《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第26話「年上好き」報と6組の鳴沢さんⅡ①
なんの意図だろう。
僕は彼のを見る。
桃山さんは、目が無くなる例の笑顔で、ニコッと笑った。
「あ、こんなに接近したら、逢初さんに怒られちゃいますか?」
「へ? 何で?」
「‥‥‥‥そうですか。それならいいです。まあ、逢初さんは『年上男がタイプ』ですしね」
桃山さんは、僕を橫目で見ながら、こう話した。
一何の事? って言うか、今何か――重要な事をサラッと言ったような。
「で、どうですか? 暖斗くんの午後の予定は」
と急かされたので、話を流してしまった。
「うん。時間なら‥‥‥あるよ。このあとは休養して、また夕方合同訓練だよね」
「はい。で、実はこの後に、重力子レールガンの現場講習(レク)がってるんです。ご一緒にどうかな~~って思って」
僕は彼の思いがけない提案に思わずのけぞった。
お! つまり、DMTもレールガンも実で見れるって事か!
整備班の説明付きで。
それは熱い!!
「え? 見れるの! 行く行く。行くよ!」
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僕はもう飛びついた。返事を聞いて、桃山さんはさらに笑顔になった。
「わっかりました~。じゃあ、後でメールしますね」
*****
14時15分、戦艦ラポルトの第二デッキに向かうと、既に桃山さんと浜さんがいた。
「あ、浜さん。お疲れ様です」
僕の言葉に、浜さんは無言で會釈する。
「この子、勉強熱心なんで、一緒に講習けたいっていうんで、ね」
桃山さんが被せる様に言った。
確か浜さんは、桃山さんみたいな「準パイロット」では無く、本當に人がいない時用の「予備パイロット」だったよな。でも勉強しようって心構えがいいよね。僕も見習わなくでは。
「そろったあ?」
作業著姿の網代(あじろ)千晴(ちはる)さんが、姿を現わした。編み込んだし赤みの髪を作業帽にれ込んでいる。
「じゃ、な~んかギャラリー多いけど、説明してくね。桃山さん。よろ、で~す。あ、みんなパッドPC持ってんよね?」
僕らは乗艦にあたって、スマホ、パッド型PC、インカムを軍から貸與されてる。これらは艦の中央CPとつながってて、外界との接続が出來ない今でも、戦艦の部とある程度の周辺まではネット構築されてて、通信が出來る様になっている。
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特に艦のCPは優秀で、ある程度の検索や過去の畫も見れる。當然更新は無いけれども。
あと、ホントは式典用禮裝と艦服も貸與されてるんだけど、禮裝は出航式典と記念撮影の時だけ、艦服は機能とデザインが不評で、みんな自室のクローゼットに突っ込んであるよ。
あの付屬中(ふぞく)の三人娘すら著てないんだもん。いいよね別に。
夏にあんな分厚い服、普通著ないよ。
「じゃあ、レジュメ送ったからスワイプして見てってね」
網代さんがそう言いながら奧へ歩いていくのでついていく。
と、懸架された長大なレールガンが見えてきた。
なんて巨大な! うおおお!! 僕はテンションがMAXになる。
「これが重力子電磁投機、MSK社のUM500-GT、全長17m、口徑90ミリ、初速は800キロね。重力子回路で弾を軽量化しながら回転も加えて、押し子がローレンツ力で投します。普通火薬銃は後ろに反が來るんだけど、これはバッキュ~ンすると重心が前に持ってかれるから、桃山さん、前につんのめらない様に注意だ~ね。ま、この盾(アスピダ)があるから大丈夫か」
レールガンの向こうに見えたのが巨大な盾、僕のDMTの盾も大きいタイプだけど、それよりもさらに橫に大きいし、上部に変な突起が2つ付いてる。
「これが、ダブルマメロン型アスピダ。この突起の間にロングライフルを乗せるよ。銃架臺としてね。弾は恒常劣化ウラン弾、タングステン、鉄などの先進運エネルギー弾。炸薬弾もあるけど、艦のCADで作れないから溫存ね」
「ダブルマメロンてどういう意味だろ?」
「咲見くん。‥‥‥何か言った?」
「いえ。どうぞ続けてください」
あくまで僕は飛びりで見させてもらってるので、邪魔したら悪いよね。
それよりも、実際にレールガン見れて激だよ。こんなに大きいし、金屬の塊がゴリッと存在して、デザインも機能的かつ中二男子の琴線にふれる。
いやあ。やっぱり実は違うなあ。
「レールガンって、高速で打ち出す程銃が気化したりして痛むんだよね。でも重力子回路のおかげで、押し出すエネルギーがなくて済むし、銃と非接になったから、すごい壽命が延びました~。でもさぁ、あ~しらも気ぃ付けるけど桃山さん、ライフルのコンディションは常に気を付けて下さい」
「はい。わかりました」
桃山さんは凜とした聲で返事をする。普段の気さくなじとちょっとギャップがある。弓道部モードかな?
