《迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奧地で宿屋を開きます~》5

「冒険者ギルドに登録するのも働くのも12歳からだ」

「私は12歳です!」

涙目でぶように言うとお兄さんはわかりやすく目を見開いた。

孤児院の食事がなかったせいで背はびてないけど、ちゃんと12歳だ。

「…ギルドで働くには何らかの特技があるか、書類作業に秀でてないといけない」

「私は空間魔法が使えます! 迷宮で、空間魔法が使えるギルド職員を募集してるって聞きました!」

「……ごめんなさいねお嬢さん。空間魔法の使い手は募集しているけれど、大きなを収納出來る人なの」

「どれくらいのれられれば良いですか!」

気づけばお姉さんはカウンターのこちらに來ていた。

そして困った様子で話してくるものの私もそう簡単には諦められない。

お兄さんとお姉さんを互に見ると、お姉さんは近くのソファに座っていた冒険者たちを退かした。

「そうね、最低でもこのソファぐらいは収納できないとダメね」

お兄さんに下ろしてもらい、言われたソファの下へ行きにやにやする冒険者たちの前でソファにれた。

1人がけのソファ。これくらいなら余裕だ。

シュッと私の空間に収納すると、冒険者たちが息を飲んだのがわかった。

だがしかしよく見るとソファは5つあった。これは…ギリギリか…?

次のソファの下へ行くと座っていた冒険者は慌てて退いてくれた。ありがとうございますとお禮を言って、二つ目も収納する。

三つ、四つ………それから、五つ目も難なく収納出來た。

空間を開けて中を覗くと、上部にはまだ余裕があった。不思議なことに五つのソファは積み重なることなく中でふわふわ浮いている。

こんな大きなものを沢山れたのは初めてだなあと思って見ていると、橫からにょきっとお兄さんの顔が割り込んできた。

「隨分広いな」

「頑張りましたから」

心した様子のお兄さんにを張るとポンポンと頭をでられた。

「まだ半分以上のスペースが空いてる。ジャンよりも広い空間みたいだぞ」

「……とりあえずここでステータスを測ってもらってもいいかしら。トールさん、私はギルマスを呼んでくるのでその子の計測を手伝ってもらっても?」

「わかった。こっちへおいで」

どこかへ行くお姉さんを見送ってお兄さんと壁際の大きな石の前に行く。

「嬢ちゃんすげえなあ!」

「ちっさいのに大したもんだ」

「ギルドがダメならうちのパーティ來いよ」

道中んな冒険者に聲をかけられたけれど、それらは全部好意的で。

嬉しくってニコニコ笑いながら、お兄さんに言われるまま石にれる。

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