《ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―》第41話 再び、
ニジノタビビトは差しべられた手をとったものの、その後どうすればいいのか分からないでキラの手を握っていた。一方キラもしだけ調子づいてカッコつけたようにニジノタビビト! なんて聲を張って手を差しべてしまったけれども、とってくれたニジノタビビトの手をどのタイミングで離せば良いのか分からなかった。
どちらも手を離すタイミングをはかりかねてそろそろと目を見合わせた。そうしたらどちらもし困った顔していたものだから二人して思わず吹き出してしまった。
吹き出したところで何とか手を離せた二人は早速ラゴウの勤め先について話し始めた。
「あのの人……ケイトさんがベンチから指差したビルのどこかでラゴウさんは働いている。こんなのストーカーっぽいけど諦めないと決めたから、張ろう」
顔を見合せて頷いて、でも、とニジノタビビトは続けた。
「でも今日はやめておこう。できれば一日でもおいた方がいい気がするけど……」
「じゃあ明日ビルを探しに行って、もしラゴウさんを見つけられても様子を見ることにして、とりあえずはどこのビルに勤めているかを確かめることを目標としよう。ここまできたら思いっきり時間かかってもいいよ」
翌日、早速朝から街に出かけた。今日は昨日と違ってしっかり話をしてから出てきたので、行き當たりばったりではない。
まず、もう一度公園に向かって昨日のベンチからケイトが指差した方向を確認する。それから公園周辺の地図を探して、指差した方向にある、オフィスのったビルがいくつあるのか探す。その後はビルの近くでラゴウがいるかを確認しなくてはいけないので、出てくる可能のあるお晝時までにはビルの確認を済ませたかった。
ラゴウがビルに出りしているところを確認できるであろう一日のチャンスは朝、お晝、夕方以降の三つの時間帯しかない。朝は出勤、お晝は晝食、夕方以降は退勤のタイミングだ。お晝に至っては外に出ない可能もあるし、休みの可能だってある。
どこまで勤めているであろうビルを絞れるかが鍵だった。そしてニジノタビビトが持つカケラがどこまで教えてくれるかにかかっていた。
「レイン、カケラはどのくらいの範囲まで反応するんだ?」
「分からない。今まで気にしたことがなかったものだから……。狹すぎることも広すぎることもないと思うけど……」
不明なことが多かった。しかし昨日ほど無鉄砲でも無茶でもない。
「ビルがそう多くないといいけど……」
お晝の時間に間に合うようにし急ぎながらキラは呟いた。
「ええと、それじゃあこっちの方向で、腕の角度はこれくらいか?」
「そうだね。あとは、周辺地図とラゴウさんがどれくらいの時間できたかで大の距離もわかると思う」
二人は昨日ケイトが座っていた場所を二分するようにしてピッタリ座りながら、彼の視點に合わせて手の角度はどうだっただとか、もうし右だっただとかを話した。
ケイトが指し示した方向のおおよその目星をつけた次に、地図を探し始めた。キラはこの広い公園を昨日一昨日と探索した時に周辺地図を見た記憶があった。
「あった、地図これだ!」
キラの記憶を頼りに宇宙船から直線距離にして四番目に近い公園のり口に周辺地図が設置されていた。キラとニジノタビビトはそれぞれ端末を取り出して寫真を何枚か撮影した。キラの端末は時間と星メカニカのカレンダーを確認するためのものと化していたが、カメラとしての機能も殘っていた。
「よし、それじゃあもう一度ベンチに戻って地図と照らし合わせてみよう」
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