《高収悪夢治療バイト・未経験者歓迎》第45話 ケース3:みなみな私のもの
「え……」
言葉にならない聲が微かにれる。何を言われているのか分からない。
「やった。本當に嬉しい。どうしよう。まさかここまでやってくれるなんて」
子中高生が視界の中で喜んでいる。人目を気にしていない素振りではしゃいでいる。今の凜太にはその映像を捉えるだけでいっぱいだった。
「あ、私さっきまで芋蟲だったほうの私です。どうしようどうしよう。これでこいつの人生は全て私のものじゃん」
子中高生は自分を抱いて、震えるほどに喜び続けた。
「はははっ。こいつ後からできた私を殺そうとしたくせに、自分が死んでやんの。ざまあみろ。これからは私が主人格だ。もう二重人格ともおさらばだ。こんな治療に頼るほど追い込まれてたの……殘念ね。逆に私がそれを利用しちゃった」
凜太の頭はそれを拒みながらも子中高生の言葉で徐々に理解をし始める。外側からゆっくりと頭の中にってくる覚があった。そして、その頭は凜太を倒れている霊のほうへ歩かせた……。
なんだ……どうした……ふざけんなよ……。
自分が今どこに立っていて何をしているのかも分からなくなってきていた。
「ああ。そいつはもう死んでますよ。私には分かる」
軽い口調で凜太の背中に子中高生の言葉が突き刺さった。
そんな……そんな……そんなはずはない……。
凜太は一瞬これは夢かと思ったが、今が夢の中だということに気づいてしまう。
「もう二度と起き上がることは無い。現実でも目を覚ますことは無い。家族や友達に會うことも無い。あなたが殺してくれたから……。でも、安心してこれからは私がこの子の本として生きる」
どうやら自分は人を1人殺してしまったのかもしれない……。
そこで凜太はようやくその事実と向き合った。けれど、まだ実が湧かない。他人事のようにその事実だけを見つめて、それを否定する考えを探し始めた。
「まさか、落ち込んでます?あ、そうか確かにこんな言い方じゃ傷つけちゃいましたかね。でも、何も悪いことはしてないですよ。私のほうがいい子ですから、あなたは正しいことをしたんですよ」
味方をしていたほうの芋蟲が本當は第二人格で、倒れている霊のほうが主人格。自分はそれを分かっておらず、勘違いして主人格のほうを攻撃してしまった。そして、殺してしまった。そういうことか。
こんなことってありかよ……自分は取り返しのつかないことをやってしまったのか。
「そいつがいじめられて、神がぐちゃぐちゃになってやつれたから無意識に生み出したクリーンで良い子ちゃんなのが私。そいつは自分が二重人格とも知らずに、私が夢に出てくるようになってから記憶が飛ぶのにも悩んでたから楽になれて良かったんじゃないですかね」
倒れた霊の姿をただじっと見つめていた。そうするしかできなかった。話している子中高生のほうも、春山の様子も恐ろしくて見ることができない。
「今回は本當にどうもありがとうございました。また現実でお會いする機會がありましたら改めてお禮を言わせてください。もう夢も覚めると思うので、さようなら」
子中高生はそこまで言うと、笑いながら遠ざかっていた……。しばらくすると、笑い聲も全く聞こえなくなる。
凜太はその場からくことができなかった。
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