「あと、BotやDMTの裝甲、S-HCR-N(シュクルン)は耐衝撃がスゴいんで、基本それ以外を狙って下さい。弾の度、重量、初速とかを上げれば威力は増すけど、それでも打ち抜けるかどうか」
「‥‥‥‥ま、こんなトコかな」
網代さんは説明を終えると、ふう、と言いながら首をぐりぐり回した。そこへ桃山さんが話しかける。
「お~、その気取らないじ、さっすが余裕だねえ」
「何が?」
網代さんもぶっきらぼうに返した。桃山さんはさらに、
「いやいや。やっぱ故郷に待ってる人がいるとさあ。ね。そろそろ寂しいんじゃない?」
と言ってから僕に振り返った。
「暖斗くん。網代さんはラポルト15人の子の中で唯一の彼氏持ちよ。変な気起こしちゃダメよ~♡」
「へ、へ~~。そうなんだ~~」
僕はそう返事するしか無かった。あんまりそういう會話を子とした事がないから。
公式に「彼氏持ち」、の子と會話した事ないかな。変に意識するのもおかしいし‥‥って逆に意識しちゃいそうだ。
ん、待てよ?
という事は他の14人は今現在彼氏的な人はいない、という事で、‥‥と、いう事はつまり? ――――そういう事、なのか?
「そんなんじゃないし。あ~しらケンカばっかだから。アイツの見なくてちょうどいいんだよ」
「またまた~。ごちそうさまです」
網代さんは照れてるのか半笑いで、桃山さんとこんなやり取りをしてる。
桃山さんはなんか基本誰とも親しげなじで話してる気がする。コミュ力高いのか。
僕には無理だ。
その橫で黙って立ってる浜さんに、今はシンパシーをじるよ。
でも子と話すと得るものが意外と大きかったりする。特に事に関して。今日は桃山さんから々報をもらった気がするな。
夜にでもゆっくり思い出そう。
その後、桃山さんと浜さんとでし雑談した。先ほどシンパシーをじた浜さんは、予想通りあまり発言が無かったけれど。
それで2人とも、自分の仕事があるから、と別れた。
実は乗員にはそれぞれ「擔當」があるんだよね。僕の主任務は「メインパイロット」、依だったら「醫」、で、その他にも、桃山さんは実は「艦清掃」が主任務で、「準パイロット」は副任務なんだよね。浜さんは「資材管理(非戦闘品目)」、さっきの網代さんは當然「DMTのメンテ」なんだけど、3Dプリンターと兵裝系も擔當なんだって。
だからレールガンの説明役が七道さんじゃなくて彼だったんだ。
その夜、晝間桃山さんが言ってた気になる事をあれこれ考えようとしたんだけど、寢てしまった。まあ、連戦でゆっくり自室で寢ることもなかったから、しょうがないか。
でも、なぜか鳴沢さんの夢を見たよ。何でだろ。故郷が懐かしいとか?
この前「宴」で思い出話をしたからかな? そう言えば、大きくなってからあまり話さなくなったけど。真由保ちゃん。
今頃どうしてるんだろ。
※「ヒロインが年上好きと判明したのに、馴染みを思い出してる場合じゃ無いぞ!? 呑気か!」と思う そこのアナタ!!
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