《迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奧地で宿屋を開きます~》10
その後もちょくちょくとパーティはやってきた。
大半はゴブリンだったが、ちょくちょく角兎を持ってくるパーティも居る。
角兎の方が小さいのに、買取額は高かった。
「角兎は食用ですがゴブリンは食べられないんですよ」
「そうなんですね」
「それと角兎は地下5階から出るモンスターだから、ここまで持って帰って來づらいんだ」
「……角兎を抱えて2階も移するってことですか?」
「そうよ。だからそこそこ潛れるようになった冒険者は専屬の荷持ちを雇うわ」
空き時間には三人に々なことを教えてもらう。
10組ほどのパーティから買取が終わった頃、マイクさんに空間を見せてくれと頼まれたので開いてみせるとマイクさんは中を見て凄いですねと呟いた。
「まだ容量の三分の一程ですか。これならば代時間まで帰らないで済むかもしれませんね」
「となると楽で済むな」
「そういえばギルマスからマリーロズさんがポーションを飲みたがるようなら好きなだけくれてやれ、とも言付けがあったのですが飲みますか?廃棄ポーションなので然程回復しませんが…」
「飲みますぅぅぅぅ!」
くわっと食らいついた私にマイクさんは引きつつも、手のひらサイズの瓶を渡してくれた。
「どうぞ、飲まなければ捨てるだけですので。でもまずいですよ」
不味いのならば、慣れっこだ。
ゴクッと呷ったポーションは………普通にマシだった。薬草そのものより何倍もマシだった。これならば何本だって行ける。
そしてMPは……なんと15も回復した。
え、二本で拡張が三回できるなんて最高なんですけど。
「でも捨てちゃうなんて勿なくないですか」
「今はちょうどギルドで見習い錬金師を四人も抱えてましてね。正直な話、瓶の返還が間に合わないんですよ。ですので私はここで暇な時間ポーションの中を捨てるのも仕事なんです」
「もったいない…!」
話の間にも二本目のポーションを飲んでかに『拡張』を使う。指先ほど空間が拡張されるのをじた。
拡張される空間はごくごくわずかだけれど、塵も積もれば、だ。
「すごいわねマリィ。廃棄ポーションはMPの3%しか回復しないし、すごく不味いでしょ?」
「三食これでも行けます」
「に悪いから飯は食え」
怒られつつも、3%回復なんだとかにゲットした報に喜ぶ。
となると薬草そのものは1%回復だったのだろう。
だが長年MPをばし続けた私の現在のMPは500オーバー。
3%でも15、充分嬉しい數字だ。
想像以上に、冒険者ギルドは適職だったかもしれない。
無料でポーション飲み放題とか最高すぎる。
その後黙々とポーション飲みながら仕事に勵んだのだけれど……。
「飲みすぎた…」
「當たり前だ」
「ポーションでなくても飲みすぎよ」
「せめて自力で帰れるくらいにしましょうね」
代の人が來る頃には飲みすぎで口から出ちゃいけないものが出そうな狀況になっていた。
仕方がないと苦笑いを浮かべたトールさんに姫抱きされて、短剣を構えたマイクさんとハンナさんに護衛をされて迷宮を出る。
マイクさんはソロでも3階くらいなら往復できる実力者だそうだ。すごいと思う。
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