《迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奧地で宿屋を開きます~》25
「マリィ大丈夫か?」
「問題無いですよー」
廃棄ポーションを飲みながらアイズさんに返事をするとぐしゃりと髪をかき混ぜられた。
あれから順調に數日。空間魔法使いの人たちは帰還し、今はマジックバッグを送っている期間だ。
家事をしても余裕があるのでサブ空間を新たに作り、今は仕込み済みの野菜を氷と一緒にそちらにれてある。
メインの空間はみんながいつでもアイテムを取り出せるように人が多い時間は開きっぱなしなので氷が溶けるのが早いのだ。と、思ってふと思う。
「そう言えばアイズさん達はマジックバッグを持ってるんですか?」
私の作ったマジックバッグはアイズさん達が持ってるのかなーと思い聞いたんだ。
けれどアイズさんは渋い顔でチョップをれてきた。
「マジックバッグはんな人がしがる重要な財産だ。そんな気軽に聞いちゃダメだぞ」
「あ、そっか。ごめんなさい」
「いや、次から気をつけろよ。俺たちは先日ようやく手にれられたぜ」
「そうですか。使い心地はどうですか?」
初めて作ったものだし、試運転?しなかったから気になって聞いたのだけど。
アイズさんは真顔になって私の頭を鷲摑んだ。頭がギリギリミシミシいって、いた、いだだだだ
「痛い痛いよアイズさん」
「今言っただろお嬢ちゃん。マジックバッグはんな人がしがるんだ。所持報もあれだが作者報なんて以ての外だ、わかるな?ああん?」
「ひゃい」
「わかりゃよろしい。しかしあれ作ったのマリィだったのか……」
「はい。初めて作ったのでどんなじかなーと」
「ギルドや國で貸し出されるやつよりも大容量で使いやすいし、れただけで収納出來るのは便利だな。でもそうか……念の為に聞くが、マリィ、お前マジックバッグを作って売る予定はあるか?」
解放されたあともひりつく頭を押さえて、流石に考え無しだったので今度はちょっと返答に迷ってから橫に首を振る。
「そんな簡単にぽいぽい作れませんよ」
売る気満々だけど。副業として稼ぐ気満々だけど、それをばらしちゃダメって今教えられたばかりだから一応隠す。
するとまたチョップをされた。
「ばーか、目が泳いでんぞ。でもそうだな、もし売るのならば商業ギルドに登録した方が良いぞ」
「……商業ギルド、ですか」
「ああ。がっつり手數料を払えば出元も隠してくれるぞ。普通に売ったんじゃ翌日にはたくさんの拐犯が街に來るぞ」
お、おおう。教えて貰って良かったと心底思う。でもそうか、商業ギルドか。登録しても良いのか一度ギルマスに相談もすべきだろう。
「でもそうだな。マリィ、そこまでの実力があるならお前にゃ護衛が必要だろ。どうだ、俺のパーティに來ないか?」
それは何気ない言葉のようだったけど。
アイズさんの目は真剣なのがわかった。
「……お気持ちは嬉しいですけど、私は戦闘能力が無いので。それにもっともっと空間魔法スキルのレベルも上げたいですし」
茶化すように誤魔化して斷ればアイズさんは目を細めてポンポンと頭を叩いた。
「お前ならいつでも歓迎だ」
そう言って、ドラゴン殺しの拠點に戻って行った。
短い間のAランク冒険者の真剣な様。それから解放されるとどっと汗が吹き出してきた。
私から見たら優しいおじさんだけども、やっぱ冒険者は凄い。
現実でレベル上げてどうすんだremix
ごく一部の人間が“人を殺すとゲームのようにレベルが上がる”ようになってしまった以外はおおむね普通な世界で、目的も持たず、信念も持たず、愉悅も覚えず、葛藤もせず、ただなんとなく人を殺してレベルを上げ、ついでにひょんなことからクラスメイトのイケてる(死語?)グループに仲良くされたりもする主人公の、ひとつの顛末。 ※以前(2016/07/15~2016/12/23)投稿していた“現実でレベル上げてどうすんだ”のリメイクです。 いちから書き直していますが、おおまかな流れは大體同じです。
8 183たとえ夜を明かすのに幾億の剣戟が必要だとしても【Web版】(書籍版タイトル:幾億もの剣戟が黎明を告げる)
【書籍版①発売中&②は6/25発売予定】【第8回オーバーラップ文庫大賞『銀賞』受賞】 夜で固定された世界。 陽光で魔力を生み出す人類は、宵闇で魔力を生み出す魔族との戦爭に敗北。 人類の生き殘りは城塞都市を建造し、そこに逃げ込んだ。 それからどれだけの時が流れたろう。 人工太陽によって魔力を生み出すことも出來ない人間は、壁の外に追放される時代。 ヤクモは五歳の時に放り出された。本來であれば、魔物に食われて終わり。 だが、ヤクモはそれから十年間も生き延びた。 自分を兄と慕う少女と共に戦い続けたヤクモに、ある日チャンスが降ってくる。 都市內で年に一度行われる大會に參加しないかという誘い。 優勝すれば、都市內で暮らせる。 兄妹は迷わず參加を決めた。自らの力で、幸福を摑もうと。 ※最高順位【アクション】日間1位、週間2位、月間3位※ ※カクヨムにも掲載※
8 193銀狼転生記~助けた幼女と異世界放浪~
狼に転生した青年は魔神を目指す。 クラスメイト達、魔王、百年前の転移者、不遇な少女達…。 數々の出逢いと別れを繰り返しながら…。 彼は邪神の導きに従って異世界を放浪する。 これは、青年が幼女と共に歩む銀狼転生記──その軌跡である。 :楽勝展開ばかりではありません。
8 1932度目の転移はクラスみんなで(凍結中)
主人公、黒崎仁は元勇者だった しかし今はいじめられっ子 そんなある日突然、教室に魔法陣が現れた そして黒崎仁はまたもや勇者になって世界を救うことになってしまった やっと移動してきました!
8 56チートスキルで異世界を生きる!
文武両道で、優しくてカッコいい。そんな主人公折原俊哉は、下校中に光に包まれて目が覚めた所は真っ白な空間。 女神のミスで死んでしまった俊哉は、女神に好かれ通常よりも多くチートを貰い異世界で無雙する。 読みにくいと思いますが、宜しくお願いします。
8 103死んだ悪魔一家の日常
延元紅輝の家族は普通ではない。 一家の大黒柱の吸血鬼の父親。 神経おかしいゾンビの母親。 神経と根性がねじ曲がってるゾンビの妹。 この物語は非日常的な日常が繰り広げられるホラーコメディである。
8 134