《崩壊世界で目覚めたら馴染みのあるロボを見つけたので、強気に生き抜こうと思います》JAD-042「よみがえった過去」

奇跡的に生き殘っていた文明崩壊前の施設。

地下の鉱脈から掘り出し、加工する場所であったと思われる。

そこで出會った、だめになってしまった管理AI。

その襲撃から逃れるべく、遠隔作したブリリヤントハートの撃を放ったのが先ほど。

暴走した管理AIの宿っていた何かは、壁材と一緒に溶けた何かになっている。

「その割に、壁はあまり溶けてないわね」

「事故防止にそういう素材なんでしょうかね?」

真夏の外ぐらいには暑いけれど、そのぐらい。

ずっといるのも難しいけど、出はしないといけない。

このまま通るのはし……できなくはなさそうだけど。

「この向こう、部屋よね」

「あ、そうですね。あれで切れます?」

うなずき、今回は大活躍のスターエンゲージソードを手にする。

の刃を生み出し、部屋があるだろう壁に切りつけ……なんとかがあけられそうだ。

障壁を焼き切るかのように、じわりじわりと切り裂かれる壁。

ようやく通れるだけの大きさで切り取ることができた。

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通路から部屋の中にり、一息。

「あとは何回かこれを繰り返してっと」

途中、通路側を一度切ってみる。

まだ熱そうだが、思ったよりは大丈夫そう。

「じゃあ、し汗をかきましょうか」

「私は汗がかけませんけどね」

そんなことを笑いながら言いつつ、2人して駆け抜ける。

幸い、熱気は充満しているけどダメなほどじゃない。

々長くじる時間を走り、外へ。

ライフルを構えたままの機へと駆け寄り、そのまま乗り込む。

「貴石変換、アクアマリン」

「了解。切り替えます」

ポーチから力としてのアクアマリンを取り出し、ルビーと換。

そして周囲に冷えた水をばらまいていく。

コックピットを開け、機の頭から水をザバザバと。

ようやく、一息だ。

「さてっと、ルートは記録されてる?」

「ええ、しっかりと。でもどうするんです? また降りるんですか?」

「降りるわ。でも、別のルートでね」

不思議そうなカタリナから通ったルートの報をけ取り、投影。

3Dマップとして再現し……指でなぞるのはいっていない場所。

「ああいう施設は、いやというほど安全が考えられてるものよ。搬口や、いざというときの出路とかね。空気だってどこからか取りれないと」

「それでマップを……そこ、ですか」

私が指さした場所。ここからすぐ近くの小山だ。

念のために本來のり口に、近くの木々を使ってフタをしておく。

そして予想した場所に向かうと……うん、何かある。

「こっちは放っておかれたみたいね。錆びだらけだわ」

「周りと同化してしまってますね」

視線の先で、金屬反応が植に埋もれている。

無理やりどかすと、錆びてぼろぼろの扉が出てくる……鉄板でしかないけど。

「中は……ひとまず埋まってはいないわね」

一部を切り取り、橫にどかしてのぞき込めば暗い

モニターを切り替え、いわゆる赤外線モードで確認するが、特にくものはない。

暴なことだが、扉をどんどん切り刻んで中に落としていく。

警備の反応は、ない。

「行きますか。飛びつつというか、落下を制しつつ降りるわ」

「わかりました。どこにつくんでしょうね……」

縦橫10メートルはありそうな扉をくぐらせ、機を下ろしていく。

ブースターで飛び上がり、そのままゆっくりとというじだ。

數分もすると、ようやく終わりだ。

「ここは……あの場所のすぐそばですか」

「そうね。もともとエレベーターはあったみたい」

すでに錆びて朽ち果てているが、それらしきものが見える。

あの管理AIも、言われた場所以外は管理してなかったのだろうか?

戦いを繰り広げた広い空間に出る。

今度は、何もくものはない。

「燃料用に高品質の水晶は確保してしまうとして……」

まだ何かいる可能を考え、警戒しつつブリリヤントハートを中へ。

適當なコンテナに水晶をまとめて放り込む。

一通り見て回るが、めぼしいものはほとんどない。

ここは、水晶ばかりだったんだろうか?

「何もないとは言いませんけど……」

「幻の財寶というにはし、ねえ?」

あるいは、上の部屋にあったものがもう持ち出されたのかもしれない。

と、そんな空間の隅に部屋。

目の前に機を止め、警戒しつつ扉を開く。

管理AIが消えた以上、ここの電源もそのうち失われる。

そうなれば、こういう場所も無理やり開くしかない。

「ここは……管理者の部屋?」

「家もそれっぽいですね」

泥棒みたいで気が引けるが、引き出しやらなんやらを探す。

結果、いくつかの鍵付きのアタッシュケースを発見。

そして……。

「なんだか騒な銃ですね」

「この剣と似たようなものよ。別途水晶や石英をバッテリー代わりにして使うのよ」

記憶を刺激する銃を発見した。

オプションを裝備すると、片手撃ちから両手撃ちのライフルに代わるのだ。

これも何かのクエスト報酬だったような……うーん、はっきりしないわね。

「適當に外のを拾って、帰りましょ。何もなかったわけじゃないけど、そう儲けはなかったってことで」

この地下深くに來て、帰ることができるのは限られている。

電源が失われれば、行き來は困難だからだ。

私が黙っていて、り口をふさいでしまえばわざわざ深い場所に降りようという人間はいないだろう。

「過去は過去ってことかしらね」

「よみがえってほしくない過去は初めてですよ、ほんと……」

通路で焼け焦げたままだろう管理AIを思い浮かべつつ、コンテナをつかんで出。

トラックに積み込み、そのまま町へと戻るのだった。

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