《寢取られた元カノ?、知らない許嫁、キャな馴染も皆要らない。俺のみは平穏な高校生活だ!》妹と妹

一學期が始まって三週間が過ぎた。俺は毎日一人で登校している。學したばかりの時と一緒だ。

しだけ違うのは學校の最寄りの駅に降りると子生徒が、以前は怖いでも見る様な冷たい視線を送っていたが、最近は普通の視線いや興味深いでも見る様な視線に変わった。

俺は園のクマにでもなったんだろうか?

本宮涼子とは登下校含め一度も會っていない。テニス部は練習止期間だし、そもそもそうなった原因を作った涼子がテニス部にそのまま在籍しているとは思えない。

績からしてクラスは2Aと思ったが何故か2Bになったと聞いている。聞いているというのは學校でも會っていないからだ。

今日も一人で登校した。これが俺にとっての普通だ。何も気にする事もない。下駄箱で履き替えて教室にって、いつもの様に健司と挨拶して朝の駄弁りを始める。

早苗と一緒のクラスになったが、あいつが絡んでくることはないので安心している。あいつとは馴染だが、これといって普段接點がある訳ではない。有るのは母さんと妹位だ。

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ガラガラ。

擔任の郷原蕪村(ごうはらぶそん)先生だ。長は百七十し位だが、道の顧問で肩幅が広くががっしりとしている。

「SHR始めるぞ。特に連絡はないがもうすぐGWだ。気を抜かないようにな。以上だ」

それだけ言うと出て行ってしまった。しかし、GW開けには中間テストがある。一年の學年末考査も十五位と落としたが、まあそんなところでいい。

午前中の授業が終わり、健司と學食に行こうとしているとみんなが俺の方を見ている。正確には俺の後ろの出口だ。健司も見ている。

何だと思って振り向くと

「あっ、お兄ちゃん」

「えーっ、あんな可い子が立石君の妹さん?」

「全然似ていないから別かも」

「うーん。どうなんだろう。結構背も高いし」

確かに黒く輝く髪のが背中まであり、細面に切れ長の目、スッとした鼻筋に可。母親似でとても綺麗。長中だが長は百六十センチあるびたか。

だから俺の兄妹なのかと疑うのは仕方ない。だが、もう一人隣にいる子は…。

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ウザい聲を無視して

「瞳どうした?」

「お願いが有る。學食に連れて行って。

自分達で行くとうるさく付きまとわれて。叩き潰す訳にもいかないし。だからお兄ちゃんの妹だと分かれば、それ無くなるかなと思って」

橫で健司が笑い出した。

「誰この人。私の言葉に笑うなんて失禮な人!」

「ああ、ごめん、ごめん。俺は高頭健司。君のお兄さんのクラスメイト。仲が良いんだ」

瞳が本當?という目で俺を見て來る。

「瞳本當だ。いつも一緒に學食に行っている」

「そっかあ。失禮しました高頭さん。兄がいつもお世話になっております」

くお辭儀すると

「わあ、可い。俺もあんな妹しい」

「俺、友達になりたい」

その言葉に俺がギロッと目を向けると

「ひっ!すみません」

「お兄ちゃん駄目じゃない。ここは學校でしょ」

「ははっ、これは良く出來た妹さんだな達也」

「ああ、俺の自慢の妹だ」

「あっ、早苗お姉ちゃんだ」

瞳が手を振ると早苗が寄って來た。來なくていいっていうのに。

「えっ、どういう事。桐谷さんと立石さんって?」

「立石君と桐谷さん知り合いだったの?」

「何で立石はいつも人や可い子に囲まれているんだ」

耳を立てたが今度は振り向くのは止めた。

「早苗お姉ちゃん、學食一緒に行かない?」

「私はいいわ。お友達と行くから」

「そうか。殘念」

「うん、瞳ちゃんまた今度ね」

早苗が一緒でない事にほっとしながら學食には俺、健司、瞳それに妹の友達の一人で行く事になった。テーブルまだ空いているかな?

