《勇者パーティーに追放された俺は、伝説級のアイテムを作れるので領地が最強になっていた》『錬金033話 勇者グラティアス視點』

『錬金033話 勇者グラティアス視點』

そうして宿で宿泊した。

翌朝になり、またもギルドから呼び出された俺は、ミーシャとフィーネルでギルドに足を運んだ。

ギルドマスターのタップが俺を待っていて、険しい顔をしていて、

「グラティアス、大変だ、またも急依頼だ!!」

「またか! 魔は?」

急依頼てのは強烈な魔と思っていいし、タップの顔からも言わなくても伝わった。

まさかベヒーモスとかやめろよな。

「ベヒーモスが森の奧から出てきた。さらに現れていて、魔人馬ケンタウロスも一緒だ!」

「ケンタウロス! 馬の魔か!」

「Aランクはある。ベヒーモスがSランクだから、勇者パーティーしか頼めないのはわかるだろ」

タップは平気でケンタウロスとベヒーモスとも討伐してこいよ的な言い方をした。

アホかこいつは!

ベヒーモスとケンタウロスを同時に倒せと言うのかよ。

ベヒーモスはしかも失敗して逃亡してきたのだぞ。

その點はわかって言っているのか?

「待て、俺のパーティーだけか。他にもいるだろうな?」

ったのだが、あいにく2つのパーティーだけ參加してくれた。2つともBランクパーティーだ。一緒に戦ってくれよな。お前らはSランクパーティーだろ、力は足りなくても、協力してくれ。そしてベヒーモスとケンタウロスがもう王都に來ている。外壁で王國騎士団と戦っているが、撤退した。騎士団では勝てない。勇者パーティーの応援要請が來たのだ、直ぐに行けグラティアス!」

「わかった。2つパーティーがいるなら、前回よりはいいか」

「大丈夫かしら、グラティアスは……」

「なんだいフィーネル?」

「グラティアスはベヒーモスに攻撃が効かないの。戦えないのです」

「本當か?」

「はい、ベヒーモスだけだ。きっと相が悪いんだ。だが大丈夫だ。オレは最強の勇者グラティアスだ。最強の前には何も怖くはない」

タップは疑って俺を見ている手前、弱さをみせるわけにはいかない。

けない勇者のイメージだけは避けたいからだ。

「頼むぞ、今回は。前回みたいに負けました、逃げましたは絶対にやめてくれ。王都の存亡がかかっているのだぞ!」

「「「はい」」」

ギルドマスターのタップから激勵され、向かうと決まる。

それにしても呑気なマスターだ。

そんなに危険ならお前も戦えと言いそうだったが、かろうじて堪えた。

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