《寢取られた元カノ?、知らない許嫁、キャな馴染も皆要らない。俺のみは平穏な高校生活だ!》下校途中で

俺は職員室で三頭先輩と別れて下駄箱で履き替えると校門に向った。運部の部活もいくつかの部を除いてほとんどが終了している。

校門の方を見ると男子と子が賑やかに話ながら帰って行く中に見知った子がいた。本宮涼子だ。みんなと楽しそうに話している。

こんな時間まで學校に居るんだから何か部活やっているんだろうな。俺は今まで授業が終わると直ぐに下校していたから分からなかったが。

なるべく近寄らない様に距離を離して歩いていると賑やか連中が別れて改札にって行った。

何とはなしにそれを見ながら俺も改札にると本宮が俺の帰る方向のホームに行った。

あれっ、あいつ同じ方向だったっけ?

中學は高校と俺の家との間にある。だから彼の家の方向は分からなかったが、この駅から見れば同じ方向という事か。

そんな事を考えながら彼と距離をおいてホームで電車を待っていると

「立石君」

聲の方向に振り向くと

「えっ?」

本宮涼子が俺の側に來ていた。

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「珍しいわね。君がこの時間にホームにいるなんて」

「…………」

いちゃいけないのかよ。じっと彼を見ていると

「ふふっ、いつ見ても鋭い目ね。武でもやっているの?」

「…………」

本宮が俺に話しかけて來た。理由が分からず考えていると

「ねえ、立石君。あのクラスで知っているの君だけなんだ。だから挨拶位出來ないかな?」

そんな話か。別に良いけど俺なんかに話しかけても誤解されるだろうに。

「大丈夫よ。君に挨拶しても誰も誤解しないから」

なんだ。俺の頭の中読んでいるのか。嫌な奴だな。

「…………」

また黙っていると

「ねえ、そんなに構えなくても良いじゃない。何か言ってよ」

「ああ」

「それだけ?」

なんだこの。変な奴だな。普通俺に聲を掛けるのも嫌がるのに。

「本宮、俺に何か用か?」

「あっ、私の名前覚えていてくれたんだ。嬉しいなあ。じゃあさ、朝と帰り位挨拶しようよ」

「…まあその位なら」

「ほんと、じゃあ今日からね」

「へっ?」

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ホームに電車がって來た。仕方なく一緒に電車に乗る。一緒に並んで吊革に摑まると

「立石君ってほんと無口だよね。の子に対しては」

「べ、別に無口とかじゃない。な、慣れていないだけだ」

唯一あいつ以外は。

「そっかあ、じゃあ今日から私と練習しようか」

「練習?」

な、何言っているんだこいつは。なんで俺が練習しないといけない。

ふふふっ、思った通りだわ。立石君が靜かなのはの子に免疫が無いだけ。

「あっ、もう著いちゃった。じゃあねえ立石君。また明日」

さっさと降りてしまった。この駅は中學校のある駅だ。あいつ中學時代は徒歩通學だったのか。だから分からなかったんだ。

俺の家の最寄り駅はさらに二つ先。降りて十分も歩かないに家に著いた。玄関を開けて

「ただいま」

タタタッ、

「あっ、お兄ちゃんお帰り」

「ああ、ただいま瞳」

俺の姿を確認すると直ぐに奧に行ってしまった。

立石瞳。俺の可い妹だ。中學三年生。背中までびた黒く輝く髪の、細面に切れ長の目、スッとした鼻筋に可は控えめ。長百六十センチ。母親似でとても綺麗だ。一緒に歩いても兄妹だと分からないだろう。

俺と一緒にい頃から爺ちゃんから武を習っている。その辺の男が近寄っても返り討ちに出來る。

前にデパートのある駅で待ち合わせをした時など、言い寄って來た男二人が可哀そうと思ったほどだ。し手加減しろと言うと、していると言うがどう見てもしていないじだ。

俺はダイニングまで行って母さんに挨拶だけすると二階の自分の部屋に行った。

著替えながら

本宮涼子。なんなんだ。普通俺に近付くの子なんていない。まあ確かに同中で同じ高校同じクラスなら、あいつの言っている事も分からないでもないが。

それにしてもあいつは、クラスの中でもイケメン連中と良く話しているし、の子とも仲が良い。俺なんかと登下校の挨拶をしなくても良いだろうに。

次の朝、教室にるといつもの視線をじた。俺が席について健司と朝の駄弁りをしていると

「立石君、おはよう」

「あ、ああおはよう本宮さん」

俺からの挨拶を聞くと自分の席に戻って行った。周りの子が目を丸くして驚いている。

自分の席に戻ると早速質問されているみたいだ。

「なあ達也。おまえ本宮さんと知合い?」

「ああ実言うと同中なんだ」

「ほんとかよ。でもなんでいきなり今日お前に挨拶に來たんだ?」

「実はな…」

俺は昨日の下校時に起こった事を話した。

「なるほどなあ、まあ確かに彼の言う事も分かるけど」

「なんだその含みは?」

「いや特に意味はないが」

「どうせ、俺の顔じゃあ、子なんて聲も掛けないはずだ、なんて思っているんだろう。健司はイケメンだしな。ふん」

「達也、そんな事言ってない。好みは人それぞれだ」

「ほら、言ってるじゃあないか」

「おい、そこの二人、SHR始まっているぞ」

「「スミマセン」」

桃坂先生がって來た事を気付かなかった。

今日も放課後は図書室に行く。ドアが開いているので中にるともう三頭先輩がPCを立ち上げようとしていた。

「先輩早いですね」

「うん、利用者の中に授業終わると直ぐに來る人もいるから」

「そうですか」

心するなこの人に。まあ容姿は普通、眼鏡かけている。でもよく見ると人系かな。大きいし。

「立石君何処見ているの!」

「あっ、いや。その」

見ていたのバレたかな。

「まあ、いいわ。図書システムの立上げからやるから見てて」

「はい」

昨日で俺になれたのか口調が怖い。なんか本宮に続いて苦手な人になりそう。

図書室も閉める時間になると

「昨日教えた手順で書棚への返卻処理をしてみて。見ているから」

「はい」

俺は付の椅子の後ろに置いてある返卻済み本の書棚への返卻処理を行うと

「立石君、書棚のカテゴライズについて説明するから、その返卻本持って來て」

「はい」

うーっ、先生みたい。でも先輩は書棚の中に本がどういう風にカテゴライズされてっているか丁寧に教えてくれた。

教えてくれる姿、橫顔とか手をばした時に引っ張られる様に見えるとか、ちょっと気になってしまったけど。何考えているんだ俺。でも先輩よく見ると結構人だな。

「明日から自分で書棚への返卻もしてみて」

「分かりました」

「じゃあ、今日は締め処理して終ね。ドア閉めて鍵返しに行こ」

「あっ、俺が返しておきますよ」

「そう、じゃあお願いね」

締め処理をしてPCをシャットダウンすると三頭先輩は先に帰ってしまった。俺は職員室に鍵を返して下駄箱に行くとショートカットのの子が待っていた。

「一緒に帰ろうか」

―――――

思ったより早い展開の様な。

次回をお楽しみに

面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意が沸きます。

想や、誤字字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。

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