《【電子書籍化決定】人生ループ中の公爵令嬢は、自分を殺した婚約者と別れて契約結婚をすることにしました。》全てが、繋がっていく
「アロナはんな人にされているね」
「ありがたいことです」
ククルとソレイユを乗せた馬車を見送りながら、二人はを寄せ合う。
アストフォビアに吹く夏の風は新鮮で、り気を帯びておらずさらりと爽やかだ。
「リュート夫人もいらっしゃるんだろう?」
「はい、夏が終わる前には來てくださると手紙が」
「それは楽しみだね」
「はい、とても。以前王都へ出向いた時にはゆっくりとお話しできなかったので」
アロナがにこりと笑いながら言うと、アルベールはその形のいいをしだけ尖らせる。
「明日からのことも、それだけ楽しみにしてくれると嬉しいんだけどね」
「もちろん!それはもう、今日は眠れないかもしれないと思うくらい、楽しみで仕方ありません」
明日からアロナとアルベールは、アストフォビアの中心地からし外れた場所にあるサマーハウスで、夏の休暇を楽しむ予定だ。その為にアルベールはここ最近、執務室に篭りきりだった。もちろん、ククルやソレイユにはしっかり自分の顔を売ることを欠かさなかったが。婚約者の親しい人には気にられたいと思うのが、人というものだ。
「アロナは人気者だから、城ではエイミ達が離してくれない」
「本當に可らしい子達です。たくさんの家族に囲まれて、私は幸せ者ですわ」
「君が幸せなのが一番だけど、たまには僕だけのアロナで居てほしい」
その言葉を聞いて、アロナはことりとアルベールの肩に頭をもたれた。
「アルベール様がいなければ、今の私はありません。なにもかも失ってしまった私に手を差しべてくれた、大切な方です」
「しているから、當然だよ」
「いいえ。それはとても尊いことです」
好きだから、しているから、なんだってできると。そんなものはまやかしだとアロナは知っている。結局は自分の意志でそれを貫かなければ、相手には屆かない。とは決して、免罪符に使うべきものではないのだ。
様々な経験を経た今だからこそ、分かることもある。そう思えば無駄なものなど、なに一つないのかもしれない。
「私はアルベール様のことが本當に好きです。隣に居られない時も、いつもこのの中で思っています。このままずっと、あなたと共に生きていきたい」
「アロナ…」
「ごめんなさい。唐突過ぎたでしょうか」
恥ずかしくなり、アロナはそっと瞳を伏せる。赤くなった頬を隠すかのように、群青の髪が風に乗り散らばった。
「君に出會えたことは、僕の人生で一番の幸運だ。君が居ない時をどうやって生きていたのか、もう思い出せない」
「アルベール様」
「してる、アロナ。幸せも苦しみも、全て二人で分かち合っていこう」
アルベールはアロナの背負っているものを全てをけれ、アロナもまたアルベールの背負っているものを躊躇いなく自の肩に乗せた。
この先も二人は互いに補い慈しみ合いながら、日々を紡いでいく。
(とは、こんなにも幸せなものなのね)
最の人とらかな口づけをわしながら、アロナの瞳からは一筋の涙が零れ落ちる。
それは青々と茂る緑葉に落ち、まるで寶石のようにり輝いていた。
ここまでお付き合いくださり、本當に本當にありがとうございました!!
もしよろしければ、☆等で評価していただけるとありがたいです。
読者の皆様には、本當に謝いたします。
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