《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》15話 鳩子さんがやってきた
「意外と映える?」
「映えるよ! 皿もレトロでかわいい!」
午後からが子大生の客が二人やってきて、キャッキャとパンケーキやコーヒーに寫真を撮っていた。
最近くるようになった二人組だ。語彙は見事に「映える」「かわいい」「レトロ」ばっかりだが、楽しそうで何よりだ。こうして撮った寫真をSNSであげてくれれば、店の宣伝にもなる。
隣町の江田町にある子大の學生のようで、大學生活の話題もしていた。オンライン授業も多く、こんな風にカフェでも行かないとストレスで死にそうっていう愚癡だった。コロナ渦はいい加減にしてしいと本音もこぼしていた。その點については杏奈も共しかない。
「店長さーん、この店はあんまり染癥対策やってないね?」
子大生の客の一人・ミキが話しかけてきた。自己紹介されたわけではないが、名前も覚えてしまっていた。
「まあ、めんどくさいしね。一応ポーズのようにやってもいいけど、コロナ怖い人をターゲットにしてもあんまり儲からないって気づいたのよねぇ」
Advertisement
「なるほど。超ウケる」
もう一人の子大生客・アスカは何がおもしろいのか笑していた。
「コロナは茶番で普通の風邪なんだって」
「何それ、アスカ。謀論じゃん!」
ミキも大笑いしていた。々うるさいが、他の店だと「黙食」が徹底されているとも聞く。
この店でがそう言ったルールも作っていない。やっぱりお茶やお菓子を楽しむ時間は、くだらない意味の無いルールからは解放されてしいと杏奈は思う。
実際、杏奈もコロナになっていないし、この店がクラスターの中心地にもなっていない。冷靜に考えれば無意味な染癥対策やルールばかりだと杏奈はじる。杏奈は合理も低い事は極力やりたくない格だった。我ながら子っぽさ皆無の可げの無い格だと思うが、心のどこかが冷めている気もした。
「鳩子さん!」
そんな杏奈でも夕方ごろ、鳩子が店にやってきた時は、やっぱり心がされた。
他に客がいない事がいい事にカウンター席に座った鳩子とし話す事にした。
「大丈夫だった? ミケ子は……」
「うん、本當にしんどいので、何か暖かくて甘い飲みでもくれる?」
杏奈はすぐに廚房にいき、ホットココアを作って鳩子に持っていった。やっぱりこういう時は、ホットココアが良い。
「まあ、嬉しい。安らぐわぁ」
鳩子はホットココアをちびちびと啜った。心なしかトレードマークのグレーヘアも萎んでいりように見えた。いつものようにセットしている様子も無い。
鳩子はミケ子の死の第一発見者が杏奈や藤也という事は、知らなようだった。その証拠にミケ子は、自然死だと思い込んでいた。警察からそう説明されたらしい。
どういう事?
あれはどう考えても他殺。もちろん専門家では無いからわからないが、あんな魔法陣みたいなものの上に死があるなんて、どう考えても不自然だ。
ちょっと端が剝げているカウンター席のテーブルを見て、し杏奈は冷靜さを保つ。ここで、騒いでも良い事は一つも無いだろう。
「本當に警察がそういったの?」
「ええ。それにちゃんと面倒を見ていない飼い主の私が悪いんですって」
「そんな、そんな事言ったの? あり得ない」
話を詳しく聞くと擔當の刑事は空谷らしい。やっぱりあの男は何か隠している。今更ながら現場の寫真を撮らなかった事を後悔した。
そういえば高校生のとき、癡漢を捕まえて警察に突き出した事もあったが、「お前が短いスカートはいてるからだろ!」と逆に怒られた事を思い出す。
子高生が短いスカートがはかないでいつはくわけ?っていうか男のためにスカートはいてるわけじゃないんですけど!と言い返したわけだが、飼っていた貓を失った鳩子がそんな風に言い返せるわけもない。杏奈も同じ立場だったら、きっと同じ反応だろう。
杏奈の中で警察への信頼はガラガラと崩れていた。そういえば謀論SNSでは警察はカルトと関わりが深いとも書いてあったけど、あながち間違いでもない?
空谷がカルト信者で何か隠していたりする?
そこまで考えては見たが、こんあアタオカ謀論を鳩子に言うわけにもいかない。
「他に何か私にできる事ない?」
「そうねぇ。パウンドケーキ頂いていこうかしら」
「だったら余ってるの全部持っていちゃって。破棄するのも気が重いし」
昨日はパウンドケーキは完売だったが、今日はあまってしまった。ロスを出さずにできるのが一番良いが、そういうわけにはいかない。
杏奈はパウンドケーキを箱に詰めて袋にれて鳩子に渡した。
「嬉しいわ」
「いいのよ。それと、何か気になる事とかない?」
別に探偵とか警察の真似事をしたいわけではないが、ミケ子を殺した犯人を突き止めたくなってしまった。余計なお節介だとは思ったが、弱っている鳩子を見ていると、警察の態度に怒りをじる。
「そうねぇ。そういえば子高生っぽい子にミケ子の事は気をつけてって言われた事があるんだけど」
「子高生?」
「ええ。何か関係あるのかしら」
杏奈もわからない。
ただ、何か関係あるかもしれないと思ってメモ帳に記録しておいた。
・子高生が鳩子さんに忠告? 何か知ってるの?
