町を出て、すでに一週間が経過していた。

平和といえば平和、収穫なしともいえる。

「町から出て山へ向かい進め……か。曖昧というか、それでこそというべきか」

「お寶探しってじが出てきましたね」

運転を、というか作をカタリナに任せ、助手席で機銃を作する。

カメラもついているから、周囲を索敵するのに便利だ。

町並みはとっくに遠くなり、周囲は大自然ばかり。

道路と呼べるものはなく、草原をひた走るというじ。

「地雷は……さすがにもうないか」

「地雷ですか？　こんな場所に？」

「こんな場所だからこそ、よ。周囲と比べて、木々が埋め盡くしてないってことは、何かあるのよ」

例えばそう、しばらくは車やそれに相當するものが行き來するルートだった、とか。

あるいは、不定期に何かが発でもしてしまっているか。

「いわれてみれば、時折というかへこみみたいなものが？」

「まあ、金屬をじないから、今は大丈夫だとは思うけどね」

すると、レーテがいうなら大丈夫ですね、なんてカタリナに言われてしまう。

苦笑を浮かべつつ、カメラ越しの映像を確認していく。

くものは……今のところはただの獣ぐらいだ。

工場みたいなのがあるなら、水源が近い方がいいだろうけど……。

「ん、山のほうに何か反してる」

「映像拡大……確かに、何か人工がありますね」

さすがに世界崩壊前のものがむき出しで殘っているとは考えにくい。

そうなると、こちらに來ている変わり者が私たち以外にもいた？

（どうかしら……酒場のマスターの話じゃ、最近けたのは私たちだけみたいだけど……）

「靜音モードで向かうわ。後ろめたい何かがある奴らかも」

「了解。エンジン切り替え行います」

すぐに、先ほどまで聞こえていた駆音が小さくなる。

念のために、機銃から手を放して荷臺の機へ。

脇腹付近から乗り込み、起。

正面を向いてうつぶせ気味にさせて構えさせた。

「さあて……何か出るかしらね」

「何事もなく探索できるのが一番なんですけどねえ……」

カタリナのいうことはもっともだけど、報源としてはアリ、だと思う。

というか、そろそろ區切りをつけてシャワーでも浴びたいところだ。

目撃できた人工に近づいたところで……スコープには、やや汚れたトラックが見えた。

「そっちでも見える？」

「はい。トラック……ですね。パンクや破損してる様子はありませんが」

「乗り捨て……こんな場所で？　2臺以上で來ていて、1臺は置いて行った……ふむ？」

し離れた場所に車を止め、ブリリヤントハートを立たせる。

これであちらに何かがいれば、わかるはずだ。

ゆっくりと歩き、機を近づけていくが……反応はない。

「誰も、何もいない……か。そして、これね……」

トラックが止まっていた場所からし先に、大きな黒いが口を開いている。

正確には、扉が、である。

「もとは草木が覆いつくしていたというところかしらね」

周囲に、おそらくトラックに乗っていた人間が草木を刈り取った跡がある。

地下に向けたり口を見つけ、解放した……そんなところか。

「カタリナ、こっちへ。周囲の確認の後、部の捜索をするわ」

「わかりました。今のところ反応はなし。見える範囲でのの中も同様です」

ぽっかりと開いた黒い。太の差し込む範囲では、明らかに人工的な建だ。

地下窟を整備した、ともいえるかな？

「JAMはらないか……対ミュータント想定で武裝、突よ」

「レーテがそうするなら……」

荷臺からできる限りの武裝、ハンドガンや軽機関銃、投擲武裝などを用意する。

もちろん、ブツを持ち帰るためのリュックもね。

こういう時は、人間離れしたがありがたくはある。

し、さみしいことでもあるけれど。

「じゃ、お寶探しと行きましょうか」

部の化學反応により、2時間は燈りが持つものを軽く投げ込む。

照らされる部は、なぜか記憶を刺激した。