《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第5話 発端Ⅰ②
再び席を立つ。僕には別に迷いは無かった。
「あ、はい。『パイロット枠』で選ばれたのは僕なんで。対Bot戦はシミュレーションもしてあるし、実際にやる験メニューだったし。あ、でも、DMTの運用は‥‥?」
「それは心配すんな」
後ろの席の方から大きな聲がした。
「兵メンテ枠」で選ばれた、七道(ななみち)璃湖(りこ)だ。紅葉ヶ丘さんと同じくらい、このメンバーで一番低いくらいの長だけど、態度はこの16人で一番デカい。
他の「メンテ枠」の2人と一緒に、いつも中學の制服ではなく整備用の作業服を著ている。3人とも、みなと市の西部にある、「海軍中等工科學校」から選抜されている。
「DMT(ディアメーテル)は! バッチリ整備してやっから安心して戦(や)って來いよ。だ~だ~し~、壊すんじゃね~ぞ!?」
七道さんは僕に近づいてきて、背中をバッチン叩いた。‥‥痛て。そして小っこい。こんな小っこくて、よくあんな巨大なDMTの整備や修理ができるなあ。髪は茶が強くて短めだ。
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ランドセル背負ったら小學生にしか見えないよ。
その後、食料確保の説明や、艦でのルールなんかの再説明と確認があった。
あと、この艦の主砲のシミュレーション畫も見せてもらった。「A2/AD」という、近接阻止の仕様らしくて、「Botに近づかれても追っ払うだけで、撃破は苦手だ」という容だった。それだけBotを仕留めるには、DMTでないとダメらしい。
ミーティングが終わると、バラバラと席を立って、みんな持ち場へ戻っていった。ネットつながらなくなっちゃったし、まあまあ、いや、もしかしたら結構大事が僕らの住む町で起こっているかもしれないけれど、みんな不思議と落ち著いていた。
麻妃が、にやけながら僕に話しかけてきた。コイツの言う事は分かってる。言われなくてもそうするさ。
「この戦艦と、15人の同級生子、オマエラはオレが守る!! そして、ガンジス島、ポイント=カタフニアへ行ったるゼ。全員無事でだ!! 黙ってオレについてこい!!」
「‥‥‥‥は? 僕の聲真似するヤツは?」
僕が睨んだ先には、舌を出した七尾麻妃がいた。さっきのセリフは彼のものだ。どうもこの狀況を楽しんじゃってる。
「『パイロット様~。どうか か弱い私を守って~!』っちゅうね。まさか、ぬっくんに守ってもらう時が來るとはね」
「麻妃(マッキ)。その呼び方は」
彼はたまに僕をこう呼ぶ。僕の小學生の時のあだ名だ。
「あ~~ごめん。ごめんて。暖斗くん」
「でも麻妃(マッキ)に戦闘サポートしてもらうんだから、よろしく頼むよ」
麻妃は、となりの逢初さんに話しかける。
「ウチは自分の名前を小學生時代のあだ名、『マッキ』って呼ばれても怒らないのに、この人はねえ。どう思います? 依(えい)」
「別に。當人同士で決著がついてるなら、それでいいんじゃない?」
逢初さんは表を変えずにそう返した。クールというか、塩だ。いやツンなのか?
し遠くで、數人の子が話している聲が聞こえる。たぶん、麻妃の僕に対する言葉づかいに驚いているのだろう。
この1年、この験乗船に選抜される為の説明會とか合宿とかあって、選ばれたメンバーとは顔を會わせていたけれど、まあ、麻妃はその時には「普通」にしてたからね。
あのサジタウイルスが猛威をふるってから50年、ウイルスが去った後も僕らの國では、男子の出生がない、という現象に悩まされ、生まれてきた貴重な男子は価値あるもの、家と國の寶、という価値観、風が生まれた。
その結果。
同級生であれば、子は男子に対して敬語か丁寧語を使う。
それが「當たり前」とされている。同級生でも男子のほうが「格上」だからだ。
僕は、その風はおかしいと思っている。半分自分の親の考えのけ売りだけれども。麻妃が僕に対して「タメ口」なのもそう。僕がそう願い、彼も同意したからだ。
これはきっといい機會なんだ、って考える。せっかく男は僕1人で、15人の子としばらく旅をすることになったんだ。僕の考えをこの子達にぶつけてみよう。別に無理強いはしないよ。でも、これが、何かが変わっていく発端になってくれればなあ、って思ってる。
この國での、男子優遇、子は余って困るから‥‥という価値観、せめてこの験乗艦の間だけでも、この戦艦の中だけでも、無くせないだろうか。
サジタウイルス蔓延の前の時代、ビフォーアサジタでは、男平等を目指した社會だったというんだから。この國は。
※「男子はハーレムかと思いきや、この國の子って々大変なんだな」と思ったそこのアナタ!!
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シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜
世に100の神ゲーあれば、世に1000のクソゲーが存在する。 バグ、エラー、テクスチャ崩壊、矛盾シナリオ………大衆に忌避と後悔を刻み込むゲームというカテゴリにおける影。 そんなクソゲーをこよなく愛する少年が、ちょっとしたきっかけから大衆が認めた神ゲーに挑む。 それによって少年を中心にゲームも、リアルも変化し始める。だが少年は今日も神ゲーのスペックに恐れおののく。 「特定の挙動でゲームが強制終了しない……!!」 週刊少年マガジンでコミカライズが連載中です。 なんとアニメ化します。 さらに言うとゲーム化もします。
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ハクスラ異世界×ソロ冒険×ハーレム禁止×変態パラダイス×脫線大暴走ストーリー=前代未聞の地味な中毒性。 ⬛前書き⬛ この作品は、以前エブリスタのファンタジーカテゴリーで一年間ベスト10以內をうろちょろしていた完結作品を再投稿した作品です。 當時は一日一話以上を投稿するのが目標だったがために、ストーリーや設定に矛盾點が多かったので、それらを改変や改編して書き直した作品です。 完結した後に読者の方々から編集し直して新しく書き直してくれって聲や、続編を希望される聲が多かったので、もう一度新たに取り組もうと考えたわけです。 また、修整だけでは一度お読みになられた方々には詰まらないだろうからと思いまして、改変的な追加シナリオも入れています。 前作では完結するまで合計約166萬文字で601話ありましたが、今回は切りが良いところで區切り直して、単行本サイズの約10萬文字前後で第1章分と區切って編成しております。 そうなりますと、すべてを書き直しまして第17章分の改変改編となりますね。 まあ、それらの関係でだいぶ追筆が増えると考えられます。 おそらく改変改編が終わるころには166萬文字を遙かに越える更に長い作品になることでしょう。 あと、前作の完結部も改編を考えておりますし、もしかしたら更にアスランの冒険を続行させるかも知れません。 前回だとアスランのレベルが50で物語が終わりましたが、當初の目標であるレベル100まで私も目指して見たいと思っております。 とりあえず何故急に完結したかと言いますと、ご存知の方々も居ると思いますが、私が目を病んでしまったのが原因だったのです。 とりあえずは両目の手術も終わって、一年ぐらいの治療の末にだいぶ落ち著いたので、今回の企畫に取り掛かろうと思った次第です。 まあ、治療している間も、【ゴレてん】とか【箱庭の魔王様】などの作品をスローペースで書いては居たのですがねw なので、まだハクスラ異世界を読まれていない読者から、既に一度お読みになられた読者にも楽しんで頂けるように書き直して行きたいと思っております。 ですので是非にほど、再びハクスラ異世界をよろしくお願いいたします。 by、ヒィッツカラルド。
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