げる時の加速にすら耐えられないって時點で解ってるよね」

「それを言わないでよぅ……」

「まぁ粒が小さくても死ぬわけだから、數が多くて範囲が広い方が対応しにくいって事だね」

「待てよ、砂粒で死ぬって事はだ」

おおっと? なんか嫌な事言われる予がビンビンするぞ?

「【妖】は塩で祓えるって事だな」

「いや、人を邪悪な者みたいに言わないでよ。それを言うなら人間だって大量の塩ぶつければ死ぬってば」

「うん、ちょっと思いついて言ってみたかっただけだから。まぁとにかく、離れてなんか投げればいい訳だな」

「といいますか、ご自分の殺し方を解説しているのですが良いのですか?」

「どっちにしろ不意を突かれれば理攻撃なら何でも即死だしね。正面から戦うなんて事もないだろうし」

「あれ? そういえば雪ちゃんって【空間魔法】持ってるから、砂でも避けられるんじゃない?」

「うん」

「駄目じゃねーか! いや別に殺そうとする訳じゃないけど、さっきまでの話は何だったんだよ」

「まぁ咄嗟に発できなきゃ挽になって砂に混ざるってのは事実だよ。回避手段が一応あるってだけだね」

「まぁ近寄って毆ろうとするよりは安全ってことか」

「だねー。離れて理攻撃に徹すればそのうちどれかに當たって死ぬんじゃない?」

「足元の砂を拾って後ろに投げつけながら必死に逃げる相手を、ひらひら避けながら追い詰めて殺す【妖】か」

「いや、なんでさっきから悪役っぽく言うかな。多分追い詰めるより當たる方が早いと思うけど」

「別に意味は無いけど、思いついたら言いたくならない?」

解らなくも無いが、言われるにもなってくれと言いたいよ。

そういえば補助魔法で強化してた人が居たけど、私も強化すればしはマシになるんだろうか?

確かレティさんは支援擔當って言ってたしお願いしてみよう。

「レティさん、ちょっと私に強化魔法をかけてみて貰えますか?」

「はい、いいですよ」

一瞬が暖かく…… なってすぐに消えた。あ、MPちょっと回復してるぞ。

もしかして補助まで抵抗した挙句に吸収したのか?

「どうですか?」

「ごめん、駄目みたい。が勝手に解除して吸収しちゃったっぽくて、MPがちょっと回復しただけだった」

「支援効果も無効化するのか。厄介なだな」

「開発の悪意をじるよ。と言ってもまぁ、しくらい強化出來ても焼け石に水ってじではあるけどね」

「確かに強化されたからって十トンの巖を持ち上げたりできる訳じゃないしな。っていうか白雪、自分で使えるんじゃないのか? いろんな屬取ってたろ」

あ、ほんとだ。他はレベルが足りないのか、比較的使ってた【土魔法】しか出てないけど確かにあるな。

VIT強化の魔法かー。屬ごとに違うんだろうな。まぁ試しに使ってみようじゃないか。

うん、やっぱ駄目だ。一瞬だけ発して、即座に吸収しちゃう。

【妖】は脆いままでいろって事か……

「有ったから試してみたけど、やっぱり駄目っぽい」

「ほー。【妖】の魔力の高さなら他の種族にかければ良いんじゃないか?」

「うーん、なんか嫌な予がするんだよね。ペナルティで魔法のサイズが小さくなったり程がんだりしてるから、の一部分だけにかかっておかしな事になるかも。それに最悪の場合、魔力を流した時みたいにが溶けたり破裂するかもしれないし」

「試すのはちっと怖いな。とろっとろになりたくは無いぞ」

そのネタを引きずるのか。いや、溶けるとか言ったのはこっちだけどさ。

「魔力で溶けるのは気持ちよかったらしいけどね」

「いやそれでもわざわざ死ぬのは嫌だって。っていうかやりたいのかよ」

「いや、やりたくないよ。一緒にいた人に聞けば解ると思うけど、見たいではないよあれは」

「雪ちゃん、そう言われると逆に気になっちゃうよ」

「怖いもの見たさという奴ですね」

「見る機會は無いと思うけどね。やられた人はデスペナっちゃうんだし」

「あの魔人の子に言ったら喜んでやりそうではあるけどな」

有り得るのがやだよ。そういえば【魔力作】取れたのかな?

いや、流石に無理か。自力習得自が相當厳しい上に今日はずっと埋めてたっぽいしな。

「出遅れたぁーっ!! もう終わっちゃったじ!?」

うわ、言ってたら丁度現れた。別にここに居るから撃ってくれて構わないよ?

前に出て「撃っていいよー」と言いつつ手招きしておく。

「あー、好きに魔法撃っていいってさ。手加減は必要ないから遠慮なくどうぞ」

「なんとなく効かないのは判るし、それじゃ遠慮なく!」

今までと同じように、ノーガードでけ止めてもぐもぐ。

「うーん、やっぱり効かないかー。てかそれ、おいしいの?」

「いや、そもそも味があるなのか?」

あ、兎さんも來てた。監視役お疲れさまです。ていうか全員來てるな。

「ありますよー。人によって味が違いますけど。ちなみに今のはライチ味でした」

「また微妙に好き嫌いが別れるだな。お前の魔力、ライチの味だってさ」

「えー? 私ちょっと苦手だな、あれ」

「別にお前が飲むわけじゃないんだからさ」

「あ、そっか。妖さんはどうかな? おいしかった?」

【吸】持ってなければ関係ない話だしね。

私は割と好きなので頷いておく。さぁどんどん撃ってくるがよい。

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