《VRMMOで妖さん》105:魔法を教えよう。
手に乗せた球をギュッとしながら、ジョージさんに聲をかける。
「今日はちゃんと気を付けてますよ?」
「いや、そっちの子にも一応注意しておくかと思って來たんだが、もう言ったし問題は無さそうだな」
「自分が結構やらかしてる自覚はあるんで……」
「そんなに怒られているのですか?」
「あー、うん。々ね……」
「まぁ取り返しのつかない事は起きてないから良いんだけどよ。そう何度も見に來るのは正直面倒臭ぇんだよ」
あ、本音だ。
取り返しのつかない事…… うん、三人で消し飛んだり地面を溶かしたりはしたけど大丈夫だな。
「あ、でも裏庭でのお弁當作りはこれからもやりたいです」
「俺としちゃ、あれもやってしくはねぇんだがな。まぁ仕方ねぇか」
「裏庭で、お弁當ですか?」
「お弁當って言うのは私がそう呼んでるだけなんだけどね。ほら、魔力結晶(これ)の事。まぁこれは小さすぎて、殆どお腹の足しにならないけどね」
握っていた手を開き、小さな結晶を手渡す。
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「裏庭はあまり手れがされてなくて、雑草が生え放題だから【吸】で駆除して、その時に余ったMPでそれの大きいのを作るんだ」
「これは…… 魔力を固めたですか。お弁當という事は、これを食べるんですの?」
「一応言っとくけど、【吸】でね? そのまま飲んだら、どうなるか解ったもんじゃないよ」
まぁ普通サイズの奴は、そもそも飲み込めないけどね。
「だから試そうとしないでね?」
自然なきで口元に運ぼうとしたのを牽制しておく。
なんでやってみようとするんだよ。
「それじゃ、頑張れよ」
「はい。有難う座います」
ジョージさんが激勵しつつ帰っていく。
「お前はもう頑張らなくていいぞ」
「いやなんでですか。私だって頑張りますよ」
まだこのゲーム始めたばっかだよ。
くそう、聞かずに消えおった。まぁ聞こえてはいるだろうけどさ。
「さて、じゃあやってみようか。初めのうちはボールを持つ様な形を両手で作って、その側に魔力を満たすようにすると良いかな」
「はい、やってみますわ」
「あ、出せたら制を離さない様に気を付けてね。暴発すると死ぬから」
まぁ異が混ざったり驚いたりしなきゃ、そうそう暴発しないだろうけどね。
最初に大作った時もそんなの意識してなかったし。
「ほほう…… あ、いえ、やりませんわよ?」
「ほんと頼むよ。あと多分期待してる事は起きないと思うよ? 痛みもじずに即死だし」
サイズによるとは思うけど、わざわざ言わなくてもいいだろう。
「まぁ……」
ほら、殘念そうにしてないで練習しなさい。
自分の訓練をしつつ、カトリーヌさんが功するのを待つ。
「放出する覚が々難しいですわね……」
「両手の人差し指をくっつけて流してから、それをちょっとずつ離していっての外を経由する覚を摑んでみるとか?」
「やってみますわ。ええと、こんなじでよろしいのかしら……」
お、ちょっと流れてる。
「こうして…… こうですわね……? よし、出來ましたわ!」
「おー、おめでとー」
「ありがとうございます。それで、次はこれを圧すれば良いのでしょうか?」
「うん。こう、両手でギュッと。限界まで行くと固まって反発が無くなるから、そうなるまで頑張ってみて」
「はい。……固まりましたわ。これで【純魔法】が取得出來たのでしょうか?」
「多分出來てると思うけど。あとその結晶は吸っておくといいんじゃないかな。使ったMPの全部が戻って來る訳じゃないけど、無いよりはマシだと思うし」
「し回復しましたが…… 無味無臭で味気ないですわ」
軽くボヤきながらパネルを開いている。
「まぁそれはそういうだと諦めて。で、ちゃんと取得出來てた?」
「あら、ありませんわね?」
「うーん、私の時は大を作ったから一回で取れたのかな? 【魔力作】の練習にもなるし、取れるまでやってみようか」
「そうですわね。今のを繰り返してみますわ」
出して握って食べてを繰り返すカトリーヌさん。
十回済ませて確認してみたら取れていたようだ。
もっとこまめに見ても良かったんじゃなかろうか。まぁいいか。
「やっと取れたね。【魔力武】はかなり自由に調整できるから、使い勝手はいいよ」
「拷問などですわね」
「いや、私は別に拷問しようと思ってた訳じゃないからね? それはさておき、次に進もうか。とりあえず覚えられそうな魔法を、一通り教えればいいかな?」
「はい。お願いしますわ」
「それじゃまずは…… 初っ端から魔法じゃないんだけど、【吐息】にしようか」
自分の息に魔力込めるだけだしね。
「はい。覚え方はどの様に?」
「えっと、これは吐くによって覚えられるが変わるんだ。とりあえず基本の【妖吐息】を覚えよう」
そういえば一緒に覚えた【魔力吐息】は試してさえ居ないな。
「自分の息に魔力を込めて吹けば取れるじかな」
「ふーっ、ふーっ…… あ、出ましたわ」
うん、パネル出しっぱなしでやった方がすぐ判っていいよね。
なぜ私は気付かなかったのか……
「お待たせしました。……その翅だけらせるの、なんだかかっこいいですわね」
「おつかれー。やってみたら出來たよ。それじゃ次に行こうか」
ただいつも通りに訓練してるのもなんだし、普段意識して通さない場所に魔力を通してみた。
「次は…… 土魔法やってみよっか。とりあえず地面に降りよう」
地表に降り立った後、手を付けて魔力を流し腰くらいまで地面を盛り上げる。
「こっち來てー。ここに魔力を流して、魔力と土を一緒にかそうとしてみて。こんなじで」
作った小山に手をれて、柱を生やしてみる。
「やってみますわ。……うん、し抵抗はありますが何とかかせますわね」
抵抗? あ、私の魔力が邪魔になってるのかな?
まぁ流せるならいいか。
「ところで白雪さん」
「え、いきなり改まってどうしたの?」
「今の狀況、傍から見るととても微笑ましい絵面(小さな二人の砂遊び)になっているのでは……?」
「えっ? ……あっ」
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