案の上、學食はほぼいっぱいだったが、奧の方に六人掛けのテーブルが空いていた。

「お兄ちゃん、テーブル取っておくから先買って來て」

「おう、分かった」

健司と二人になると

「可い妹さんだな」

「ああ、自慢の妹だ」

二人でB定食を選んでテーブルに行くとなるほど妹の言った通りだ。しかし妹が本気を出せばあいつらが可哀そうだが、流石に妹も學したばかりだから、本は出さない様だ。

「瞳、買って來たぞ」

「あっ、お兄ちゃん」

その言葉に男子生徒二人がこっちを振り向いた。三年生だ。

「その子は俺の妹とその友達です。手出そうなんて思わない方が良いですよ。先輩達が可そうになるから」

俺と妹の顔を互に見ながら

「似てないじゃないか」

「おい、止めろ。こいつは…」

もう一人が耳打ちしている。

「えっ!本當か」

スゴスゴと離れて行った。

「お兄ちゃん、私達買って來るね」

「おう」

「なるほどなあ。あの可さじゃ仕方ない所か」

「まあな」

「でも、これで學食の常連も妹さんに聲を掛ける事はなくなるだろう」

「そうだな」

妹達が晝食を買って來て食べ始めると

「お兄ちゃん、紹介遅れたけど、こちら私のクラスメイトの本宮涼香(もとみやすずか)さん」

「えっ!」

「詳しい事は後で話すから」

どこか似ていると思ったが、でもまさかな。苗字が同じだけかもしれない。しかし涼子、涼香。……。

しかし容姿は姉似だが、背中の途中まである艶やかな髪のし吊り上がった大きな目が姉と違う。

晝食を食べ終わった後、俺は健司と別れて校舎裏の花壇の所に來ていた。ベンチがあるから妹達をそこに座らせて

「瞳、教えてくれ」

「実は…。お兄ちゃんの想像通りだよ。涼香ちゃんは涼子さんの妹。ここを選んだのは、まだ涼子さんがお兄ちゃんの彼さんとして楽しく過ごしていた時、春休みの事はあまりにも起きた事が遅すぎて、どうにもならなかった。

まだ、周りは涼香ちゃんが涼子さんの妹だと気付いていない。だから今のうちに聲を掛けたの」

なるほど涼子の処分があんなに軽かったのはこの辺も考慮しての事か。しかしそれなら姉を退學にした方が良かったんじゃないのか。これは俺の淺知恵か。

「でね、いずれ気付かれると思うの。その時の事を考えて。お兄ちゃんにお願いがある。涼香ちゃんを図書委員にしてずっと見てあげて。そして毎日家まで送って」

「…………」

今、妹はとんでもない事を俺に頼んでいるんだぞ。分かっているのか。

「お兄ちゃん、とんでもない事は分かっている。でも涼香ちゃんを守る事が出來るのはお兄ちゃんしかいないの」

「涼香ちゃんはどう思っているんだ。お姉さんは俺の元カノ。俺が振られた理由も知っているよね」

コクンと頷いた。口下手の様だ。容姿はお姉さんによく似ている。

「涼香ちゃんが卻って嫌な思いをするんじゃないか?」

「はい、瞳ちゃんからお兄さんの事を聞いた時は驚きました。もし姉の失態をもっと早く知っていれば、この高校にはらなかったと思います。

でも知ったのがあまりにも遅くて、これから他の高校を當たるにもこの辺では進學校はここだけ。他は低すぎて。

だから、お兄さんには本當に申し訳ないと思いますが瞳さんの考えが私も一番かなと思っています。姉の事については、妹の私が何を口にしても謝りのしようもないと思っています。本當に申し訳ありませんでした」

ベンチから立って深く頭を下げた。

「涼香ちゃんに謝って貰う理由は何処にもないよ。俺とお姉さんの問題だ。しかしさっきの瞳のお願いはし厳しいな」

「お兄ちゃんがまた苦しい思いをしてしまうかもしれないと分かっている。でもお願い。今回は瞳のお願い聞いて」

「他の高校に転校が決まるまででも良いんです。私、いじめに遭いたくないんです。お願いします」

參ったな。とんでもない事だぞこれは。

―――――

達也、二年になっても大変です。

次回をお楽しみに

面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意が沸きます。

想や、誤字字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。

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