《パドックの下はパクチーがいっぱい/子大の競馬サークルの先輩が殺された?著ぐるみの中で?先生、どうする? 競馬ファン必見、妖怪ファン必見のライト・ラブリー・ミステリー》47 酔っぱらったミリッサに話せる?
が、ハルニナは何も語ってくれなかった。
「ミリッサ、ビール、もう五杯目。素面の時じゃないと、話せないよ」
「なに言ってるんだ。メイメイが」
「私から聞けと言ったんでしょ。彼はとてもかしこい。自分が話していいことといけないことはきちんとわきまえてる」
「だからオマエに聞いてるんだ」
「酔った勢いで聞く話じゃないよ。とてもとても大切なこと。それに、急いで今夜聞かなきゃいけないことでもないしね」
「俺は聞きたいぞ」
「だから、そういう言い方すること自、ミリッサ、酔ってるよ」
なんとなくけなかった。
これではまるで、駄々っ子の俺がお姉さんのハルニナにたしなめられているようなものだ。
立場は完全に逆転。
ため息じりに大きく息を吐き、まずはハルニナに禮を言った。
「禮を言ってなかった。助けてもらって、ありがとう」
「あらら、それって、私のためにしたこと。お禮を言われるようなことじゃないし」
「殺されかけた俺を助けてくれた」
「違うよ。助けたのはメイメイ。そう聞かなかった?」
「それはそうだが、メイメイは君の指示でいてるって」
「それはそうだけど、ミリッサを助けたのは、明確にメイメイのしたこと。私はあわてて駆け付けただけ」
意味のある會話はそこまで。
確かに酔っていた。
聞き方も、たどたどしかった。
「なぜ、俺は殺されかけたんだ?」
それはもっと落ち著いてる時に話すね。
「俺がPHだとして、まだマニフェストしていない者に、あれこれ話すのはイレギュラーだと。どうなんだ?」
それも今度。
「俺とオマエの、その、関係? ってのは?」
それこそ、次の機會に。
酔っぱらったミリッサに話せる?
「じゃ、なぜ、俺を見張ってる?」
見張ってなんかいないよ。とても関心を持って見守ってるだけ。
「だから、なぜ」
答えはさっきと同じ。次の機會。
「オマエとメイメイ、あそこで、コアYDでいったい何を?」
それ、今聞いてどうするつもり?
「ルアリアンとカニの抗爭、どうなんだ?」
今は、どうでもいいじゃない?
「あ、そうだ。俺に今も蛇が憑りついているのか」
今はいないよ。
「いつから知ってたんだ?」
さあ、ずいぶん前から。
「もう、いなくなったのか?」
それ、私に聞いても知らないわよ。
店を出るなり、ハルニナは急ぐからと、北浜の駅へ向かって去っていった。
ミリッサはタクシーを捕まえた。
まだ、深夜というには早い。しかし、地下鉄とJRを乗り継いで帰宅する気になれなかった。
疲れていた。
今日のことも、先日來続く、非日常の出來事にも。
タクシーの中で目をつぶっていると、フウカから連絡がった。
イベント會社の周山企畫のことを調べるつもり。
アイボリーには緒で。
あの日來ていたアルバイトにもヒアリング。
擔當は私がします、と。
翌木曜日の晝休み、部活。
ハルニナの言ったとおり、フウカは推理を止めることを一笑に付した。
理由は同じ。
學生だからこそ、競馬サークルだからこそ、やり遂げなくては。
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