《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》20話 犯人を追う
杏奈、ミャー、藤也はとりあえず店の裏手の方に隠れて、怪しい人の姿を見守った。
怪しい人は商店街にると真っ直ぐにカフェの方に向かっていた。
暗くてよく見えないが、だった。帽子を被り、大きなカバンを持っているのは見えたが、年代はわからない。サングラスにマスク姿なので余計にわからなかった。
コロナ禍になり、サングラスにマスク姿の人はポピュラーなものになったが、こうして見ると怪しさ満載だ。コロナ禍で警察や探偵は苦労しているんじゃないかと杏奈は予想する。
「誰だ、アイツは?」
「わからないわ」
『靜かにして、店の前に來たわよ』
こんな風に話しているが、ミャーは貓だ。この狀況ではミャーが一番小回りがきき、を隠せる。ミャーは忍び足で、店の前の方に近づいた。杏奈と藤也はを隠して、ただ靜かにしていた。
『ちょ、あいつ犯人よ!』
ミャーが杏奈の腕に潛りこむと、慌てていった。意外と怖がりなのかしが震えているようにじた。
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『店の前に嫌がらせのチラシをっていたわ』
「本當?」
「本當か、ミャー」
杏奈と藤也は小聲で相談し、怪しいを追う事にした。
やはり人間の姿は大きく、バレるリスクがあるので、ミャーを先頭にし、杏奈と藤也はし間をとって怪しいの行方を追う事にした。
夜のおかげか、はあまり警戒心を見せず、足取り軽く歩いていた。確かに田舎の夜は人通りはなくなる。
「ミャーを先に歩かせて大丈夫かな」
「大丈夫だろ。犯人のやつスキップしてるぞ。信じられんな」
犯人のは何が嬉しいのか、藤也が言うようにスキップしていた。
犯人のは、商店街を抜けると住宅街の方に歩いていく。
「なんだか俺ら、探偵みたくない?」
「そうかなー? ミャーが前を歩いていなければけっこうバレていそうだけど?」
「しかし、コロナ脳は頭が痛いね」
「謀論者もアタオカだけどね?」
「けっこう言いな! ま、これは謀論だが」
藤也はそう前置きし、この疫病騒ぎは裏で製薬會社が糸を引いているという謀論を披した。メディアを使ってありもしないウィルスをでっちあげ、人々の恐怖をあおり予防薬や注を売る。そして製薬會社は、銃価が株主となっており、この騒ぎに首謀者だという頭の痛い謀論をを張って語る。
あまりにも荒唐無稽で、杏奈の口元は引き攣るが、それが事実だとすれば銃価の信者が店に嫌がらせをした事は筋が通る。飲食店に嫌がらせをする事が善行となり、信者にやらせればこの騒ぎは長引き製薬會社の薬も売れる。まあ、これは証拠の無い謀論だ。
『犯人のは、あの家にって行ったわ』
先を歩いていたミャーが犯人がどこに行ったか教えてくれた。藤也の教會の近くの住宅地にある一見普通の民家だった。
表札には「坂口」と出ていたが、塀や壁に銃価のポスターがってあった。銃価は政治との関係も深く、選挙期間になると「投票して」という電話がかかってくるのが社會問題となっていた。
藤也はむしろニコニコと笑っていた。
「俺の推理が當たったぞ! やっぱり銃価が犯人だった!」
『ちょっと藤也、靜かにしなさいよ』
犯人の正がわかったので、とりあえずみんなで藤也の教會に一旦帰る事にした。
教會の一階にある藤也の住居スペースに杏奈やミャーが杏奈された。
意外とすっきりと片付いたリビングだった。三人がけのソファとテーブルもある。テレビはなかった。
「犯人がわかったという事で、作會議をしようぜ!」
藤也はどんとを張る。
この狀況楽しんでないか?
杏奈はため息をつきそうになるが、意外と気持ちは高鳴っていた。
案外簡単に嫌がらせに犯人がわかった事も収穫だったし、このまま調査を続ければミケ子を殺した犯人がわかるかもしれない?
そう思うと、藤也とミャーと一緒に事件を調べても良いかとも考えていた。
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