《迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奧地で宿屋を開きます~》20

それから雑貨屋ではテントを買うように勧められたが……空間をテント代わりにするため寢袋と布、あと鍋や簡易コンロ、薪や著火剤などを買った。

レイドでは食事などはパーティ毎で作るそうだからだ。私は多分トールさんのパーティか輸送部隊に配屬されると思うが自分の分は自分で用意すること、他人を當てにするな、という事だ。

そして食材は日持ちのする菜や干しを今日のうちに買って、殘りは前日辺りに買うそうだ。

とりあえず一通り買いを済ませると孤児院に送ってもらった。

「姉ちゃん!!」

「姉ちゃん怪我大丈夫!」

「マリィ、無事だったのね」

帰るなり弟妹が群がり、シスターにも抱きしめられた。

「だ、大丈夫だよ。でもね、シスターに話があるんだ」

「マリィの雇用主より話を預かっています」

トールさんが頭を軽く下げるとシスターは訝しげな顔をしたけれど中にどうぞ、と応接間に通してくれた。

ムサシさんは子供たちと遊んでくれて、その間に私とシスターとトールさんで大規模レイドの話をする。

「というわけで流行病の薬を大量に確保するために國によって大規模レイドの指示が出ました。レイド部隊が組まれるのは明日で、出立は三日後。移を加味して旅程は20日ほどになる予定です。またギルマスの権限でマリィにはを守る魔法、専屬の護衛がつけられる予定です」

シスターは當然ながら渋い顔をした。

渋い顔をしたけれど、斷ることが出來ないのは察したようだ。

「貴方も參加されるんですか?」

「はい。自分のパーティも參加する予定です」

「この子をよろしくお願いします。まだ14歳でを守る力も無いのにそんなとこに行かせないといけないと思うと不安でたまらないけれど……どうすることも出來ないのは分かりましたので」

「力の限り守らせて貰います」

その日は、シスターと狹いベッドで一緒に寢た。

翌日はレイド部隊の顔合わせに參加し、私は出発までの午前中は各部隊の荷持ちとしてギルドに詰めて、午後からは自分の必要なを集めることになった。

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