《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》18話 罪とは?

杏奈は、し炭酸が抜けかていたコーラを飲み干した。テーブルの上のポテトは余ってしまったが、今は食べる気になれなかった。

窓を見るともう真っ暗だ。星も月も見えないが、夜が深まっているのがわかる。

「罪って何?」

アダムとイブの話を思い出すと、神様の言いつけを守らない事は罪の一つである事は杏奈もわかる。あとジェラシーとか傲慢なとか。

ただ、法律で止されている事でも無いのでイマイチわからない、ピンとこないのが杏奈の正直な気持ちだった。一般的日本人が罪とか聞いたらちょっと怖いはずだ。日本人は罪よりも恥を重要視すると聞く。だから皆んながやっているかが善悪の基準になっていると杏奈はじる。赤信號みんなで渡れば怖くないというやつだ。

「聖書で言われている罪は、神様を無視し別のものを拝んだりする事だ。所謂、偶像崇拝。他にもあるぞ。的な墮落、不倫や同。もちろん法律で斷されている泥棒や殺人もだ。親を敬わないのもな。弱者を痛めつけたり、富を獨占する事もそう。悪い事は全部罪さ」

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『隣人をさない事も罪よ! 楽しようとか怠慢も罪。心の中で悪い事考えるのも罪。臆病も罪。聖書に余計な言葉を付け足したり減らす偽預言行為も罪ね。聖書より凄い書を書くとか言うのもダメよ』

「作家のSNSでは聖書より売れたいとか寢言言ってるアカウントもあるんだよなー。本人は気づかなくても神様の目から見て罪はいっぱいあるだろう。俺もたまに新人クリスチャンにはちょっとマウント取りたくるしな〜。俺だって々間違っていて完璧じゃない」

「ハードル高すぎるよ。クリスチャンはこんの全部守ってるの? 無理だわ」

杏奈にとっては心の中で悪い事考えるなというのは、相當ハードルが高いとじた。見かけは子力高めで過剰包裝しているが、中は別にそんな綺麗でも無い。むしろ毒づいている事が多い。

「だからイエス様がいらっしゃったんだよ。イエス様を信じれば、十字架で罪を擔って貰えるんだ。罪のないイエス様という神様の生贄は、罪を清める力があるんだ。罪の結果は自分で刈り取る必要はあるけれどな」

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『罪というのは、善い行いでは消えないのよ。舊約聖書の時代は罪のないを生贄として捧げて罪を清めていたんだけど、限界だったのよ。罪はイエス様を信じて悔い改めると消えるようになった。なんせ死んでも復活する神様ですもの。最強よ』

藤也もミャーもし涙ぐんでいた。ふたりとも「イエス様が自分の代わりになってくれた」と目をウルウルとさせている。杏奈にはよくわからない世界だが、彼らが何を信じているのかわかってきた。

「それはわかったわ。まとめると、その罪を犯せば悪魔を拝む事にもなって、金や名譽などのリターンがある。悪魔崇拝者達がわざわざ罪を犯してるっていう事であってる?」

杏奈とて全て納得しているわけではないが、聖書を拠にすればそういう事だ。

「つまり、ミケ子を殺したヤツらも悪魔を拝むために殺されたっていう認識で合ってる?」

ここで話がようやく繋がる。罪の中には、殺人もあったはずだ。貓は人ではないが、をいじめて殺す事は罪では無いとは言えないだろう。

「そういう事だよ、杏奈。ミケ子は悪魔崇拝の為に殺された。銃価の人間も聖書を悪用しているからな。意図的に悪魔崇拝している可能は大いにあるな」

藤也はホワイトボードにネコの絵を描き、すぐ橫に「生贄被害者?」と付け加える。

「でもお金しい人は、罪犯せばいいって事になりじゃない? 治安が滅茶苦茶にならない?」

藤也の説明が、本當ならそういう事にもなる。悪魔崇拝者達の方が得じゃないかと杏奈は考えてしまった。

『そんな事ないわ。罪を犯せばその分悪霊が思考やる』

「罪って漢字をよく見てみろよ、杏奈。扉って字に似てるだろ?」

藤也はホワイトボードに扉という文字を書く。

「扉の語源は知らないが、罪を犯すと悪霊に扉を開く事は確かだ。その扉から悪霊がはいり、酷い場合は思考やをのっとられ、病気になったり狂人になる。占いも占めるって漢字を書くだろ。これも悪霊に人生を乗っ取られる意味じゃないのかなーって個人的に解釈してる」

『昔の遊郭のが発狂して亡くなっているのも霊的には説明がつくの。本當に可哀想な事で、産業なんて許している社會が一番悪いんだけどね。今も社會構造的に弱者が生まれて、産業に行かざるおえないもいる。世界的には人売買の問題もが深い』

ミャーの話は聞いた事がある。それにカルト信者が幸せそうな人を見た事ない理由も説明ついてしまう。

「これって日本人にも當てはまる事? 海外の話じゃないの?」

キリスト教というと日本の宗教というイメージはない。イスラエル人限定の話ではないかとも杏奈は考えた。

「そんな事はない。神様は日本人だけでなく人類全員を造ったお方だ。聖書に書いてある」

『そうよ、杏奈。特定の國だけ限定っていう不平等な事は神様しないわ。悪人にも善人にも平等に太を登らせてくれる。そもそもバベルの塔でんな言語や國、地域が出來たわけだし』

「そ、そうなんだ……。罪を犯せばお金ってラッキーというわけじゃないのね。バベルの塔の話は、私も英語教師だったし聞いたことあるわね」

ちょっと怖くなってきた。

だとすると自分も罪人だ。

「だったら、本當にカルト信者が犯人の可能あるじゃない。どうやって犯人捕まえるの?」

杏奈は居心地が悪くなってきたので、話題を事件のことに戻した。

『私は嫌だよ、銃価に囮にいくなんて!』

ミャーは怖がって杏奈の膝も上に逃げてきた。確かにミャーを囮で行かせるわけにはいかない。

『誰か銃価の知り合いいないの? 末端信者の家に潛り込んで探るぐらいなら別にいいけど』

「え、ミャーはやってくれるの?」

『それぐらいだったらいいわ。なんせ私は、見かけは可い貓だから』

自分でいうか?と思ったが、実際ミャーは可いので認めざるおえない。それに人間と違ってこの姿は々と優位だろう。立ち聞きなどもやりやすいはずだ。もちろん、カルトの本部である場所など危険な場所には行かせられないが。

「銃価の知り合いかぁ。空谷は?」

『嫌だよ、杏奈。あいつは的カンで、嫌なやつってわかる。いじめてくる気がする。あいつの家に探りに行くのは嫌!」

ミャーは、杏奈に膝から降りて二本足で気が強そうの立つ。

「コロナ脳みたいな銃価信者がいればいいんけどなぁ」

「コロナ脳?」

藤也はホワイトボードにコロナ脳と書く。ホワイトボードは、文字や絵がいっぱい書かれて真っ暗になっていた。

「なんでコロナ脳と銃価が関係あるのよ」

「銃価では、コロナ収束に協力した信者は特別ボーナス貰っているらしいよ。まあ、いい事ではなく飲食店やイベント會社などに嫌がらせして報酬得るらしい。そういう『善行』すれば天國行けるんだってさ。下らな〜」

藤也の言葉を聞きながら、杏奈はある事を思い出した。

「私、コロナ脳知ってるかも!」

店に嫌がらせのチラシをってるコロナ脳も、銃価信者?

店の嫌がらせの犯人捕まえたら、ミケ子に犯人も捕まえられる?

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