《モフモフの魔導師》1 2人の冒険者

暇なら読んでみて下さい。

( ^-^)_旦~

薄暗い森の中を、男2人の冒険者が肩を組むようにして歩いている。

足取りは重く、歩いているというより足を引きずりながら進んでいると言ったほうが正しいかもしれない。裝備している武と防は使いにならぬほどボロボロに傷んで、中が土に塗れている。

ところどころ赤く染まった包帯が巻かれたさまは痛々しく、まさに満創痍といった様子。

『早く… なんとか街に戻らないと…』

傷付いた若い男冒険者、オーレンは回想する。

オーレンと馴染みであるアニカは、駆け出しの冒険者。

い頃から冒険者に憧れ、數ヶ月前にアニカが15歳を迎え、人の儀を終えたのを期に、田舎の村を離れて街に移り住んだばかり。オーレンは1つ年上の16歳。今年で17になる。

今日は所屬したてのギルドで、パーティーを組んでから初めてのクエストを注し、意気揚々とクエストに挑んでいた。

冒険者の最下級であるFランクの2人が注したクエストの容は『規定量の薬草採取』で、危険度も低く、冒険者であれば誰しも1度は通る道。

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時間をかけて気よく取り組みさえすれば、難なく達できるクエスト…のはずだった。

「オーレン、そっちはどう?沢山生えてる?」

「う~ん…。あんまり生えてないな。もっと奧の方に行ってみるか?」

「ダメだよ!あまり森の奧にり込むと危ないってギルドで言われたでしょ!」

「そうだな。ゆっくりでいいからココで確実に採ろう」

「そうしよう」

元來、真面目な気質の2人は、ギルドの付で確認した注意事項を忠実に守って、手渡された地図に記されている森の中でも比較的安全かつ視界の開けたエリアで薬草を採取している。

ギルドの説明によると、この森は奧に行くほど強力な魔が棲息しているらしく、萬が一遭遇してしまった場合、新人冒険者の自分達では対処できないことを充分理解しているからだ。

2人は、エリアに點在する薬草を黙々と採取し続けて、多時間がかかったものの、ノルマの達量を確保できた。

「よし!こんなもんで足りるかな!」

「やっと終わったぁ~!疲れたぁ~!」

「記念すべき、初めてのクエスト達かな」

「甘い!ギルドに持ち込むまでがクエストだよ!油斷は!」

疲れも見せず元気溌剌なアニカに咎められる。俺達はいつもこんな調子だ。

アニカは1つ年下だけど、い頃から行力と勢いだけは俺より上。周りからは活発でいつも元気な妹と、振り回されつつバランスを取る兄といった組み合わせに見えるらしい。

ちょっと生意気だけど、長く付き合っていると気にならないし、基本的には素直な妹分だ。

「確かにな。アニカに言われると微妙に納得できないけど」

「どういう意味よ…」

笑い合って他ない會話をする。そんな中で、クエストに熱中し過ぎて食事を後回しにしていたことを思い出したアニカが確認する。

「そういえば…お腹空いてない?」

「ん?言われてみればそうだな。採取に熱中して、すっかり忘れてた。飯はここで食って帰ろう」

街に戻る前に休憩を兼ねて軽く食事するため、しだけ奧にり込んだ木へと移した。今日は天気も良くてしが強い。ちょっとだけでも涼しい場所で食べよう。

食事と言っても、クエストをけたあとに店で買っておいたパン。駆け出し冒険者にはパンでも上等だ。

「もう、カッチカチだね」

店のパンなんて、そんなもんだろ。味は良いかもしれないしな」

「確かにね!しかも、今日はもあるから豪勢!」

アニカの言う通り、クエスト中に偶然近くに生息しているのを見かけたので、あわよくばと括り罠を仕掛けてみたら、運良く獲れたのはターキー鳥。この鳥は焼いて良し、煮て良しの憎いやつ。どう調理しても味しい。

「今日はどう調理するか…」

「串焼きでいいよ!早くできるし!」

「相変わらず食いしん坊だな。けど、腹減ったしそうするか」

「一言多いんだよ!」

今日は串焼きで食べることにした。田舎育ちなので、捌いたりするのにも抵抗はない。

ナイフを用に使って手際よく鳥を捌くと、幾つかの部位に切り分け、拾った木の枝を削って作った串に刺していく。

下拵えを終えると、集めた枯れ木に火を起こして焼き始める。の焼ける匂いは、食を大いに刺激した。

「あぁ~!早く食べたい。まだかな~!」

アニカは待ちきれないといった様子で、ウロウロしている。は小さいくせに、小さな頃から食べることに貪で、油斷すると俺の分も食べられてしまうほど。

「まだ焼けてないぞ。薬草は沢山採れたけど、食いしん坊の腹痛には使いたくないし、もうし待ってろ」

「解ってるよ!言ってみただけじゃん!食いしん坊じゃないし!」

全力で否定しているが、長い付き合いなのに知らない訳がない。まぁ、年頃だからな…と苦笑しながら、焦げないようを移させる。

アニカは納得がいかないようで、まだ頬を膨らませて否定していた。

面倒くさい妹分だ。とりあえず謝っとくか。

そう思ってアニカに視線を向けると、視線の先にく何かを捉えた。何か、大きな塊のような…。目を細めてそれが何なのかを確認する。

あれは何だ…? … いや、違う!!

「アニカ!後ろだ!逃げろ!」

に気付いてぶと同時に、腰に差していた剣を抜いてアニカの方へと駆け出す。

聲に驚いたアニカが振り向くと、大型の熊のような風の魔が、息を荒くして突進してくる。

「あ… あ…」

あまりに急な出來事に、頭の処理が追いつかずくことができなかった。

読んで頂きありがとうございます。

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