【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜
主人公は目が覚めたら森の中にいた。 異世界転生?ただの迷子?いや、日本だったが、どうやら魔物やら魔法がある世界になっていた。 レベルアップやら魔物やらと、ファンタジーな世界になっていたので世界を満喫する主人公。 そんな世界で初めて會ったのは貍のクー太と、運良く身に著けた特別なスキルでどんどん強くなっていく物語。 動物好きの主人公が、優秀な貍の相棒と新たに仲間に加わっていく魔物と共に過ごす物語です。 ※新紀元社様から書籍化です! ※11月半ば発売予定です。 この作品はカクヨム様でも投稿しております。 感想受付一時停止しています。
8 174【WEB版】劣等賢者のケモノ魔法革命〜「獣人は魔法が使えない劣等種だ」と宮廷魔術師から追放されたけど、弟子とFランク冒険者を満喫してたら、いつの間にか最強の魔法學院ができていた〜:書籍化+コミカライズ
第一部完結。 書籍化&コミカライズ決定しました。 「アンジェリカさん、あなたはクビです!」 ここは獣人は魔法を使えないことから、劣等種と呼ばれている世界。 主人公アンジェリカは鍛錬の結果、貓人でありながら強力な魔法を使う賢者である。 一部の人間たちは畏怖と侮蔑の両方を込めて、彼女を【劣等賢者】と呼ぶのだった。 彼女はとある國の宮廷魔術師として迎えられるも、頑張りが正當に認められず解雇される。 しかし、彼女はめげなかった。 無職になった彼女はあることを誓う。 もう一度、Fランク冒険者からやり直すのだ!と。 彼女は魔法學院を追いだされた劣等生の弟子とともにスローな冒険を始める。 しかも、どういうわけか、ことごとく無自覚に巨悪をくじいてしまう。 これはブラック職場から解放された主人公がFランク冒険者として再起し、獣人のための魔法學院を生み出し、奇跡(悪夢?)の魔法革命を起こす物語。 とにかくカワイイ女の子+どうぶつ萬歳の內容です。 基本的に女の子同士がわちゃわちゃして、ドタバタして、なんだかんだで解決します。 登場する獣人のイメージは普通の人間にケモミミと尻尾がついた感じであります。 ところどころ、貓や犬やウサギや動物全般に対する獨斷と偏見がうかがえますので、ご注意を。 女性主人公、戀愛要素なしの、軽い気持ちで読める內容になっています。 拙著「灼熱の魔女様の楽しい溫泉領地経営」と同じように、ギャグベースのお話です。 評価・ブックマーク、ありがとうございます! 誤字脫字報告、感謝しております! ご感想は本當に勵みにしております。
8 57【書籍化】萬能スキルの劣等聖女 〜器用すぎるので貧乏にはなりませんでした
※第3回集英社WEB小説大賞にて、銀賞を獲得しました。書籍化します。 剣も魔法も一流だけど飛び抜けて優秀な面がない聖女ソアラは、「器用貧乏」だと罵られ、「才能なしの劣等聖女」だと勇者のパーティーを追い出される。 その後、ソアラはフリーの冒険者業に転身し、パーティーの助っ人として大活躍。 そう、ソアラは厳しい修行の結果、複數スキルを同時に使うという技術《アンサンブル》を人間で唯一マスターしており、その強さは超有能スキル持ちを遙かに凌駕していたのだ。 一方、勇者のパーティーはソアラを失って何度も壊滅寸前に追い込まれていく。 ※アルファポリス様にも投稿しています
8 105勇者になれなかった俺は異世界で
第四回ネット小説大賞 一次突破 第五回ネット小説大賞 一次突破 第1回HJネット小説大賞 一次選考通過 突然、クラスごと異世界に召喚され、クラスメイト達は勇者になっていたがその中でたった1人だけ勇者になれなかった少年、高理ソラ。勇者になれなかった彼は、女王に見捨てられ半殺しされ亜空間に放り込まれてしまう。何も無い亜空間の中で彼の命が盡きようとしていた時、彼の命は大魔王に救われてしまう。これは、大魔王に命を救われた少年が復讐を目的に成長して行く物語。たぶん。 漫畫の方が1~4巻まで発売されているので、書店やネットで見かけた際は是非! 2022年2月1日から更新再開です。 數日は過去の話を読みやすくまとめたモノを投稿していきます。 そのあとから続きを投稿予定です
8 53シュプレヒコール
理不盡な世界に勇敢に立ち向かい、勇気と覚悟と愛を持って闘っていった若者たちを描いた 現代アクション小説です。
8 149選択権〜3つの選択肢から選ぶチートは!?〜
いつもつまらないと思っていた日常に光が差した!! これは努力嫌いの高校生がチートによって最強への可能性を手に入れた物語 主人公進藤アキ(男)は受験生なのにろくすっぽ勉強もせずに毎日遊んでいた結果大學には1つも受からなかった… だがアキは「別にいっか」と思っていた そんなある日どこに遊びに行こうかと考えながら歩いていたら今まで見たことない抜け道があったそしてくぐると 「ようこそ神界へあなたは選ばれし人間です!」 そこには女神がいた 初めて書く作品ですので間違っているところや気になる點などんどん教えて下さると嬉しいです♪ 暇な時に書くので投稿日は不定期です是非読んで下さい!
8 112