《高収悪夢治療バイト・未経験者歓迎》第7話 悪夢の始まり
來てしまったものはしょうがないというか、ここまで來たなら……たとえそれが一生のトラウマになろうとも見てみたいという……そんな気持ちも芽生えていた。
夜に知らない場所に來たものだから変なテンションになってしまっているのか、好奇心も働いている。今を逃せば二度と悪夢の中にるなんて経験はできないだろう……。
「ここが悪夢治療室。そのまんまの名前だね」
けれど、やっぱりその部屋まで來ると怖いのほうが大きかった。
増川が開いた扉の先に見えたのは仰々しいサイズの白い機械があった。人間ドックのような、酸素カプセルのような、デザインやがなんとなく醫療用の裝置みたいではある。ちょうど人が1人れるようなガラスばりの空間が設けられた裝置。
そして、その隣にはご機嫌そうに微笑んでいる院長の馬場。
「いらっしゃい若者たち。草部君もちゃんといるね。増川君一通り説明してあげた?」
「これからです。やりながら説明しようかと」
「そのほうがいいかもね。見たほうが早いし」
部屋自も病院っぽいシンプルな部屋だった。馬場は機械の正面に立って、何やらボタンをいじり始める。
いやいや、ちょっと待ってくれ。もうすぐ始めてしまうのか。まだ心の準備が……。凜太は焦りで気が気ではなかった。
「あのすいませんすいません。本當にこれ大丈夫なんですか。安全なんですよね?死にはしませんよね?」
凜太が言うと、とまと睡眠治療クリニックの一同は口を揃えて笑った。
「そんな死んだりなんかしないよ。もしそんなに危険なバイトなら俺だってやってないし」
「かわいいですね。大丈夫、私たちが付いているから」
笑い事じゃないと凜太は思ったが、その笑い聲で吹っ切れることはできた。ろくに説明してもない癖に人のことを笑いやがって、やってやろうじゃねえかと。
大どこのバイトも新人に厳しすぎる。仕事容を簡単に説明するけれど、いつもやってる人の覚で教えられてもついていけないものなのだ。
「じゃあ、今からやることを説明するね」
「はい」
「今からこの何個かある機械のカプセルの中にって、このヘルメットみたいな裝置を頭にかぶって目を閉じます」
機械の中には増川が言うとおり機械といくつものケーブルで繋がったヘルメットがあった。
「それで、機械のスイッチがると俺たちは眠って患者と同じ夢の中にるのね。今回の場合は、會社員の男31歳の方の夢の中。これはもうとにかくやったら分かるから。そこには俺と桜田さんもいるから安心して」
「……はい」
「夢の中でやることはってから説明するから、とりあえず行こう」
「……はい」
凜太は諦めて、聞き返すことはしなかった、
「怖かったら目をつぶっててもいいからね。頑張ってみよう」
凜太の肩を叩いて言うと、桜田はウキウキな仕草で機械の中にった。こんなでも大丈夫なら大したことない可能も見えてきた。
続いて増川がその隣の機械へ……凜太も、馬場の手伝いをけながら機械の中にる。
ガラスの部は室よりもひんやりと冷たくて、シングルベッドよりもし狹いくらいのスペースがある。背中を支えるマットも程々にらかくて居心地は悪くない。
「おやすみなさ~い」
置いてあったヘルメットをかぶって、目を閉じると馬場の聲がガラス越しに小さく聞こえた……。
不思議なもので、その聲が聞こえると凜太は強烈な眠気に襲われた。何も考えられなくなる……心地の良い、靜かな海の中にいるような……深く深く神が沈んでいく。
凜太は眠りに落ちた。
これが想像をはるかに超える恐怖の始まりだった。
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