《スキルリッチ・ワールド・オンライン~レアというよりマイナーなスキルに振り回される僕~》第六章 ナンの町へ 4.イーファンの宿場
目當ての町へ行く途中の宿場町での一コマです。
シュウイと、「黙示録(アポカリプス)」の一行は、晝頃にイーファンの町に辿(たど)り著いた。ジェク氏および商人の父(おや)娘(こ)とはここで別れ、一行は食糧その他の補給のために市場へと向かう。
「エレミヤさんが買い出しの擔當なんですか?」
「そう。僕は【アイテムボックス】を持ってるからね」
「え? 全員もってるんじゃ?」
「シュウイ君の言うのはアイテムバッグだろう? 僕のは【アイテムボックス】。収納のスキルだよ」
「そんなスキルがあるんですか!?」
「アイテムバッグよりも種類も數も多く収納できるんだ。レアスキルってほどじゃぁないけどね」
「役立つスキルである程、多くの人間に知られているんだと思います。寧(むし)ろ、レアスキルは扱いづらい事が多くって……」
「あ、ほらほら、市場に著いたよ」
げんなりしてきたシュウイを勵ますように、エレミヤが前方を指差す。珍しい品々と活気に惹かれて、シュウイも元気を取り戻す。
「へぇ~……トンの町ほどじゃないにしても、結構賑(にぎ)わってますね」
「そうだね。前來た時よりも活気があるみたいだ」
「鉄鉱石特需ですかね」
「そうかもね」
話しながら目についたものを買っていくエレミヤ。彼の指導をけながら、個人としても購しておいた方が良いを買っていくシュウイ。他のメンバーは置き去りである。
「……こういう場面では我々は出る幕がないな……」
「エレミヤのやつ、いつもより活き活きしてねぇか?」
「ママ友みたいなものかしらね」
「それよか腹減ったよ……」
「もうしばらく我慢しろ。エレミヤがノリノリだ……」
「何で食いを前にして空きっ腹を抱えていなきゃならないんだよ。理不盡だ……」
パーティメンバーの怨嗟の聲を他所(よそ)に、エレミヤとシュウイの買いが終わったのは、それから三十分以上経(た)ってからの事だった。
・・・・・・・・
一行はイーファンの宿場にある食堂で晝食を摂っていた。
「あ~、ようやく飯にありつけたか」
「済みません……」
「シュウイ君のせいじゃないわよ。気にしないで」
そう言いつつベルはテーブルの下でダニエルの足を蹴る。
「痛(て)っ!」
思わず聲を上げたダニエルをシュウイが不思議そうに眺めるが、何事も無いかのようにヨハネが話しかける。
「シュウイ君は何を買ったんだい?」
「あ、エレミヤさんに教えてもらって、日持ちのする食べを」
「うん、アイテムバッグだと劣化はしないけど、やはり生(なま)ものは重くなるからね」
「はい?」
「おや、シュウイ年は知らなかったか? アイテムバッグは種類と品數の制限の他に、収納の個數が行に反映されるんだ。的に言うと、収納の個數の合計が[種族レベル數×10]の値を超えるごとに、AGIが一低下する」
「何でもかんでもアイテムバッグに放り込むのは危険なのよ」
「【アイテムボックス】のスキルはそんな事がないから重寶するね」
「知りませんでした……」
「これって隠し要素だからね。誰かに聞かないと判らないよ」
「掲示板には載ってるけど」
「知らない事って結構あるんですね……。あ、そうだ。乗合馬車の中でNPCの商人さんが話していたのは聞いてました?」
「……いや、聞きそびれたようだが、何か言ってたかな?」
「ナンから直接チュンに行く道が通じていたのが、今は山崩れとモンスターのせいで不通になっている……って話でした」
「……初耳だ」
「そんな設定、あったのか……」
「住民(NPC)と話していなきゃ明かされない報って事?」
「だろうな……運営も凝った真似をしてくれる……」
「掲示板に載せる?」
「いや……獨占する訳(わけ)じゃないが、ナンの町へ行って、現地で確認をとってからにしよう。それまでに誰かが公表するかも知れんが、それならそれで良い」
「そうね。し休んで、水を補給したら出発しましょう」
次回は火曜更新です。主人公が軽い戦闘に巻き込まれます。
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