《VRMMOで妖さん》111:引っこ抜こう。
さて、結構溜まったけどもう納品しちゃおうかな?
まぁ後一日あるし、明日でいいか。
しかしなんとなく一緒に家まで戻ってきたけど、別に必要なかったな。
そのまま市場に向かえば良かったじゃないか。
「さて、それでは私は仕事に戻らせて頂きます。お疲れさまでした」
「はい。ありがとうございました」
お禮を言って見送ろうとしたら、何やらカトリーヌさんが近づいていく。
「モニカさん、々よろしいでしょうか」
「はっ。何か座いましたか?」
「こちらを向いて、お口を大きく開いて頂けますか?」
口を開けさせて、更に近寄っていくカトリーヌさん。
あれ? カトリーヌさんって食べさせるなんて持ってなかったような。
今はお金くらいしか無いはずだよな……ってまさか?
「んむっ!? んーっ、んー!」
「こらぁーーっ! あぁっ、待って待って! 摘まんだらちぎれる!」
やっぱり口の中に飛び込んで行ったよ!!
足を摘まんで引き抜こうとするモニカさんを制止して、回収を急ぐ。
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で挾むだけでも潰れかねないので閉じられないのを良い事に、モゾモゾと奧に進もうとしてるな。
まぁそろそろ唾に捕らわれてけなくなりそうけど……
「何考えてんの!? ほら出てきなさーい!!」
「止めないで下さいましー!!」
ベトつきにもへこたれずに這い進んで行こうとするのを、両足を摑んで阻止する。
そのまま引っ張り出そうとしたが、舌に抱き著いて抵抗された。
頼むからむせないでくれよー、モニカさん。
「くそう、抜けない…… こうなったらモニカさん、ごめんねっ!」
一応謝っておいて、モニカさんの鼻をまたいで顔を踏む。
地面と水平に立つのは違和が凄いけど、気にしてる場合じゃないな。
「せーのっ、ふぬーっ!!」
摑むためにしゃがんだ時に、ちょっと鼻に座っちゃったけどまぁそれは後だ。
気合いをれて一気に引き抜く。
よしっ、抜けた! っておおぅ、そのまま落ちていくんじゃないよ。
摑んだままだったのでぶら下げて、顔を蹴って飛び立つ。
「助かりました」
「あー、顔踏んじゃって申し訳ないです」
「いえ、仕方のないことですので。といいますかむしろ大歓迎です」
「そ、そうですかー……」
カトリーヌさんを逆さにぶら下げたまま、踏みつけた事を謝る。
むぅ。足蹴にしたのはこっちだから、変な事を言われてもあんまり強く出られないぞ。
とりあえずドン引いておくけど。
「咀嚼して頂けませんでしたわー……」
「いや、當たり前じゃないかな…… っていうかダメだよ、食べられようとしちゃ。妖は毒なんだからね?」
味しいらしいし直接死にはしないけど、あの狀態が治せなかったら死んだ様なものだからなぁ……
「そ、そうなのですか…… 知らぬとはいえ、大変な事をしてしまう所でした。申し訳ございません」
いや、いきなり口に飛び込んだ時點で十分大変な事してるとは思うけどね。
「いえ、そうお気になさらず。私でしたら蘇る事が可能ですので」
あ、モニカさんもか。てかNPCも皆復活出來るのかな?
「しかし祝福を持たない方もおりますので、取り返しのつかない事にならぬ様十分にお気を付けください」
あぁ、そうじゃないんだな。まぁ多分主要NPCは全員持ってるだろうな。
別に持ってようと無かろうと、殺したりする気は無いけどさ。
「それじゃ、私はこれ洗ってくるんでモニカさんはお仕事に戻ってください。邪魔してすみません」
「いえ、大変味しゅうございましたので。それでは失禮します」
そういう問題だろうか。まぁいいか。
とりあえずなんか雑な扱いをされて嬉しそうなカトリーヌさんをぶら下げて家に向かう。
「おーい、シルクー。……それにしても何でいきなりあんな事したの?」
玄関前でシルクを呼んで、待っている間に一応聞いてみる。
今は両手が塞がってるからね。……ていうか自分で飛べないのかな?
「先程お口を開けていたのを見ていましたら、衝が高まって參りまして……」
「我慢が限界に達しちゃったかー」
ずっと大人しくしてたからなぁ。一応だけど。
お、來た來た。
「ごめん、これもう一回洗ってあげて。抱くと服が汚れちゃうから、タオル持ってきた方が良いね」
シルクは頷いて奧に戻っていく。
付いていってもいいんだけど、それだと取って來いって言った意味が無いし待っておくか。
最初から言わなきゃいい気もしたけど、それだと汚れるのを気にせずに抱きそうだし。
戻ってきたシルクの手にカトリーヌさんを預け、付いていってお風呂へのドアを空ける。
すっかりドア擔當になってる気がするな……
あ、タライが置いてある。持っていこう。
「シルク、それ貸してー。こっちで洗って乾かしておくから」
いつもの早業でカトリーヌさんをにしたシルクに向かって、服を寄越せと要求する。
自分でやるつもりなのか躊躇ってるな。
「この後も予定があるからさ。そっちが洗ってる間に終わらせちゃいたいんだよ」
仕事を奪うのは悪いんだけど、こっちもただ待ってても暇だしね。
しぶしぶ渡された服をタライに放り込み、【大洪水】でぬるま湯に浸す。
あれ? そういえばシルクが一人の時って水はどうしてたんだろう。
私と一緒にった時はシャワーのお湯使ってたから、一人の時もそうなのかな。
まぁいいや。さっさと洗っちゃおう。
シャワーの方から聞こえてくる聲は気にしない。私は何も聞いてない。
ざっと洗って水気を切り、タライの水を捨てて場へ。
あぁ、そういえばここに蛇口があったか。
まぁそれは置いといて、さっさと乾かすとしよう。
【魔力武】で作った棒にひっかけて【灼熱旋風】をぶわーっと。
室だと乾きづらいかも知れないけど、この量なら誤差だろう。
これくらいでいいか。あとは広げておいて、自然乾燥に任せよう。
と思ったら出てきた。あぁ、お湯に浸かる訳じゃないしそうかからないか。
「服、ここに置いてあるからねー」
置き場所を指差して伝え、そのまま場を出た。
別に拭かれるのを見てる必要はないしね。
【魔力作】の練習をしているとすぐに出てきた。
またしてもシルクにしなだれかかってぽーっとしているので、足をくすぐって正気に戻しておこう。
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※作者は圧倒的初心者です暖かい心で受け止めてください。 この物語は俺TUEEEEE寄りの物語です。 異世界転生召喚させられた秋山良。 異世界に転生させられたが最初から神の失敗により、魔法力通稱‘‘MP’’がすぐなくなる體質にされてしまったけれど神からチートを貰ったのでそのチートを更に強くし、目標のため沢山努力する物語です。 そこから魔王討伐や更にまた転生をし更に強くなりある目標に向かって強くなる物語です。 ノリで書いた小説です。暖かい心でギャグ小説感覚で見てもらえると幸いです。
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