《パドックの下はパクチーがいっぱい/子大の競馬サークルの先輩が殺された?著ぐるみの中で?先生、どうする? 競馬ファン必見、妖怪ファン必見のライト・ラブリー・ミステリー》61 まずは、トーストとゆで卵を食べていただいて
建が見えてきた。
フェンスが見えてきた。
小さなドア。
鍵のかかったドア。
ミリッサはその前にへたり込んだ。
フェンスの向こうには鍵がない限り行くことはできない。
電話!
しかし、その文明の利は放電してしまっていた。
電話だけではない。すべての電子機は使えなくなっていた。
くそ!
役立たずめ!
誰かが來るのを待つしかないのか。
まだ、夜明けの時刻。
濡れた服が溫を奪ってゆく。
額から手から、が流れている。
脛のあたりは傷だらけ。
だが、ただ蹲って、待つのみ……。
雨はやんでいた。
まどろんだのかもしれない。
ごく近くで聞くシジュウカラの高い聲に我にかえると、聲を限りにんだ。
誰か!
まだ早いのかもしれない。
しばらくしてまたぶ。
誰かいないか!
なんの変化もない。
かなりの時間が経って、ようやく人の姿が見えた。
守衛だ!
堂々として頼もしかった。
駆け寄ってきてくれる。
ライトウェイ!
なんていい名なんだ!
「先生!」
「助かった……」
守衛は、まずはと、宿直室に連れて行ってくれる。
「死が……」
「話はあとで。、冷え切ってますよ。急いで著替えを」
とりあえずの類はストックしてあるという。
「傷の手當てを。風呂、沸かしましょうか」
警察が來るまでの間、淹れてくれたコーヒーをすすりながら、これまでのことを話した。
包み隠さず、すべてのことを。
この男なら、聞いてくれるような気がした。
「いろいろあるもんですな」
が、守衛の想である。
これ以上の想を聞く前に警察が到著した。
現場に急行したい警察をライトウェイが押し留めてくれる。
ええ、ええ。通報したのは私ですよ。
先生は疲れ切ってらっしゃる。
まずは、トーストとゆで卵を食べていただいて、一息ついていただいてから。
質問もその後にしていただきたい。
白骨死は、服裝から見て、若いのもののようだった。
元を特定するものはまだ発見されていない。
祠の屋石のぐるぐる飛びはもう収まっていた。
ミリッサが現場から戻ると、ガリを含め、大學の職員が心配顔で出迎えてくれた。
出勤直後なのか、ヨウドウは鞄を持ったまま駆け付けてくれていた。
刑事が守衛に話を聞いている。
ミリッサにもその容が聞こえてくる。
宿直室で起床したのは何時何分。
いつものようにまずは構の巡回。
途中、人を呼ぶ聲が聞こえたので、駆けつけてみるとミリッサ先生がフェンスの向こうで座り込んでいて。
といった合で、先ほどミリッサが語った容は含まれない。
あくまで、自分の行のみ、語ってくれている。
ミリッサの周りには他の刑事が立ち、守衛の聴取が終わるのを待っている。
自分は警察署で、ということなのだろう。
ヨウドウが近づいてきた。
「何があったかしらんが、しっかりしろよ。オマエ、顔、真っ青だぞ」
と気遣ってくれる。
「ありがとう。えらいことに巻き込まれてしまった」
「まあ、それはことが終わってから聞く」
「すまない。迷をかけた」
「なにをいう。気にするな」
ガリは近づいてはこなかった。
昨夜、梅田で逢った時の目とは違って、これ以上ないほど厳しい目を向けていた。
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