《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》29話 三郎がやってきた
マユカの事もあったので、カフェの開店はいつもより遅れてしまった。
開店直後から母や絵がやってきて、おしゃべりに花を咲かせていた。二人のやかましい聲を聞いていると、ナァの事の不安はし薄れてきた。
それにしても銃価達の犯行だったなんて。
藤也が言っていた事があっていた事も驚きだが、これは立件できるのだろうか。警察は銃価と関わりが深いという。実際、空谷も何も調査をしている様子はない。
「ママ、鳩子さんの様子はどう?」
杏奈はおしゃべりに花を咲かせている母に聲をかけた。
「それがミケ子の事がショックで塞ぎ込んでいるの」
「心配ね」
絵は顔を顰めてパウンドケーキを頬張る。
「この町の貓も居なくなっているみたいだし、一どうなっちゃったの。貓の呪い?」
母のいう事も噓ではない気がした。普段、目に見えないものなど信じない杏奈だが、ミャーもそんなような事を言っていた。人間には罪があるから、にも嫌われている、神様と和解するよう願っているとか。
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今のところはミケ子殺しとこの町で貓がいなくなって事の関係はわからない。いくら銃価のような組織でも町中の貓を隠に捕まえるのは難しいだろう。
「まあ、それより杏奈はどうなの? 彼氏はできた?」
貓の話題が終わると、母は杏奈の婚活の方へ話題を変えてきた。
「ママは早く杏奈の子供が見たいわぁー」
「いや、私はあんまり子供はしくは無いのよね」
理由ははっきりしまいが、ワンオペ育児で疲労している友達も多く、子供を持つ事はさほど希していなかった。このカフェも手放す必要もあるかもしれないが、母は全く気にしていなかった。
「だったら杏奈ちゃん、うちの息子に會わない?」
「えー、それはちょっと……」
絵の息子に會う事を提案されたが、この町で有名なヤンキーだった。絵の息子・修司はバツ3で子供もいるが、YouTuberになるとか言って起業しているらしい。聞くだけで地雷件だ。それに修司も自分と似たような気の強いヤンキーが好きなので、杏奈のような見た目は子っぽいは好みではなく、同じ街に住み何度か顔を合わせていても、っぽい関係になる格率はとても低かった。
「まあ、うちの息子はヤンキーだからねぇ」
「あはは!」
絵と母が大笑いしたところ、客がってきた。急いで水とメニューを持っていく。
「あ、三郎じゃない」
カウンター席に座った客の顔は、三郎だった。かつて婚活で知り合いデートまでしたが、振ってきたあの男である。
し長めの前髪をセットし、きちんとしたスーツ姿の三郎は、都では馴染んでいたが、この町では浮いて見えた。藤也はユニクロやGUのシャツやジーパンばっかりだった事を思い出す。あの男は見かけは全く牧師に見えない。
「いや、杏奈の店はこの辺りかなーって思ってちょっと覗いてみたんだよ」
「へぇ」
三郎がどういう意図でこの店にきたのか判斷がつかない。本當に言葉通り?それとも自分に未練があったりする?
そんな事を考えつつ、三郎が注文したフルーツサンドとアイスコーヒーを廚房で作り、持っていった。
なぜか三郎は母と絵と仲良くなっていた。二人とも三郎のそばのカウンター席に座って、おしゃべりに花を咲かせていた。といっても三郎はおばさん二人のパワーに圧せられ、ほとんど話していなかったが。
「三郎さんって心理カウンセラーなの?」
絵はちょっと大きな聲を上げる。
「ええ、仲間と一緒にメンタリストやってるんです」
「初耳。IT企業はどうしたの?」
確か三郎はIT企業の人間だったはずだが、いつのまにか起業していた。名刺を貰うと、本當に心理學をベースにしたカウンセラーをやっているようで、YouTube畫の再生回數も多いという。最近は書籍の依頼もあるとか。
三郎の転に杏奈は驚く。振った時のようなナヨナヨしたじもない。今日はカウンセラーの仕事で地平町に來たそうだが、このカフェをも見つけて杏奈を思い出したらしい。この口調からっぽい雰囲気は無いので、杏奈はホッとした。今更振られた男など見たくないというのが一番の本音だった。
しかし、母は三郎を気にってしまった。確かにおばちゃんけする好青年タイプだが。
「ね、うちの杏奈とまたデートしない?」
こんな事まで言っている。
「そうよ。三郎くんって杏奈ちゃんとお似合いじゃない?」
絵までごり押しを始めた。
「ちょっと待ってよ」
杏奈は否定しようとするが、母と絵はノリノリだった。
「でも、一回杏奈と會ってもいいかも?」
なぜか三郎も二人のノリにやられていた。
「杏奈には悪かったなーってちゃんと謝りたいし、うちの神の話もしたいし」
三郎がアイスコーヒーをすすると、神の話をした。神とは三郎が飼っている虎貓で、本當に神のように心酔しているという。虎貓の寫真で作ったクリアファイルや缶バッチをカバンから取り出して、みんなに見せていた。
「あら、可い!」
「可い」
母と絵はきゃっきゃと騒いでいたが、杏奈の気持ちは微妙だ。うちのミャーの方が並みがいいし、可い。それに話す事もできるし頭もいいし。そんな親バカな嫉妬心を出さないよう、杏奈は三郎に話を合わせる。
「確かに可いわね」
「ああ。俺は全ての貓を神だと思っているんだ。こんな可い生きはいないよ」
うっとりと目を下げる三郎は若干気持ち悪かったが、最近の休日は保護貓の活もするようになったという。
「へぇ……」
杏奈はドン引きだが、以前の三郎より幸せそうには見えた。母と絵のプッシュのより、再び會う流れもできてしまい、杏奈は止めにろうとしたところ、藤也が店に駆け込んできた。
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