《ネコと和解せよ〜ネコとカフェ店長の謎めく日常〜》36話 藤也のモテ講座
「俺はこう見えてもモテテクニックのプロだね。あらゆるモテ本を読みこんだ!」
藤也はそう言ってホワイトボードに「モテ テクニック」と大きな文字を書く。
『それって藤也。モテなくて研究していたって事?』
「そうね。モテる人はモテテクニック本だなんて知らないもの」
『婚前渉のがあるから無駄にモテる必要はないのよ、藤也。何でそんな本を読んでるのよ』
ミャーと杏奈のツッコミも無視して、藤也は演説を始めてしまった。こうなっては止められそうにない。
「いいか、杏奈。でメンヘラは絶対やめろ。メンヘラはどう頑張ってもモテないぞ」
藤也はバツ印とメンヘラと書く。橫にメンヘラ地雷っぽい子のイラストもさらさらと書いている。やっぱり藤也は絵は上手いようだ。
「なんでメンヘラはダメなの?」
「聖書には穏やかで優しい心を飾りにしろって書いてあるからだ。聖書的には、著飾る事もあまり良くない」
「聖書にもそんな事書いてるの?初耳だわ」
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まさかモテ テクニックみたいな事が書いてあるとは初耳だ。
『杏奈、聖書は本の中の本と言われてるの。この世の本に書いてある事なんて全部網羅してるわ。変な自己啓発やモテ本読むより、聖書読んだ方がいいわ。なんせ全知全能の神様が書いた書で、人が生きる上での取り説、攻略本的な面もあるの。聖書読むと生きやすくなるのは確か』
「へぇ」
それも初耳だった。
「そもそも杏奈、と男の役割はどう違うかわかってるか?」
「平等じゃないの?」
「そんなわけあるか! 人間の価値は平等だけど、神様からみた目的や役割は違う」
どうもこの話題では藤也はヒートアップするようだ。藤也はホワイトボードを真っ黒にし、男との役割の違いを書く。
男は基本的にリーダーシップをとる存在。は従う存在とある。
「何それ、は黙って従えっていうの? 今は令和よ。昭和じゃん」
「ところが、聖書ではそっちの方が上手くいくって書いてあるんだよ。杏奈の周りでが偉そうにしている夫婦で上手くいっているところはあるか?」
そう言われると思いつかない。醫者の友達が、三回ぐらい離婚していた。確かに男にもにもちょっと偉そうな態度のだったが。かくいう杏奈も偉そうで毒舌タイプなので、モテない理由には心當たりしかない。
「男はガラスのハートなんだよ。繊細なのさ。偉そうなはモテないぞ」
「心あたりはあるわね……」
心あたりはありすぎて、杏奈は言葉がない。
『だったら、藤也どうすればいいの?』
「そうよ。どうすればいいのよ。今更昭和のみたいな事はできないんですけど」
確かに昭和なが男ウケするのは、何となくわかる。ただ、今更令和に生きている杏奈が、昭和的なになるのは無理だった。
「一つ、方法がある。その方法は、イエス様を見習う事だな」
それはハードルが高すぎる。つまり、死ねっていう事か?
「自分を抑えて相手に盡くすがモテないわけないじゃないか」
「盡くすの方がモテないって言うじゃない?」
杏奈の周りにもホストやイケメンに盡くして自滅しているダメンズは多かった。
「まあ、は世話を焼くように盡くす必要はない。ただ、喜べ。男に何かやって貰ったら々大袈裟なぐらい喜ぶんだ。が盡くす事は、喜ぶ事。我慢して世話してあげる事じゃない。きゃーっと喜ぶんだよ」
「そんなんでいいの? ぶりっ子じゃん」
「ところがどっこい、わかりやすいぶりっ子はモテるんだよなー」
藤也によると聖書には「喜ぶ」という言葉が何回も出てくるらしい。いわば人間が喜ぶのは義務みたいなものという。
「つまりだ。まとめると相手の為を思って優しい和な気持ちでいる。そしていつも喜んでいるがモテる。それで男のリーダーシップに従えば完璧だ」
「うーん、難しいわね」
藤也の言っている事はシンプルだったが、実行しようとすると難しそうだった。
『でも今の時代は、メディアの洗脳で男がっぽく、が男っぽくなっているのよ。これは大問題ね』
「本當にその通りだ。神様の言う事を守らないと、後々ろくでもない事になるのにな。だからあえて、悪魔崇拝やってるメディアはそう言った報を流して洗脳するんだな」
『ちなみに婚前渉だって罪よ。メディアはさぞいいもののように宣伝しているけれど、そんな事しても神様は喜ばれない。チンケで表面的なモテテクニック本なんて滅びればいいわ』
ミャーはなぜかぷりぷりと怒っていたが、確かクリスチャンは気軽に自由できない事は聞いた事がある。
「うーん、私はそれは無理だわ。ハードル高すぎる」
「まあ、普通の日本人はそう言うよな。でも、し神様についても知ってもいいんじゃない? 聖書にモテまで解るのは驚きだろう。聖書は本の中の本だから、この世にある本を全網羅しているんだ」
そう言われれまうと、杏奈もし興味が出てくる。確かにそんな本は杏奈は読んだ事はなかった。
「そうね。ちょっとここに書いてあるモテテクニックを試してみてみいいかも?」
杏奈は苦笑しながら、字や絵で真っ黒になったホワイトボードを指差した。
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